出典 大阪府
京阪電気鉄道の加藤好文会長は京阪中之島線(天満橋~中之島)を大阪メトロ中央線「九条駅」までの延伸し、さらに西九条駅まで延ばす構想を明らかにした。
西九条駅でJR環状線、JRゆめ咲線(桜島線)、阪神なんば線に接続する。
これにより、大阪湾岸の夢洲に建設予定の統合型リゾート(IR)から京都まで京阪電車経由でのアクセスが便利になる。
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京阪中之島線延伸計画概要
まず、京阪中之島線「中之島駅」から地下鉄中央線「九条駅」まで延伸する。
そこから、西九条駅「JR環状線・JRゆめ咲線(JR桜島線)・阪神なんば線」まで延伸する。
区間 | 距離 | 整備費用 |
中之島駅~九条駅 | 2km | 1,000億円 |
九条駅~西九条駅 | 1.3km | 700億円? |
合計 | 3.3km | 1,700億円? |
従来の計画では、京阪中之島線を直接、JR西九条駅まで延伸し、関空特急「はるか」に接続する予定だった。
しかし、「なにわ筋」が2031年春に開業する予定で、中之島駅で「なにわ筋線」と接続する。
そのため、西九条駅で関空特急「はるか」と接続する必要性が低下し、むしろ、地下鉄中央線「九条駅」と接続した方が費用的・利便性から有利と判断したようだ。
軌道幅は京阪中之島線、地下鉄中央線、阪神なんば線はすべて1,435mmなので、相互乗り入れは技術的に可能と思われる。
九条駅~西九条駅(1.3km)は、軌道幅(1,435mm)が同じ「阪神なんば線」に相互乗り入れするのか、平行して新線を建設するのかは明確ではない。
建設費は、相互乗り入れした方が安くなると思われる。
ただし、大阪メトロ中央線「九条駅」は高架駅なので、地下鉄である京阪電車中之島線を乗り入れさせるのはかなり困難と思われる。
夢洲への鉄道アクセス
夢洲へは、現在「地下鉄中央線を延伸する案(540億円)」と「JRゆめ咲線(桜島線)を延伸する案(1,700億円)」の2案がある。
コメント
中之島線の西九条駅延伸計画は、かなり考えられたものだ。
現在、夢洲IRへのアクセスは「地下鉄中央線の夢洲IR延伸」と「JRゆめ咲線(JR桜島線)の夢洲IR延伸」の2路線が計画されている。
費用的には「地下鉄中央線延伸」の方が540億円と少なく、先行して開業すると予想される。
そのため、京阪としては、とりあえず、九条駅で地下鉄中央線と接続させると思われる。
その後、JRゆめ咲線(JR桜島線)が夢洲まで延伸されると、JR大阪駅から夢洲IRへは、はJRゆめ咲線(桜島線)の方がアクセス時間が速くなる。
そこで、京阪電車は、西九条まで延伸することで、JRゆめ咲線(JR桜島線)に接続すると思われる。
最終的に京阪電車自体が3,500億円の費用で夢洲IRに直接乗り入れする計画もあり、そのためにも西九条まで延伸することは大きな意味がある。
結局、西九条駅まで延伸することで、夢洲IRアクセスのみならず、USJから京都へのアクセスも改善される。
また、「阪神なんば線」とも接続することで、神戸と京都のアクセスも改善されるという「1石3鳥」の意欲的な計画と言える。