JR三ノ宮新駅ビル(神戸市中央区)高さ約160m・延床面積10万㎡の超高層ビルに建替 2029年度開業

出典 JR西日本

JR西日本とUR(都市再生機構)は、共同事業として「JR三ノ宮新駅ビル及び三宮周辺地区の再整備」を推進する。

JR三ノ宮新駅ビルの規模は、地上32階・高さ160m、延床面積10万㎡で、2023年度に着工、2029年度の開業を目指す。総事業費は500億円。

  • 低層階は、商業施設(店舗面積19,000㎡)
  • 中層階は、オフィス(賃貸面積6,000㎡)
  • 高層階は、ホテル(250室)

さらに、駅前広場(ミント神戸との間)に2,500㎡の広場を設置する。

JR三ノ宮新駅ビル(仮称)物件概要

出典 JR西日本

名称JR三ノ宮新駅ビル(仮称)
高さ160m
階数地上32階・地下2階・塔屋2階
敷地面積8,600㎡
延床面積100,000㎡
ホテル(高層階)滞在機能250室
オフィス(中層階)事務所機能6,000㎡(賃貸面積)
商業施設(低層階)にぎわい機能19,000㎡(店舗面積)
着工2023年度
開業2029年度
事業費500億円
  • 延床面積は10万㎡だが、当ブログの試算ではホテル・オフィス・商業施設の面積の合計と計算が合わない。具体的には店舗面積やオフィスの賃貸面積を延床面積の約6割程度とすると、店舗の推定延床面積は約32,000㎡、オフィスの推定延床面積は10,000㎡、客室250室のホテルの推定延床面積は約15,000㎡、合計57,000㎡で計算が合わない。
  • ホテル(高層階)の客室数は250室で、上質で洗練された客室・ロビー空間を設える。
  • 2023年着工で2029年開業予定なので工期は6年となる。他の延床面積10万㎡の規模のビルと比較して約2年間長いが、駅前の工事であることや地下街へ影響がないように慎重に工事するためと思われる。
  • JR西日本グループがビル建設を行い、URは共同事業者として、土地の一部を取得し、新駅ビルと歩行者デッキおよび三宮クロススクエアの工事間調整、公共施設活用に係るルールづくりやエリアマネジメント組織の立ち上がり支援等を行う。

出典 神戸市(当ブログで一部加工)

出典 JR西日本

フロア構成(当ブログ推定)

フロア用途推定延床面積内容(発表)
31Fレストラン
18F~30Fホテル15,000㎡250室
12F~17Fオフィス10,000㎡賃貸面積6,000㎡
地下1F~10F商業施設32,000㎡店舗面積19,000㎡
  • 公表されている延床面積は100,000㎡だが、当ブログで「ホテル」「オフィス」「商業施設」の推定延床面積の合計は57,000㎡。
  • 11Fはロビーや機械室かもしれない。
  • 32階の内容が公表されていない。

 

周辺の商業施設まとめ

店舗延床面積店舗面積年商
JR三ノ宮新駅ビル100,000㎡19,600㎡
神戸阪急(旧そごう神戸店)43,600㎡450億円(旧そごう神戸店)
ミント神戸41,000㎡15,000㎡100億円
神戸三宮阪急ビル

(EKIZO 神戸三宮)

28,500㎡

(10,550㎡)

神戸マルイ6,940㎡48億円
大丸神戸店50,700㎡740億円
阪急西宮ガーデンズ247,000㎡107,000㎡600億円
  • JR三ノ宮新駅ビルの商業施設の店舗面積は19,000㎡と公表されたので、フルスペックのデパートは入居しないと思われる。
  • ミント神戸の店舗面積15,000㎡の3割増しくらいになるが、阪急西宮ガーデンズの店舗面積約11万㎡の5分の1であり、神戸経済を劇的に変化させるほどの影響力はないと予想される。

 

オフィス賃貸面積6,000㎡

  • 建物全体の延床面積10万㎡に対して、オフィス賃貸面積は6,000㎡と小さい。

 

ホテル250室

  • 今までの公表されている情報によると、JR西日本ホテルズ系のヴィスキオが有力。
  • JR広島駅ビルの延床面積は11万㎡で、ホテル(ヴィスキオ)客室は400室。それに比較してもJR三ノ宮新駅ビルの250室は少ない。
  • ちなみに、レムプラス神戸三宮は客室数209室で延床面積は7,400㎡。JR三ノ宮新駅ビルのホテル(250室)の規模を2倍としても延床面積は15,000㎡程度になる。

全体の印象

  • JR三ノ宮新駅ビルの延床面積は10万㎡と大規模な印象だが、オフィス賃貸面積は6,000㎡とオフィス機能は小さい。
  • また、ホテル客室数250室で、延床面積10万㎡の超高層ビルの割に少ない。
  • 商業施設も店舗面積19,000㎡と神戸阪急(デパート)の半分以下。
  • URが駅間の乗り換え動線や広場を担当するが、その面積が2万㎡~3万㎡になるのではないか?

 

以下は過去情報

  • 2021年12月29日付の神戸新聞にJR西日本社長のインタビューが掲載されている。
  • https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202112/0014950968.shtml
  • 高層階は(宴会場や飲食・物販店などを備えた)高級シティーホテルではなく、高級な宿泊特化型ホテルになる。
  • 中層階は「会員制オフィス」を想定しているようだ。
  • 低層階は「地域一番店となる商業施設を目指す」

出典 JR西日本

神戸市、JR西日本、都市再生機構(UR)の3者は2021年10月5日に「JR三ノ宮新駅ビル及び三宮周辺地区の再整備」を進めていくことに合意し、連携・協力に関する協定を締結した。

役割分担

事業主体役割
JR西日本新駅ビル開発計画の実現
神戸市行政手続き・公共施設の整備(容積率の緩和を含む都市計画決定か?)
UR都市機構公共空間の整備や民間開発等に対するコーディネートによる事業推進

PDF https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211005_01_sannomiya.pdf

 

神戸市の三宮再整備のイメージ

出典 神戸市

右側の建物が「JR三宮新駅ビルのイメージ」と思われる。低層階は商業施設とし1フロア当たりの床面積を広くし、その上に中層階(オフィス)、高層階(ホテル)が入居する構想。

 


出典 神戸市(当ブログで文字を加筆)

 

出典 神戸市(三ノ宮駅前歩行者デッキのコンぺ作品)

出典 神戸市(三宮クロススクエア)

出典 神戸市(三ノ宮駅前歩行者デッキの地図)

 

JR西日本の計画(新聞報道などから)

  • 「ホテル」(JR西日本系列)と「オフィス」と「商業施設」などを入居させる予定
  • JR三ノ宮駅南側に「バスターミナル」と「広場」を一体開発する

神戸市の計画(新聞報道などから)

  • 三宮周辺とウォーターフロントの回遊性を重視し、にぎわいを演出
  • バス、ポートライナーとの乗り換えに便利な公共空間を建設
  • 海と山の見える神戸らしい景観形成

 

 JR西日本の主要駅ビルとの比較
名称延床面積
大阪ステーションシティ(サウス・ノースゲートビル)530,000㎡
京都駅ビル237,700㎡
JR三ノ宮新駅ビル約100,000㎡
旧三宮ターミナルビル約20,000㎡(地上11階・地下2階)
JR大阪駅西北ビル(仮称)2024年秋開業約59,000㎡(地上23階・高さ120m)
JR広島駅ビル(仮称)2025年春開業約111,000㎡(地上20階・高さ100m)

 

神戸三宮バスターミナル・ツインタワー1期ビル

出典 神戸市

ちなみに「神戸三宮バスターミナル・ツインタワー1期ビル」の高さは164m・地上32階建・延床面積約9.9万㎡で、JR三ノ宮新駅ビルもほぼ同規模の延床面積10万㎡となる。

施設名神戸三宮バスターミナル・ツインタワー1期ビル
所在地神戸市中央区雲井通5丁目
区域面積(開発面積)約13,000㎡
敷地面積約8,230㎡
建築面積約8,040㎡
延床面積約98,900㎡
容積率約1,009%(現在600%・700%)
建ぺい率約98%(現在 80%)
階数地上32階・地下2階
高さ164m
解体着工2022年度前半以降
竣工2027年度以降
勤務者約1,500人
高層部・中層部オフィス(11F~23F)・ホテル(24F~32F)
低層部神戸文化ホール(1,800人)・図書館(4F~10F)
低層部西日本最大級のバスターミナル・待合・店舗(1F~3F)

 

位置図

 

以下は以前の記事(一部修正)

2020年10月撮影

神戸新聞によると、JR西日本は、三ノ宮駅ビル(神戸市中央区)を高さ160mの超高層ビルに建替える。開業は2025年以降になる見通し。

参照 神戸新聞 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202109/0014685076.shtml

JR西日本は「三ノ宮駅ビル」「JR大阪駅西北ビル(延床6万㎡ 2024年秋開業予定)」「JR広島駅ビル(延床面積11万㎡ 2025年開業予定)」を3大プロジェクトとして開発を行っており、「三ノ宮駅ビル」の延床面積も5万㎡~10万㎡となるのではないか?

当ブログの単なる予想であるが、ビルの高さ160mから推測すると延床面積10万㎡規模の可能性が高いと思う。最低でも7万㎡はあると思う。

ちなみに、JR広島駅建替事業(20階・延床面積約11万㎡)の事業費は600億円で、本物件の延床面積が10万㎡ならば事業費500億円程度、8万㎡であれば事業費400億円程度かもしれない。

工期は3年~4年と予想されるので、2022年~2024年に着工して、2025年~2028年頃に開業する可能性がある。

ただ、本物件の容積率は現在800%と思われるが、これを都市再生特別措置法の特例により1,000%~1,200%に緩和するためには神戸市役所の都市計画手続きが必要で、年単位の時間がかかる可能性もある。

また、JR西日本は新型コロナの影響で業績は悪化しており、2020年度決算は2332億円の当期純損失を出している。そのため、2021年9月に2,425億円の増資をする予定。

したがって、すぐに本物件を着工できるかは不透明で、場合によっては2024年に着工し2028年開業ということもありえると思う。

 

コメント

神戸市長選挙は、2021年10月31日に投開票が行われる予定で、現神戸市長の任期は2021年11月19日であることから、市長選挙前にとりあえず発表しただけかもしれない。

普通、ビルの高さを発表するなら延床面積も発表すると思うが、それは発表されていない。

まだ、計画の詳細は決定していない感じがする。

焦点は、容積率がいくらまで緩和されるかだと思う。ちなみに、本件物件は都市再生緊急整備地域内にあり容積率は最大2,000%まで緩和できる。

しかし、容積率を緩和するためには神戸市役所の都市計画手続きが必要で、その報道は全くない。

したがって、今回の報道通りに計画が進むかどうかは、今の時点では判断できない。

 

新三宮ターミナルビル(仮称)物件概要(当ブログ予想)

名称新三宮ターミナルビル(仮称)
高さ160m
階数地上32階(階高5mで試算)
延床面積50,000㎡~100,000㎡
ホテル(グランヴィア)高層階300室~500室(最大30,000㎡)
オフィス(中層階)最大40,000㎡
商業施設(低層階)最大30,000㎡

JR西日本は2015年に三ノ宮駅南側で温泉を掘削しており、ホテルの入居を計画していた思われる。

その後、2016年11月にJR三ノ宮駅南側が「特定都市再生緊急整備地域」に指定され、容積率緩和が可能となったことから、三ノ宮駅ビルの建替え計画が具体化したと思われる。

一方、神戸市は三宮駅周辺を神戸の中心市街地と考えており、条例でマンション建設を制限しているのでマンションの建設はできないと思われる。

 

ホテル入居

買い物客はJR三ノ宮駅で下りて徒歩10分の大丸神戸店まで行く。しかし、キャリーバックを持って移動する旅行者にとって徒歩10分でも遠い。したがって、JR西日本にとって駅前立地を最大限生かせるのはホテル事業と言える。

さらに、大阪市内のホテル不足により神戸市内に宿泊するケースもあり、そのような需要も三ノ宮駅直結ホテルであれば十分に取り込める。やはり、新三宮ターミナルビルは「ホテル」中心の再開発になる可能性が高い。

 

ホテルの規模は?

JR西日本系のJR京都駅ビル「ホテルグランヴィア京都」の客室数は535室、また、オークラ神戸は475室、延床面積約75,000㎡になっている。(駐車場面積も含まれている可能性がある)

「新三宮ターミナルビル」に入居するホテルも300室~500室程度の大型ホテル(ホテル部分の延床面積30,000㎡)の可能性もある。

 

デパート入居?

JR西日本の百貨店事業「JR京都伊勢丹」は京都駅ビルで成功したが、大阪駅ビルでは失敗した。

JR京都駅周辺には小規模な近鉄百貨店があっただけで、デパート空白地帯だったためJR京都伊勢丹は成功した。しかし、JR大阪駅周辺は百貨店激戦区であり、JR西日本の百貨店事業は失敗した。

神戸市街地には「大丸神戸店」「阪急神戸店」という老舗百貨店があり、JR西日本としては絶対に成功するとは言い難い。

また、本格的なデパートが入居するならば、デパート店舗面積5万㎡が必要だが、そうなるとデパート延床面積は10万㎡になる。

本物件全体の延床面積は最大でも10万㎡と予想されるので、地上12階建程度のデパートだけになってしまい、高さ160mの計画と矛盾する。

したがって、ビルの延床面積が10万㎡以下ならば「JR新三宮ターミナルビル」に本格的なデパートが入居する可能性は低いと思う。

 

ルクア入居か?

大阪駅の商業施設「ルクア+ルクアイーレ」の売上は年間761億円と好調だ。JR西日本としては、ルクアを三宮駅ビルに入居させる計画かもしれない。

しかし、JR大阪駅のルクアとルクアイーレの合計延床面積は8万㎡(店舗面積5万3000㎡)に対して、「新JR三宮駅ターミナルビル」は全体で延床面積5万~10万㎡と予想されるので、ルクアを入居させても、最大で延床面積約3万㎡程度と思われる。

 

 

阪急の動き

2016年4月に神戸阪急ビル東館の解体工事に着手し「神戸三宮阪急ビル」として2021年4月26日に開業する。

また、2017年10月に「そごう神戸店」と「西武高槻店」の経営権と土地と建物の一部を合計151億円で買収している。

阪急は1995年の阪神大震災以来約20年間も「神戸阪急ビル東館」を仮店舗で営業していた。

阪急としては、阪急神戸線と神戸市営地下鉄「西神線」を地下で接続させ阪急の高架線路と地上駅舎を撤去し、その空間(敷地面積7,100㎡)に150,000㎡(容積率2,000%+容積外延床面積)の巨大駅ビルを建設し、阪急百貨店を入居させる計画のたったのではないか?しかし、神戸市地下鉄との接続計画は頓挫し、2016年頃に阪急は「そごう神戸店」を買収できる感触を得て計画を変更し「阪急神戸ビル東館」を延床面積28,500㎡で建替える決断をしたのではないか?

阪急としては、JR三宮駅ビルが100,000㎡で建替えられ「他社デパート」が入居すると「神戸阪急(旧そごう神戸)」と競合するのでJR三宮駅ビルは30,000㎡~50,000㎡の中規模でデパートが入居しない方がいい。

そのために「阪急神戸ビル東館」を、先行して建替(容積率600%~700% 延床面積28,500㎡)すれば、JR三宮駅ビルの容積率も600%~800%となると思ったのではないか?

根拠としては弱い感じもするが、同じ鉄道会社で道路を挟んで隣り合う駅ビルの一方が容積率600%~700%で、他方が1,600%ということには行政的にできないと思ったのではないか?

そもそも、神戸市としてもJR三宮駅ビルを小規模にしたい意向と思われるので「阪急の容積率600%~700%」という前例ができれば、JR駅ビルの容積率も大幅な緩和はできないと予想したのかもしれない。

 

JRの動き

上述のようにJR西日本としては鉄道収入が伸び悩む中、不動産収入を増加させるため駅前に10万㎡クラスの巨大駅ビルを建設したいと思っているのではないか?

一方、神戸市、阪急、大丸神戸店、三宮駅周辺の個店などJR以外の関係者は、JR駅ビルを100,000㎡以上の大規模ビルに建替えることに反対と思われる。

ここまで関係者が反対ならばJRとしても容積率600%~800%(延床面積30,000㎡~50,000㎡)で建替えせざるを得ないのではないか?

ただ、JRとしては旧駅ビルの地下部分も含めた解体完了は2021年夏頃になり、神戸市長の任期は2021年11月19日となっている。

神戸市長選挙の結果次第では容積率が緩和される可能性もあるので、それまでは建替計画を発表しないのかもしれない。

 

ポートライナー8両化の影響

ポートライナーを6両から8両化する計画がある。その場合「ポートライナー三宮駅」のホームも延長する必要があるが、ポートアイランド方面は駅を出るとすぐにカーブしており、ホームを延長する空間がないように思える。したがって、ポートライナーのホームを「JR三ノ宮新駅ビル」方向(写真の左方向・西側)に延長するのではないか?

 

まとめ

JR大阪駅「西北ビル」(約59,000㎡・高さ120m)が2024年秋開業、JR広島駅ビル(約111,000㎡・高さ100m)が2025年春開業する予定になっている。

また、大阪梅田の「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が2022年春に全面開業するので、そのころに「神戸阪急(デパート)」の建替えを決定するかもしれない。そうなるとJR三宮ビルの建替えを早める必要がある。

 

「旧三宮ターミナルビル」の物件概要

延床面積約20,000㎡
階数地上11階・地下2階
11階レストラン
6階~10階三宮ターミナルホテル(客室数190室)
地下2階~地上3階三宮OPA
開業1981年開業
営業終了2018年3月
error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました