出典 https://yodoyabashi-west-project.jp/
大和ハウス工業、住友商事、関電不動産開発の3社が参画する「淀屋橋駅西地区市街地再開発組合」は、大阪メトロ「淀屋橋駅」西側で建設中の新しい超高層ビルの名称を「淀屋橋ゲートタワー」に決定しました。
このビルは2025年12月に完成し、2026年に開業する予定です。
建物は地上29階建て、高さ約135メートル、延べ床面積は約13万平方メートルと、大規模な複合ビルになります。設計は日建設計、施工は大林組が担当しています。
2025年5月(北東から撮影)
大阪のビジネスの中心地・淀屋橋に、新たな超高層ビル「淀屋橋ゲートタワー」が誕生しようとしている。2025年12月に竣工、2026年の開業を目指して建設が進むこのプロジェクトは、ただの再開発ではない。淀屋橋という大阪の「玄関口」にふさわしい、次世代の都市機能を備えた象徴的な建物として注目されている。
2025年5月(北から撮影)
なぜ今、淀屋橋なのか
淀屋橋は、大阪市中央区北浜・中之島エリアのすぐそばに位置し、古くから関西の金融・経済の中心として栄えてきた。周辺には大手銀行の支店や商社のオフィス、法律事務所が立ち並び、大阪における「丸の内」とも言えるエリアである。
しかし近年、淀屋橋周辺の建物の老朽化が進み、競争力のあるオフィス空間や都市機能が求められていた。特に大阪市が進める「中之島再生」や「うめきた2期」などに比べると、開発のスピード感やインパクトで見劣りしていたのも事実だ。
そうした背景のもと、「淀屋橋ゲートタワー」は、淀屋橋の再生と未来への投資として計画された。これは単なる一棟のビル開発ではなく、エリア全体の価値を底上げするための都市戦略といっても過言ではない。
「ゲートタワー」が意味するもの
このビルの名称「淀屋橋ゲートタワー」には、淀屋橋という街の玄関口としての役割を再定義する意志が込められている。
地下鉄御堂筋線・京阪本線が交差する淀屋橋駅は、梅田・難波・中之島・京都方面へとつながる交通の要所であり、まさに「ゲート(門)」のような存在である。このタワーは、その名にふさわしく、多くの人が行き交うハブとして機能することが期待される。
また、建物のデザインも、開放感と先進性を両立させたシンボリックなものとなる見通しで、今後は大阪の都市風景を象徴するビルとして定着する可能性が高い。
ロゴデザイン
アクセスは、大阪メトロ御堂筋「淀屋橋駅」直結、徒歩1分。
地図
出典 大和ハウス工業
施設名称 | 淀屋橋ゲートタワー |
---|---|
計画名 | 淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業 |
所在地 | 大阪市中央区北浜4丁目104(地番) |
用途 | 事務所・店舗・駐車場等 |
敷地面積 | 7,206.23㎡ |
建築面積 | 5,169.89㎡ |
延床面積 | 132,331.56㎡ |
容積対象面積 | 115,249.18㎡ |
容積率 | 1,600%(通常1,000%) |
構造 | 鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上29階・地下2階 |
高さ | 134.99m |
事業主 | 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合
大和ハウス工業(参画) 住友商事(参画) 関電不動産開発(参画) |
設計 | 日建設計 |
施工 | 大林組 |
着工 | 2022年11月1日 |
竣工 | 2025年12月15日 |
駐車場 | 227台(平面50台/内車いす使用者用5台)機械式170 台、荷捌き7台 |
アクセス | 大阪メトロ御堂筋線「淀屋橋駅」直結、徒歩1分 |
主な用途
淀屋橋ゲートタワーは、オフィスを中心とした複合施設でありながら、商業ゾーンや公開空地も整備される予定だ。ビルの低層階には飲食・物販店舗が入り、オフィスワーカーや来街者が気軽に利用できるスペースが設けられる。また、地上階や周辺には広場や緑地も設けられ、都市に潤いを与える空間としても期待されている。
建築計画のお知らせ
北立面図
配置図
出典 大和ハウス工業
出典 大和ハウス工業(北から見た図)
御堂筋側のイメージ
御堂筋に面した高さ50mの地上11階には、一般人も利用できる眺望テラス(屋上庭園、カフェラウンジなど)を整備する。
メインエントランス
コリドール
御堂筋・土佐堀通・北浜通の3方向の面には2層分の高さを持つ半屋外空間であるコリドールを設置し、2階にテラスを配置する。
御堂筋側のイメージ
低層部(1階・2階・地下1階)には、御堂筋の玄関口にふさわしい商業店舗(約4500㎡・約25~30店舗)を導入し、歩行者空間と一体となった風格ある街並みと上質な賑わいい空間を創出する。

出典 ダイワハウス工業
中高層部
(12階~27階) |
オフィス
(ワンフロア貸室面積:約3,100㎡~3,660㎡) |
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複合フロア
(11階) |
御堂筋に面した高さ50m(11階)の基壇部屋上に屋上庭園(カフェなど)を設置
にぎわい施設 カンファレンス・サービスオフィス「SYNTH ビジネスセンター淀屋橋(仮称)」800㎡以上 シェアラウンジ「SHARE LOUNGE 淀屋橋with PLUS(仮称)」600㎡以上 屋上庭園(一般利用可) |
機械室
(10階) |
機械室 |
低層階
(3階~9階) |
オフィス |
低層部
(地下1階~地上2階) |
商業施設
|
駐車場
(地下2階) |
駐車場 |













北東から撮影
北から撮影
東から撮影
東面(低層階)
南東から撮影
淀屋橋地区完成予想図(左:東地区ビル / 右:西地区ビル)
2024年11月
エリア | 東地区 | 西地区 |
階数 | 31階・地下3階 | 29階・地下2階 |
高さ | 150m | 134.99m |
延床面積 | 約73,600㎡ | 132,331.56㎡ |
新築着工 | 2022年7月(新築着工) | 2022年11月(新築着工) |
竣工予定 | 2025年5月 | 2025年12月 |
- 東西の2棟のビルの事業者は異なるが、デザインを調和させ「御堂筋のゲートタワー」として共に2025年に竣工する予定。
- 御堂筋に面した高さ50mの基壇部屋上階(地上11階)に、一般利用できる眺望空間(基壇部屋上庭園、カフェラウンジ等)を整備し、中之島を一望できる新たなVIEWSPOTを創出する。
位置図(出典 関電不動産開発)
出典 大阪市
土佐堀通側の敷地内のオープンスペース整備や、土佐堀川に面した水辺の溜まり空間など大川町公園の再整備により、エリアのシンボルとなる水辺の新たなにぎわい拠点を創出し、中之島を中心とした水辺の回遊性の向上を図る。
出典 大阪市
(北東から撮影)
軒高50mでセットバックしており、御堂筋の新たなスカイライン(高さ50m)が形成されつつある。
北から撮影
北から撮影
南東から撮影
東面を拡大
南西から撮影
2024年3月(北東から撮影)
2024年3月(北から撮影)
2024年3月(南東から撮影)
2024年3月(南西から撮影)
2021年9月撮影
2021年9月(北東から撮影)
2021年9月撮影
東側ビルの高さは150m、西側ビルの高さは135mとなるが、これは、大阪市の都市計画案で最高限度が150mと135mとなっているためと思われる。
また、大阪市は容積率を通常の1,000%から1,600%に引上げる。
淀屋橋駅西側(土佐堀通側)
住友生命淀屋橋ビル |
ミズノ(2021年6月30日閉店) |
白洋舎(2020年12月 白洋舎淀屋橋ビルは住友商事に11億円で売却された) |
グランドセイコー(石原時計店)2021年7月20日閉店 |
淀屋橋駅西側(御堂筋側)
左側の「旧東京銀行大阪支店(現三菱UFJ銀行)」の「大阪東銀ビル」は2016年に「大和ハウス工業」と「住友商事」が取得している。
淀屋橋駅西側の道路(淀屋小路 よどやしょうじ)は廃道されたが、再開発ビル内に再現される見通し。
また、左側の「淀屋橋今西ビルディング」も再開発予定地に入っている。
「淀屋橋駅西地区」の西側
「大川ビル」も再開発予定地に入っている。
「淀屋橋駅西地区」住友商事ビルの西側