「2025年大阪・関西万博」の交通・鉄道アクセス計画【大阪メトロ中央線・JRゆめ咲線・新大阪シャトルバス】

出典 日本国際博覧会協会

2025年大阪・関西万博は、2025年4月13日~2025年10月13日の184日間開催される。

期間中の予想来場者数は2,820万人、1日の最大来場者数は28.5万人とされる。

会場へのアクセスとして下記の主要3ルートが計画されている。

  • (1)大阪メトロ(中央線)延伸
  • (2)阪神高速道路淀川左岸線2期(シャトルバス専用道路)
  • (3)JRゆめ咲線(桜島駅)+シャトルバス」

2022年11月18日、JR西日本は万博アクセス整備に100億円を投資する計画を発表した。

  • JRゆめ咲線(桜島線)の本数を最大3割増便
  • JRゆめ咲線「桜島駅」と新大阪駅を結ぶ直通の臨時列車を導入
  • 夢洲直通の大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)中央線との乗換駅となる弁天町駅を改修
アクセス整備詳細
JRゆめ咲線(桜島線)の増便
  • 運行本数を現在の1時間当たり9本から最大12本に増便(最大3割増便)
JRゆめ咲線「桜島駅」とJR新大阪駅を結ぶ直通の臨時列車を導入
  • 新幹線を使う遠方の来場者向けに新大阪から大阪駅経由で桜島駅に直通する臨時列車を設ける
  • 2023年春に開業予定の大阪駅地下ホーム(うめきた地下駅)を経由
  • 現行30分を25分に短縮
桜島駅からシャトルバス
  • 来場者全体の1割弱に当たる200万人規模に上ると想定
  • 1時間あたり最大4,000人
  • 西日本ジェイアールバスや関西のバス事業者と共同でEVバスなどを含む70台の車両を導入する方針
夢洲直通の大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)中央線との乗換駅となる弁天町駅を改修
  • 2025年春の完成に向けて新たな改札口を設けるなど改修をする。
  • 改札口の数は現行の2カ所から5カ所に増やす。
  • 大阪メトロの改札口に接続する連絡通路も新たに設置する。

2025年大阪・関西万博 開催概要

テーマいのち輝く未来社会のデザイン
コンセプト未来社会の実験場
会期2025年4月13日(日)~2025年10月13日(月)
開催日数184日間
会場大阪市花区の人工島「夢洲」
会場面積155ha
アクセス大阪メトロ中央線(北港テクノポート線)延伸・新駅設置予定
経費1,850億円(会場建設)
800億円~830億円(運営費)
来場者数2,820万人
一日来場者数28.5万人
入場料(予想)6,000円(当日・大人)

地図

主な万博アクセスルート

(1)大阪メトロ「中央線」

ルート名大阪メトロ「中央線」
概要大阪メトロ「中央線」を延伸し、万博会場の「夢洲」に新駅「仮・夢洲駅」を建設する。
輸送力
  • 現行6両編成
  • 現行170便/日
  • 最大運行本数を現状の1時間16本から24本に増やす。
所要時間約30分(梅田駅=本町駅で乗換=(仮)夢洲駅)

 

(2)新大阪シャトルバス

ルート名新大阪シャトルバス
概要新大阪駅からのアクセスとして阪神高速道路淀川左岸線2期を整備中で、万博開催中は「シャトルバス専用道路」として使用する。
輸送力
  • 2万/日(当ブログ推定)
  • 1時間40便(当ブログ推定)
所要時間約20分(直通)

 

(3)JRゆめ咲線

ルート名JRゆめ咲線
概要JR新大阪=JR大阪駅(うめきた地下ホーム)経由=JRゆめ咲線(桜島駅)=シャトルバス=万博会場(夢洲)
輸送力
  • 現行8両編成
  • 2019年、113便/日
  • JRゆめ咲線の最大運行本数を現状の1時間9本から12本に増やす。
  • 2023年春に開業予定の大阪駅地下ホーム(うめきた地下駅)を経由
桜島駅=会場シャトルバス
  • 来場者全体の1割弱に当たる200万人規模に上ると想定
  • 桜島駅=夢洲会場間を西日本ジェイアールバスや関西のバス事業者と共同でEVバスなどを含む70台の車両を導入
所要時間(予想)
  • 約30分「JR大阪駅(うめきた地下ホーム)=JR桜島駅は約15分+シャトルバス15分(乗換時間を含む)」

 

(4)その他シャトルバス

ルート名その他シャトルバス
概要大阪府や兵庫県の9の主要駅(大阪駅・天王寺駅・尼崎駅など)から予約制で運行する
伊丹空港・関西空港から直行便を運行する。

 

輸送手段別内訳

輸送手段駅など1日の来場者数シェア
大阪メトロ中央線延伸(仮)夢洲駅11.8万人41%
シャトルバス会場内乗降場6.2万人22%
自家用車・団体バス・タクシー(パークアンドライドを含む)10.5万人37%
合計28.5万人100%

 

混雑対策

万博入場
  • 事前に入場する時間帯を予約する仕組みを検討する
  • 来場者が集中する朝の時間帯などは入場を予約制とする
  • 混雑日などは時間帯を限定した入場券も設定する
駐車場予約
  • 会場外に3カ所(舞洲、尼崎、堺)設ける駐車場も事前の予約制とする
鉄道利用者
  • 大阪メトロ中央線や御堂筋線の沿線の企業などにテレワークや時差通勤の促進する
  • 関西圏の主な鉄道路線の混雑率を150%以下に抑えることを目指す
一般車両
  • 一般車両にも渋滞が予想される区間の通行を避けるようお願いする
次世代移動
  • 次世代移動サービス「MaaS(マース)」の活用も検討する

 

2025年の大阪・関西万博の開催地「夢洲(大阪市此花区)」へのアクセス計画

建設中

延伸計画大阪メトロ(中央線)延伸計画阪神高速道路淀川左岸線2期(シャトルバス専用道路)
建設費669億円(従来計画540億円)1800億円(さらに+1000億円の可能性)
工事区間約3km4.4km
所要時間約30分(梅田駅=本町駅=仮・夢洲駅)(新大阪駅~万博会場20分)
完成時期2024年度2024年度

 

  • 大阪メトロ(中央線)延伸計画の建設費は当初540億円と試算されていたが、地中障害物の撤去などで129億円の追加費用がかかると分かった。
  • 「新大阪駅~万博会場」については、2026年度末開通予定の「阪神高速道路淀川左岸線2期」を「シャトルバス専用道路」として前倒しで2025年に開通させ、20分で結ぶ計画。2022年3月に地盤の異常が判明し、当初のトンネルではなく、地上ルートになる可能性がでてきた。

 

出典 国土交通省

 

計画休止

延伸計画建設費工事区間完成時期
JR(桜島線)延伸計画1,700億円約6km未定(工期9年~11年)
京阪(中之島線)延伸計画3,500億円約11km未定(工期10年~11年)
  • 「JR桜島線延伸計画」と「京阪中之島延伸計画」は2029年にも部分開業すると見られるIR(統合型リゾート)の夢洲への誘致が成功した場合、事業化すると見られる。
  • 京阪中之島線は、大阪メトロ九条駅経由に変更になったとされるが、正式には路線は決定していないと思われる。

 

京阪の延伸計画概要(計画休止)

2025年4月の大阪万博に間に合う鉄道アクセスは「大阪メロト中央線」延伸計画しかない。

JR、京阪の延伸計画は、IR(統合型リゾート)の夢洲誘致が決定してから着工すると見られている。

IRについては、2022年4月28日までに自治体とIR事業者が国に申請し、2022年後半~2023年頃に国が正式に認可する予定で、早くても2029年の部分開業となる。

したがって、JR、京阪の鉄道延伸計画は、2022年後半~2023年頃にIR(統合型リゾート)の夢洲への誘致が決定した後に着工すると見られ、工期は約10年で、2032年頃に完成すると思われる。

 出典 大阪府

2案(京阪中之島線延伸計画)は、現在、大阪メトロ九条駅経由が有力とされる。

 

IRスケジュール

2021年9月頃大阪府市がIR事業者を認定
2021年10月1日~2022年4月28日(IR事業者を決定して)区域整備計画を策定し、国に認定申請する
2022年後半~2023年頃国がIR区域認定(最大3か所)
2020年代後半統合型リゾート(IR)部分開業(最速2028年)
error:Content is protected !!