葵祭(筆者撮影)
毎年5月15日に京都で開催される「葵祭」では、毎年「斎王代」が選ばれる。
「斎王」とは神社に仕えた皇室の未婚の内親王のことで、「斎王代」とは「斎王」の代理という意味。
なぜ斎王代は京都のご令嬢ばかりか?
「斎王代」に選ばれるのは、京都の老舗や企業経営者のご令嬢が多い。
歴代の「斎王代」
2024年(66代) | 松浦璋子さん (父 壬生寺の貫主) |
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2023年(65代) | 松井陽菜さん (父 京都府医師会長) |
2019年(64代) | 負野 季花さん (父 負野薫玉堂を経営) |
2018年(63代) | 坂下志保さん (父 外資系会社社長 母 本家八つ橋西尾専務) |
2017年(62代) | 富田紗代さん (父 不動産会社専務) |
2016年(61代) | 西村和香さん (父 像彦社長) |
2015年(60代) | 白井優佐さん (父 電子メーカー会長) |
斎王代になると1,000万円~2,000万円の出費?
なんとなく、京都だから老舗のご令嬢が選ばれるのかなと思っていた。
しかし、実は「斎王代」になると衣装の「十二単」も自分で負担するらしい。
「十二単」だけで数百万円以上かかり、その他の費用も含め1,000万円~2,000万円程度かかるらしい。
これだけの費用を負担できるのはやはり、京都の老舗や会社のご令嬢ということになる。
葵祭(筆者撮影)
コメント
京都って観光するにもいろいろ「観光地価格」で高いという印象をもっていたが、京都の祭りや伝統を守るためには、やっぱり、京都人の努力とお金が必要だと思う。
観光客が「京都という夢の世界」への入場料として、高い「観光価格」を負担しなければ、京都の伝統は維持できない。
京都人は単なる「イケズ」ではない。
「京都の祭りや伝統」を守るためには、自然と「イケズ」になってしまうのだろう。
世の中には裏と表がある。
- 表 斎王代
- 裏 数千万円を負担
こういう事情を知って、20歳くらいの京都女性が、立派に「斎王代」を務めているのだからすごいと思う。
京都人は「裏表があって当然」と思っている。
それはネガティブな意味ではなく、京都の伝統を守るために「必要なこと」かもしれない。