神戸阪急ビル東館(神戸市役所から撮影)
神戸阪急ビル東館(南面を撮影)
現地を見て思ったのだが、本来、ビルの南側に窓を設置することが多い。しかし、神戸阪急ビルの低層中層階(4階~15階)の南面には、窓が極端に少ない。
神戸阪急ビル東館(北面を撮影)
北面と南面を比較すると「北面」の方が窓(カーテンウォール)の面積が大きい。
低層中層階(4階~15階)はオフィスフロアなので、日照を気にする必要はないかもしれないが、それでも北面の方が窓(カーテンウォール)の面積が大きいのは、違和感がある。
神戸阪急ビル東館は、1995年以来約20年間、仮店舗で営業していた。同時期、阪急神戸線を「三宮駅」で神戸市営地下鉄に乗り入れる計画が検討されていた。
もし、この「相互乗り入れ」が実現していたならば、現在の阪急神戸線の高架線路は撤去され、跡地に巨大駅ビル(例えば延床面積10万㎡・容積率を1,600%に緩和)を建設できたのではないか?
根拠はないが、当ブログでは、これが阪急の本来の計画で、神戸市役所との調整が不調に終わり、現在の「神戸阪急ビル東館(延床面積28,500㎡)」のプランになったと推測している。
で、神戸阪急ビル東館の建設が決定して「相互乗り入れ」の可能性はなくなったと思っていた。
しかし、神戸阪急ビル東館の南面を見て、これなら「増築」できる可能性があると思った。
「神戸阪急ビル東館」を南側に増築するにしても、容積率を使い切っていれば、増築できない。これについても、ちょっとした違和感があった。
出典 阪急電鉄
出典 国土交通省
神戸阪急ビル東館と西館は同一の敷地に建設されると思われ「容積率」の配分が複雑で分かりにくいが、試算してみます。
- 当ブログの理解では、敷地面積7,106.44㎡に対して、容積率は700%と800%(2つの容積率にまたがる)と思われる。仮に容積率750%で試算すると延床面積は約53,250㎡となる。
- これに対して、神戸阪急ビル東館の延床面積は28,500㎡なので、約24,750㎡が余る計算になる。
もちろん、神戸阪急ビル西館や駅ホームなどで容積率を使っていると思われるが、もしかすると容積率に余裕があって、「神戸阪急ビル東館」を南側に増築できるかもしれない。
- JR大阪駅「大阪ステーションシティサウスゲートビルディング」
- 増築延床面積 37,200㎡
- 増築部分階数 地上16階・地下2階
- 増築部分竣工年 2011年2月
正確には増築ではないが、「梅田阪急ビル」や「阪神百貨店梅田本店(大阪梅田ツインタワーズ・サウス)」は、工期を1期と2期に分けて建設している。神戸阪急ビル東館も2期工事を想定している可能性があるかもしれない。
もっと踏み込んで考えると、神戸阪急ビルの高層階は「REMM+(ホテル)」が入居するので、南側に増築される部分は地上15階までの低層階となるのではないか?
その場合、容積率が緩和されれば、延床面積5万㎡程度のデパートも入居できるかもしれない。
神戸阪急(百貨店)を現在の位置で建替えするなら、3年~5年程度かかると思われるので、その間の売上がなくなる。しかし、現在の神戸三宮駅を地下化し、跡地にデパートを新築するなら、売上を維持できる。ただ、阪急神戸線を神戸市営地下鉄と相互乗り入れするには2,000億円の費用がかかるとされ、現在、計画は進んでいないようだ。