日本銀行大阪支店は、2017年度の訪日外国人消費額(交通費・飲食費・宿泊費等)が1兆2566億円だったと発表した。
インバウンド消費の結果、関西の名目域内総生産を+0.2%程度押し上げたとされる。
引用・参照 日本銀行大阪支店
https://www3.boj.or.jp/osaka/_userdata/chosa190128.pdf
関西のインバウンド消費額
年度 | インバウンド消費額 |
2017年度 | 1兆2566億円 |
2016年度 | 1兆639億円 |
2015年度 | 1兆297億円 |
2014年度 | 5,839億円 |
2013年度 | 3,592億円 |
経済波及効果
訪日外国人の増加により、大阪市内では年間1万室という空前のホテル建設ラッシュとなっている。
さらに、心斎橋にも高級ブランド店の出店の動きがあり、ミナミを中心にドラッグストアなどの小売業の出店・拡大リニューアルが相次いでいる。
また、来日を契機に、帰国しても日本製化粧品を越境インターネット通販で買う動きがあり、関西から化粧品輸出も増加している。
訪日外国人には、「日本製化粧品」が人気となっているため、資生堂は大阪府茨木市に新工場を建設している。
まとめ
関西は人口が減少しており、本来なら消費額が減少してもおかしくない。
しかし、インバウンド消費が人口減少による消費額減少を上回り、全体として、関西の消費額は増加している。
インバウンド消費がなければ、関西経済の先行きはかなり厳しい状況になっていたかもしれない。
訪日外国人の増加により住民が迷惑することもある。しかし、訪日外国人が減少すれば、関西の経済は衰退するかもしれない。
訪日外国人と住民の生活をうまく調和できるような努力が必要ではないか?