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JR西日本2024年3月期決算(JR東海・JR東日本と比較)

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会社名 JR西日本 JR東海 JR東日本
売上高 1兆6350億円 1兆7104億円 2兆7301億円
営業利益 1,797億円 6,074億円 3,451億円
経常利益 1,674億円 5,469億円 2,966億円
当期純利益 988億円 3,844億円 1,964億円

 

JR西日本

JR西日本の2024年3月期の売上高は過去最高の1兆6350億円(前年比+17.2%)となったが、電気代や人件費の増加により、営業利益は2019年3月決算の1,969億円には達していない。

また、JR西日本単体の運輸収入は前年比21%増の8405億円で、運輸収入の割合は全体の51%で、非運輸収入は49%となっている。

運輸収入の伸びはあまり期待できないので、不動産などの非運輸収入を拡大するしかない。

 

JR東海

JR東海の売上高は1兆7104億円で、JR西日本の売上高1兆6350億円と大差がない。

しかし、JR東海の営業利益は6,074億円で、JR西日本の営業利益1,797億円の約3.4倍に上る。

東海道新幹線の利益が大きいからだ。

しかも、東海道新幹線の利用者の半数は新大阪駅で乗降しているにも関わらず、JR東海は名古屋駅にばかりに投資して、実際に利益を出している新大阪駅には名古屋の10分の1も投資していない。

関西経済にとって、東海道新幹線をJR東海が運営していることは大きな損害と言える。

 

もし、JR西日本が東海道新幹線を運営していたら
会社名 JR西日本+JR東海 JR東日本
売上高 3兆3454億円 2兆7301億円
営業利益 7,871億円 3,451億円
経常利益 7,143億円 2,966億円
当期純利益 4,832億円 1,964億円

もし、JR西日本が東海道新幹線を運営していたら、売上高はJR東日本の1.3倍、営業利益は2.3倍になっていた。

逆に言うと、JR西日本が東海道新幹線の運営をしなかったのは、JR東日本よりも大きくなるからだったと思う。

東京の中央官僚にとって、東京の鉄道会社が大阪の鉄道会社に負けることは許されないのだ。

このように、東京一極集中は、東京の官僚たちが国策として実行していることだ。

これに民間企業が逆らっても企業自体が衰退し、社員を解雇しないといけない。

したがって、大阪の民間企業も東京に進出して、社員の雇用を守べきだと思う。

しかし、政治は別の話だ。

 

JR東海の分割

JR東海を、JR西日本とJR東日本に分割すべき時期に来ている。

実際、北陸新幹線の営業区間は、東京―上越妙高間がJR東日本、上越妙高ー敦賀間がJR西日本の管轄になっている。(乗務員の交代駅は長野駅)

したがって、大阪ー名古屋を「JR西日本」、名古屋ー東京を「JR東日本」が運営してもおかしくはない。

中央官僚の賛同を得るために、東海道新幹線の分割比率を「JR西日本4」「JR東日本6」くらいにして、JR東日本の方がメリットがあるように妥協するしかない。

 

JR三島会社の決算
会社名 JR九州(2024) JR四国(2024) JR北海道(2023)
売上高 4,204億円 533億円 1,477億円
営業利益 470億円 ▲116億円 ▲4991億円
経常利益 489億円 41億円 ▲111億円
当期純利益 384億円 35億円 39億円
(経営安定基金運用益) 0円 (55億円) (315億円)

JR三島会社は、1986年の国鉄民営化時点で鉄道事業の黒字化は困難と予想されたため、経営安定基金の運用益で鉄道事業の赤字を補填する構造になっている。

但し、JR九州は上場のため2016年に「経営安定基金」を取り崩し、長期借入金の返済などに充て、現在では「経営安定基金」は保有していない。

 

なぜ、JR三島会社も民営化したのか?

例えは、NTTは地域会社東西の2社で分割された。

しかし、JRは地域会社6社に分割されている。

しかも、JR東日本の売上高は2兆7301億円で、JR四国は533億円と約51倍の格差がある。

JR三島会社は「赤字経営」が予想されたにもかかわらず民営化された。

この分割方法が不自然だと思う。

個人的には、JR東日本の売上高を一番にするために、JR三島会社も分割民営化されたのだと思う。

JR西日本とJR東日本の2社分割ならば、東海道新幹線がJR西日本が運営することになり、JR西日本の方がJR東日本よりも大きくなる。

そこで、JR東海に東海道新幹線を運営させることにしたが、そうすると、JR東日本が東京から北海道、JR西日本は金沢から鹿児島までの大きなエリアになるが、JR東海は名古屋圏だけの小さいエリアになって不自然過ぎる。

3分割案

会社名 エリア
JR東日本 北海道・東北・関東・甲信越
JR東海 東海
JR西日本 北陸・関西・中国・四国・九州

あまりにも不自然な分割案なので、国会で東西2社に変更になる可能性があった。

そこで、中央官僚は、JR三島会社を別エリアにして、面積的に均等がとれているようにしたのだと思う。

そして、JR三島会社の赤字は、経営安定基金の運用益で補填するというスキームを考えたのだと思う。

 

リニアよりも時速350m新幹線

電車 所要時間
リニア 品川=新大阪(67分)
時速350m新幹線 東京=新大阪(90分)

リニア中央新幹線の品川=新大阪の所要時間は67分だが、品川駅(リニア地下駅)から地上に出て山手線に乗るまで15分、さらに品川=東京で10分かかるので新大阪=東京の所要時間は92分かかる。

一方、時速350km新幹線なら新大阪=東京間400kmを90分で運行できる。

所要時間という点で、リニアのメリットはない。

 

断面輸送力

電車 1時間あたり輸送人員(片道)
リニア 1編成(1,000人)×速達系5本=5,000人
新幹線 1編成(1,323人)×のぞみ12本=15,876人

リニアは10両編成で1,000座席しかない。一方、現行の「のぞみ」は16編成で1,323座席あり1時間当たり片道12本で運行できる。

リニアの輸送力は、現行の「のぞみ」の3分の1しかない。

 

なぜ、JR東海は「リニア」を建設するのか?

リニアは、所要時間でも断面輸送力でもメリットはない。

では、なぜJR東海はリニアを建設するのか?

もし、新幹線方式で中央新幹線を建設すると、JR東日本、JR西日本を通過することになる。

その場合、北陸新幹線のように、JR各社の共同運行になる。

つまり、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社共同運行になる。

そうなると、JR東海が独占してきた東海道新幹線の利益を3社で分けることになり、JR東海の売上が減少する。

しかし、リニアはJR東海しか持っていない技術なので、東海道新幹線の利益を独占できる。

 

リニアは輸出できない

品川=新大阪400kmのリニアの建設費は10兆円と高額だ。

空港を2つ作っても2,000億円~5,000億円なので、リニアを建設するメリットはなく、海外輸出はできない。

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