コロナの影響で、関西企業の時価総額はどうなったか調べてみると、大阪府堺市に本社を置く「シマノ」(自転車)が、自動車大手の日産自動車やスズキを超えていた。
- 世界で唯一「換気できるエアコン」を製造販売する「ダイキン工業」の時価総額は5兆6512億円とパナソニックの2兆2720億円の2倍以上になっている。ちなみに、ダイキン工業は2022年開業の「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」(阪神百貨店建替2期部分)に本社を移転すると2020年6月に発表した。
- 高年収で有名なキーエンスの時価総額は11兆343億円で、ソニーの10兆7517億円を超えている。
- 「あつまれ どうぶつの森」の売上が好調な「任天堂」の時価総額は7兆0284億円に増加している。
時価総額(2020年8月19日終値)
時価総額順位 | 会社名 | 時価総額 |
1位 | トヨタ自動車 | 23兆4772億円 |
2位 | ソフトバンク | 13兆3684億円 |
3位 | キーエンス | 11兆0343億円 |
4位 | ソニー | 10兆7517億円 |
10位 | 任天堂 | 7兆0284億円 |
15位 | 三菱UFJ | 5兆8063億円 |
16位 | ダイキン工業 | 5兆6512億円 |
62位 | パナソニック | 2兆2720億円 |
63位 | シマノ | 2兆1362億円 |
65位 | クボタ | 2兆1140億円 |
66位 | スズキ | 2兆390億円 |
70位 | 野村HD | 1兆8830億円 |
74位 | 大和ハウス工業 | 1兆7768億円 |
75位 | 日産自動車 | 1兆7760億円 |
86位 | オムロン | 1兆6128億円 |
89位 | 東芝 | 1兆5697億円 |
90位 | NEC | 1兆5443億円 |
98位 | 楽天 | 1兆3614億円 |
withコロナの3つのキワード
- 健康・医療
- オンライン(Eコマース)
- リモート(非接触)
- withコロナでは、健康・医療が注目されることは当然で、阪大発のバイオベンチャー「アンジェス」が新型コロナワクチンの開発を関西企業と共同で行っている。
- 関西にはIT企業は少ないが、Eコマースに必要な「倉庫内の自動物流装置」はダイフク(大阪市西淀川区・連結売上4,400億円)の得意分野だ。
- 非接触については、オムロン(京都市・連結売上8,600億円)がアパホテルと非接触チェックインシステムを開発しており、時価総額では東芝やNECを超えている。
- 自転車部品製造販売の「シマノ」は時価総額で、日産自動車やススキなどの自動車メーカーを超えている。
コロナ禍でも、頑張っている関西企業は多い。その波及効果が関西全体に広がればいいと思う。マスコミもこういう企業を取材すべきではないか?