朝日新聞「神戸空港の国際線就航先送り」 神戸新聞「神戸空港2025年ごろまでに国際線就航の検討」関西エアポート社長

神戸空港(筆者 撮影)

神戸新聞によると、関西エアポートの山谷社長は「大阪・関西万博が開かれる25年ごろまでに検討を進める国際定期便については方針を維持し、関空の補完的な役割の中で検討したい」とした。

また、国際線の就航先については神戸空港の滑走路が2,500mなので近隣アジアの都市が現実的と言及した。

引用・参照 神戸新聞 https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202107/0014520022.shtml

 

神戸空港の国際線就航、当面先送りへ 関西エア社長方針

引用・参照 朝日新聞https://www.asahi.com/articles/ASP7N6T4FP7MPLFA00F.html

神戸新聞の記事は、「2025年までに神戸空港を国際化するのか?」、それとも「2025年までに国際化の検討をするのか?」不明確な点がある。

神戸空港を国際化するならば、国際線ターミナルの建設が必要と思うが、2025年までには間に合わない。

もし、2025年に国際化するならば、現行の国内線ターミナルの一部を国際線に振り分けると予想され、1日数便程度になるかもしれない。

当ブログの解釈としては「2025年までに神戸空港の国際化の検討をする」という意味であって「2025年までに神戸空港を国際化する」という意味ではないと思う。

 

神戸空港については、2019年5月11日の「関西3空港懇談会」で2025年の大阪・関西万博開催までの国際線就航を検討することになっている。

「神戸空港については、(略)関西空港の取組を踏まえつつ、関西空港・伊丹空港を補完する観点から、国際化を含む空港機能のあり方等について関係機関との検討を行う。」

引用[関西3空港懇談会 取りまとめ](2019年5月11日)

当ブログの理解では、神戸空港の国際化については「関西3空港懇談会」が決定するのであって、今回の関西エアポート社長の発言は「関西3空港懇談会」で取りまとめた事項を再確認したに過ぎない。

しかし、「国際チャーター便」ではなく「国際定期便」と明確化したところが新しい。

 

 

以下は以前の情報

2020年2月16日、神戸空港は開港14年目を迎え年間利用者数は2007年の296万人から2019年は329万人と約1割増加した。

2020年春の関西3空港懇談会で「神戸空港の国際化」が議論されると思われるが、はたして神戸空港は国際化されるのだろうか?

 

神戸空港の運用時間と発着枠

年月発着枠運用時間
2006年開業60回(30往復)/日午前7時~午後10時(15時間)
2019年8月~80回(40往復)/日午前7時~午後11時(16時間)

 

神戸空港国際化

神戸空港については、2019年5月11日の「関西3空港懇談会」で2025年の大阪・関西万博開催までの国際線就航を検討することになっている。

但し、関西経済連合会の松本正義会長は、神戸空港の国際化について「ターミナルの拡張」と「道路・ポートライナーの空港アクセスの強化」を条件としている。

これに対して、神戸市は神戸空港島とポートアイランドを結ぶ「神戸スカイブリッジ(1,187m)」を現在の片道1車線(上下2車線)から片道2車線(上下4車線)に拡張、さらに新神戸駅までの「生田川右岸線(約1,500m)」の拡幅を行うとしている。

 

コメント

関西経済連合会の松本正義会長は、神戸空港国際化の条件として「ターミナルの拡張」と「道路・ポートライナーの空港アクセスの強化」を挙げているが、神戸市はそれに対して十分な回答をしていない。

このままでは、2020年春の「関西3空港懇談会」で神戸空港の国際線定期便就航が認められる可能性低い。

 

神戸空港国際化条件と費用

神戸空港国際化の条件関経連松本会長神戸市建設費(予想)
道路の強化200億円
ポートライナー強化△(未定)800億円(8両化)
空港ターミナル拡張△(未定)200億円
合計1,200億円

 

神戸空港国際線就航先は?

もし、神戸空港の国際線就航が認められた場合、就航先はどこだろうか?

スカイマークは神戸空港国際線に就航する意向を表明していが「すでに日本各地との路線が多い香港や台湾、ソウルは特色が出しにくい。日本や関西とまだ結ばれていない海外都市への就航を目指す」としている。

引用 神戸新聞

https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202002/0013117875.shtml

スカイマークは2019年11月29日から成田空港~サイパン路線を開業しているので、採算的に便数を増やす必要があるので、神戸~サイパン路線(またはパラオ)の可能性が高いのではないか?

 

国際ルールの問題

国際線の就航先を恣意的に決定することは国際ルールから認められない。就航先を決定するには合理的な基準(例えば「ペリメータールール」)が必要となる。

ペリメータルールとは就航先を距離によって規制するもので、例えば3,000km以内の空港にのみ就航できるなどとする。

したがって「神戸~サイパン路線」を認めて「神戸~インチョン路線」を認めないという運用方法はありえない。

また、「神戸~インチョン路線」を認めるにしても採算的には1日4往復くらいしないといけない。もし、スカイマークが成田~インチョンに2往復でも就航していれば、神戸~インチョンは2往復でもいいと思う。

しかし、実際には成田~インチョンに就航していないので神戸~インチョンの2往復では採算的に厳しい。

結局のところ、神戸空港を国際化しても、スカイマークの希望するだろう「神戸~サイパン」のみの国際定期便就航は難しい。

スカイマークにとっても神戸空港国際線は「定期便」ではなく「チャーター便」の方が都合がいい。

 

神戸空港の発着枠

神戸空港へは西から着陸し、西へ離陸するとう変則的な運用なので、1日に発着回数の上限は100回(50往復)~120回(60往復)と言われている。

2019年8月より1日80回(40往復)が認められており、残り枠は1日20回(10往復)~40回(20往復)となる。

関西3空港を運営する「関西エアポート」の山谷住之社長も「国際チャーター便なら今のターミナルでもできるが(中略)20~30便飛ばさないと国際空港としての運営は難しい」としているので、2020年春の「関西3空港懇談会」で増便を認めてしまうと「国際線枠(20便~30便)」が不足する可能性がある。

したがって、2020年春の「関西3空港懇談会」では「さらなる増便」は認められないと思われる。ただし、国際線就航までの暫定的枠とし増便が決定する可能性はある。

 

まとめ

2020年春の「関西3空港懇談会」では、神戸空港の国際定期便と「国内線のさらなる増便」は見送られる可能性が高い。その代わり「国際チャーター便」が認められる可能性があると思う。

結局、関西経済連合会の松本正義会長が、神戸空港の国際化について「ターミナルの拡張」と「道路・ポートライナーの空港アクセスの強化」を条件としている以上、神戸市がポートライナー8両化と国際線ターミナル建設を決定しないと不可能ではないか?

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