神戸空港の国際化の経済効果を試算(2030年頃 国際線就航)インバウンド消費・宿泊施設ホテル

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神戸空港は、2030年頃に国際線(定期便)が就航することになった。

まず、2025年の大阪・関西万博に合わせて、国際線チャーター便を就航し、同時に国内線の発着回数も現在の1日80回(40往復)から1日120回(60往復)に拡大する。

但し、旅客ターミナルの整備を前提条件とする。

 

はたして、2030年の神戸空港の国際化によるインバウンド消費など経済効果はいくらか?

公式ではありませんが、個人ブロガーとして試算してみました。

 

神戸空港国際化のスケジュール(当ブログまとめ)

日時就航先発着回数(1日)利用者数(年間)
2022年国内線のみ国内線80回(40往復)国内線329万人(2019年)
2025年国内線

国際チャーター便

国内線120回(60往復)国内線500万人(予想)
2030年国内線

国際線定期便

国内線120回(60往復)国内線510万人(予想)
国際線40回(20往復)国際線190万人(予想)
合計160回(80往復)合計700万人(予想)

 

神戸空港国際線利用者数の内訳予想

2019年の日本人の海外旅行者数は2,008万人で、日本の人口約1億2500万人の約16%となる。

都市部の比率は20%とすると、神戸市の人口150万人の20%で30万人となる。

空港利用者数は出国と入国の2回カウントされるので、神戸市民の国際線利用者数は年間約60万人と推定される。

 

日本人の海外渡航先(2019年)

順位渡航先人数比率
1位米国375万人18%
2位韓国327万人16%
3位中国269万人13%
4位台湾216万人11%
5位タイ165万人8%
合計2,008万人100%

神戸空港の国際線(定期便)の就航先は、韓国・中国・台湾と予想されるが、その合計の比率は海外渡航数全体の40%となる。

したがって、神戸空港国際線を利用する神戸市民は60万人×40%=24万人と予想される。

 

関空から出国した府県別人数(2016年)

府県名人数空港利用者数(出国・入国合計)神戸空港国緯線利用者数(予測)
大阪府137万人274万人60万人
兵庫県86万人172万人70万人(うち神戸市民24万人)
京都府40万人80万人20万人
奈良県21万人42万人10万人
滋賀県20万人40万人10万人
合計304万人608万人170万人

神戸空港国際線の年間利用者数は200万人と予想されるので、インバウンド客は神戸空港利用者数は30万人程度と予想される。

ただし、出国・入国で2人とカウントしているので、インバウンド客の人数は15万人と予想される、

 

インバウンド消費額

2017年の大阪府への訪日外国人は1,111万人、消費額は1兆1852億円、1人当たり約11万円になっている。

神戸空港が国際化した場合のインバウンド客は15万人、そのうち、神戸市内に宿泊する人数を10万人とすると、年間にインバウンド消費額は約110億円となる。

 

ホテル需要予測

宿泊施設比率
ホテル55%
民泊18%
ゲストハウス・ホステル15%
親戚・知人4%
旅館3%
その他5%
全体100%

神戸空港国際線を利用し、神戸市内に宿泊するインバウド客が年間10万人とすると、1日当たり273人となる。

外国人の国別宿泊日数

国籍・地域平均宿泊日数
全国籍・地域8.8泊
韓国5.1泊
台湾6.1泊
香港6.1泊
中国7.5泊

神戸空港国際線は、近距離国際線と予想されるので、平均宿泊日数を5日で試算すると、

273人 × ホテル宿泊比率60% × 5泊=819室のホテルが新に必要となる。

 

出典 JR西日本

JR三ノ宮駅前の「新ターミナルビル」(2029年開業予定)には250室のホテルが入居する予定。

出典 オリックス不動産

神戸市役所新2号館(2029年開業予定)にも、推定250室のホテルが入居すると予想される。

当ブログの試算では、2030年に神戸空港が国際化して、新に819室のホテル需要が生まれるが、すでに2ホテル合計500室のホテル開業する予定で、残りは319室となる。

 

神戸空港国際化の経済効果

当ブログの試算では、神戸空港の国際化によるインバウンド消費額は年間110億円、ホテル819室の需要増加だが、すでに500室の開業計画があり、残りは319室(中規模ホテル1棟)となる。

これに対して、空港ターミナルの整備に100億円~200億円、道路改修など100億円、ポートライナー8両化をすれば800億円の経費がかかる。

もし、神戸市が、神戸空港国際化にともなく周辺整備に1,000億円以上の税金を投入するならば、神戸市民への子育て支援が縮小される可能性もあり、神戸市の人口減少が加速する結果にもなりかねない。

逆に、ポートライナー8両化をしないならば、ラッシュ時には毎日、ホームは人であふれ、待ち時間が10分以上になる可能性もある。

その結果、インバウンド客が神戸を敬遠するようになるかもしれない。

 

関空アクセスとの比較

2023年3月18日にJR大阪駅地下ホームが開業し、関空特急「はるか」がJR大阪駅に乗り入れすることになった。

これによりJR大阪駅から関空の所要時間は最速48分に短縮された。

運賃は約2,000円だが富裕層にとっては問題ない金額だと思う。

さらに、2031年、なにわ筋線が開業すると南海ラピートがJR大阪駅に乗り入れし、最速38分で関空まで行けるようになる。

これに対して、JR大阪駅から神戸空港へは、JR大阪駅=JR三ノ宮駅(23分)+(乗換5分)+ポートライナー18分=46分かかる。

ポートライナーを8両化しないならば、ラッシュ時は、50分以上かかることになり、神戸空港は大阪や京都からは不便な空港になってしまう可能性もある。

 

 

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