J.フロント リテイリング株式会社の子会社「J.フロント都市開発株式会社」は、大阪市高速電気軌道株式会社、株式会社関西みらい銀行、株式会社アサヒプロパティズと共同で特定目的会社「心斎橋みらい特定目的会社」へ出資し、2025年1月31日に心斎橋ビル(旧関西アーバン銀行本社)を取得すると発表した。
心斎橋ビル(旧・関西アーバン銀行本社)2024年4月(東から撮影)
既存建物を解体後、低層店舗を建築、ブランドショップを誘致し、2028年末に開業予定。
心斎橋ビル(旧・関西アーバン銀行本社)2024年4月(南から撮影)
位置図
地図
施設名 | (仮称)心斎橋プロジェクト |
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所在地 | 大阪市中央区西心斎橋1丁目2-4 |
敷地面積 | 2,295.40㎡ |
階数 | 地上3階(予想) |
高さ | 20m~25m(予想) |
延床面積 | 7,000㎡(予想) |
容積率 | 1,000%(当ブログ調べ) |
建ぺい率 | 80%(当ブログ調べ) |
事業者 | 心斎橋みらい特定目的会社
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開業 | 2028年末 |
アクセス | 大阪メトロ「心斎橋駅」から徒歩1分 |
コメント
容積率は1,000%なので、延床面積は最大約25,000㎡となる。
しかし、パースを見ると、3階建で、延床面積は約7,000㎡と推定され、これが最終形とは思えない。
インバウンド客の急増に対応するため、再開発スピードを優先して低層の「ブランドショップ」として開発するもので、将来的には高層化も検討していると思われる。
大丸心斎橋「南館」の再開発
大丸心斎橋「南館」は1970年開業で、再開発が検討されている。既存店舗の一部は2026年開業のヒューリック「心斎橋プロジェクト」に移転する可能性があるが、それだけでは足りないと予想される。
そのため、本物件にも一部を移転するのではないか?
ホテル日航大阪の建替
本物件の南側の「ホテル日航大阪」は、1982年9月開業で約42年が経過しており、将来的に建替される可能性がある。
「ホテル日航大阪」の敷地面積は約4,600㎡で、本物件の約2倍の規模になる。
仮に、両物件とも「低層階をブランド店舗、高層階をホテル」とするなら、本物件の方が規模が小さく競争上不利になる。
そのため、「ホテル日航大阪」の建て替え計画を待って、本物件の最終的な開発を決定するのかもしれない。
施設名 | 旧・関西みらい銀行「心斎橋営業部」 |
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建物名 | 心斎橋アーバンビル(旧・関西アーバン銀行本店) |
所在地 | 大阪市中央区西心斎橋1丁目2-4 |
移転先 | 大阪市中央区備後町2丁目2番1号
りそなグループ大阪本社ビル3階(堺筋営業部内) |
敷地面積 | 2,295㎡ |
延床面積 | 25,839㎡ |
階数 | 地上16階建・地下3階 |
構造 | 鉄骨造・一部鉄骨鉄筋コンクリート造 |
設計 | 三菱地所設計 |
施工 | 鹿島 |
竣工 | 1974年2月 |
備考 | 1974年、日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)大阪支店として開業
2003年、関西アーバン銀行となる前年に取得 2009年9月、京阪神不動産(現京阪神ビルディング)に244億円で売却 2015年8月10日、京阪神不動産(現京阪神ビルディング)から244億円で買い戻し 2025年1月31日、「心斎橋みらい特定目的会社」が取得 |
アクセス | 大阪メトロ「心斎橋駅」から徒歩1分 |
関西みらいフィナンシャルグループ(関西みらいFG)は、「関西みらい銀行」と「みなと銀行」を傘下に置いていた中間持ち株会社だったが、2024年4月1日に「りそなHD」に吸収合併され、営業を終了した。
2024年4月1日以降、「関西みらい銀行」と「みなと銀行」は「りそなHD」が100%出資する完全子会社となった。
中間持ち株会社であった「関西みらいFG」を廃止し、意思決定を早める。
関西みらい銀行「心斎橋営業部」は、2024年1月22日「りそな銀行本社ビル内」に移転した。
「関西みらいFG」は、2017年に「関西みらい銀行」の前身である「旧・関西アーバン銀行」と「旧・近畿大阪銀行」、「みなと銀行」の3行の経営統合により中間持ち株会社として発足した。
その後、2019年に「旧・関西アーバン銀行」と「旧・近畿大阪銀行」が合併して「関西みらい銀行」が発足した。
2024年4月1日に「りそなHD」に吸収合併され、営業を終了した。