セレブなイメージ今は昔?豪華客船の旅、低価格の短期が隆盛:https://t.co/2i3IoEKJXl pic.twitter.com/7U58V4sIPR
— 神戸新聞 (@kobeshinbun) 2018年2月4日
神戸市が客船を誘致してきたのは、「客船=富裕層」というイメージから経済効果を期待したためだろう。
しかし、世界のクルーズ業界は1日1万円の10万トンクラスのカジュアルシップが主流となっている。
客船=豪華・セレブ旅なんて思っているのは時代遅れ。
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2017年客船寄港回数(出典 国土交通省 平成30年1月16日)
順位 | 港湾名 | 回数 |
1 | 博多 | 326 |
2 | 長崎 | 267 |
3 | 那覇 | 224 |
4 | 横浜 | 178 |
5 | 石垣 | 132 |
6 | 平良(沖縄県宮古島) | 130 |
7 | 神戸 | 117 |
8 | 鹿児島 | 108 |
9 | 佐世保 | 84 |
10 | 八代(熊本県) | 66 |
2010年、神戸港の客船寄港回数103回で横浜港の122回に次いで全国2位だった。しかし2017年では全国7位と低迷している。
神戸港への寄港回数は年間100回程度で変化がないが、九州・沖縄の港の寄港回数が増加している。
その要因は中国人観光客が九州・沖縄へ客船で来日しているからだ。
また、2017年1月に国土交通省が「国際クルーズ拠点」の1つに熊本県八代港を選定した結果、八代港の2017年の寄港回数66回と全国10位まで上昇した。
さらに国は熊本地震復興の意味もあって、八代港に22万トン級客船が接岸できる耐震強化岸壁を整備する方針で、その整備費用は関連費用を含め104億円となる。
国際クルーズ拠点6港
横浜港(神奈川県) |
清水港(静岡県) |
佐世保港(長崎県) |
八代港(熊本県) |
本部港(沖縄県) |
平良港(沖縄県) |
神戸港は「国際クルーズ拠点」に選定されていない。
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客船の経済効果は少ない
客船クルーズでは、宿泊費と3回の食事代が含まれることが多く、寄港してもホテル宿泊はあまり期待できない。
基本的に、船からの日帰り消費になるので、陸地のホテルに宿泊する観光客の方が経済効果が高い。
なぜ、神戸市は客船にこだわるのか?
経済効果で言えば、陸地のホテルに宿泊する観光客の方が高い。しかし、神戸市は客船の寄港を伸ばそうとしている。
しかも、世界の客船は22万5000トンの「オアシス・オブ・ザ・シーズ」のような大型船が主流になってきており、神戸港への寄港を増加させるためには数百億円の港の改修が必要になるかもしれない。
神戸市は人口減少、経済も低迷、三宮駅の再開発も、京都駅、大阪駅に大きく出遅れた。
せめて客船寄港回数だけでも順位を上げたいと思っているのではないか?