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阪急阪神HD「芝田1丁目計画」(大阪新阪急ホテル・阪急ターミナルビル・阪急三番街)を一体再開発2035年頃完成(延床面積30万㎡~40万㎡か?)

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「大阪新阪急ホテル」(左)・「阪急ターミナルビル」(右)

阪急阪神HDは、「大阪新阪急ホテルの建替」「阪急ターミナルビルの建替」「阪急三番街の全面改修」を一体的に再開発する「芝田1丁目計画」を計画している。

2024年12月28日の産経新聞の記事を要約すると「阪急ターミナルビルを超高層化することを検討している。2030年頃着工し、2030年代なかばの完成を目標としている。」

また、大阪新阪急ホテルは2025年1月4日の宿泊を持って閉館し、2025年大阪・関西万博の期間中は外国人スタッフの宿泊施設として利用される。

産経新聞

(右)「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」(41階建・高さ187m・延床面積25万㎡)

イメージとして、JR線の北側(左)にも、「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」と同規模の超高層ビルを建設するのではないか?

出典(阪急阪神不動産)

2023年10月、阪急阪神HDは、株式会社阪急阪神ホテルズの事業スキーム(資産保有とホテル運営を一体的に経営する方式)を見直し、「資産保有」と「ホテル運営」を分離することにした。

この結果、株式会社阪急阪神ホテルズは「資産」を保有せず、「ホテル運営」に特化した会社となる。

具体的には、株式会社阪急阪神ホテルズが保有する大阪新阪急ホテルの資産を阪急電鉄株式会社に移管する。

阪急阪神不動産

コメント

大阪新阪急ホテルの資産を阪急電鉄株式会社に移管することは、「大阪新阪急ホテルの建替」と「阪急ターミナルビルの建替」を阪急電鉄株式会社が主導して一体的に開発するためと思われる。

当ブログの予想では、「新・大阪新阪急ホテル」は現在の場所で建替えるのではなく、「阪急ターミナルビル」の再開発ビルの高層階に入居するスキームとなると思う。

大阪新阪急ホテルの敷地は変形敷地であり、隣接地の買収も難しいため、地上10階程度の商業施設となると思う。

 

再開発の規模は?

当ブログの予想では、総延床面積32万㎡~40万㎡・高さ180m・地上38階~40階の巨大再開発の可能性があると思う。

但し、大規模改装する「阪急三番街」(駅施設とバスターミナルを含む)の延床面積は約8万㎡なので、再開発ビル自体の合計延床面積は24万㎡~32万㎡となるかもしれない。

当ブログの予想

「阪急ターミナルビル(建替)」「大阪新阪急ホテル(建替)」「阪急三番街(改修)」合計

階数 高さ 総延床面積 内容(予想延床面積)
38階~40階 182m 32万㎡~40万㎡

(うち改修部分8万㎡)

オフィス(10万㎡)
大学(2万㎡)
ホテル(3万㎡)
商業施設(10万㎡)
駅舎(5万㎡)
バスターミナル(2万㎡)

当ブログの予想では、現在の「阪急ターミナルビル」を高さ180mの超高層ビルに建替、「大阪新阪急ホテル」は、地上10階程度の商業施設になると思う。

高さ180mの「新・阪急ターミナルビル」の低層階は商業施設、中層階はオフィス、高層階は高級賃貸マンション(または長期滞在用ホテル)になると思う。

また、「大阪新阪急ホテル(跡地)」に、例えば「阪急メンズ館」が入居すれば、JR大阪駅からのアクセスもよく、中国・四国地方から広範囲に集客するのに適していると思う。

 

完成時期は?

大阪新阪急ホテル(961室・延床面積3.4万㎡)は、2025年1月4日の宿泊をもって営業を終了し、2030年頃着工、2035年頃に再開発事業全体の完成を目指す。

当ブログの予想では、2026年~2030年の間に解体すると思う。

 

事業費は?

当ブログの試算では、「JPタワー大阪」(旧大阪中央郵便局)の建設費(土地を含まない)は967億円なので、本計画の全体の事業費(大規模改装を含む)は1,500億円~2,000億円以上になると思う。

 

再開発コンセプト

(仮称)梅田コネクトロード(出典 阪急阪神HD)

阪急阪神HDは、今まで「阪急・大阪梅田駅」周辺に自社施設を建設し、いわゆる「阪急村」を開発してきた。

しかし、JR大阪駅・梅田周辺の重心が、西側の「グラングリーン大阪(うめきた2期)」に移動しつつあることから、JR大阪駅を360度全方位から囲むように開発範囲を拡大する方針と思われる。

具体的には、阪急阪神HDの「芝田1丁目計画」と「JR大阪駅周辺」や「グラングリーン大阪(うめきた2期)」を「ペデストリアンデッキ(空中歩道)合計約1.5km」で結び、梅田エリアに点在する阪急阪神HDの各施設の回遊性を高める方針と思われる。

 

「大阪梅田2030プロジェクトチーム」

「大阪梅田2030プロジェクトチーム」は、阪急電鉄、阪急阪神不動産を中心に約60名体制で「芝田1丁目計画」の事業主体である阪急電鉄に設置する。

 

正式には、再開発の規模は公表されていない

これは、現行600%の容積率を行政がいくらまで緩和するか決定していないため、具体的な規模や完成予想図を発表できないのだと思う

また、新阪急ホテル北側の道路(阪急大阪梅田駅の高架下道路)を拡張する構想があり、その調整に時間がかかっているのかもしれない。

 

阪急阪神HDの公表資料

出典 阪急阪神HD

主な検討課題 内容
建設・技術 建替や改修工事における技術面でのブラッシュアップ
駅周辺整備 周辺エリアの都市機能と整合性のある計画の立案
駅機能 将来を見据えた新しい駅サービスのあり方の提案
ソフト企画・コンテンツ 魅力ある用途構成や事業メニューの具体化

オフィス・商業

交流・「滞在」・MICE・文化・教育、エンタテインメント

まちづくりの情報発信 「梅田ビジョン」とも連動した、本計画の魅力や進捗状況等に関する情報発信

 

「梅田ビジョン」の概要

「梅田ビジョン」とは、大阪梅田を「国際交流拠点」にすることで、6つの基本方針を設定している。

  1. 共創により新しい価値が生まれる街づくり
  2. 出会いと交流を促進する街づくり
  3. 多様な人々を企画が集う活力ある街づくり
  4. 最先端の技術等を活用して新しい価値を提案する街づくり
  5. 持続可能な街づくり
  6. 世界に向けた戦略的な情報発信

 

 

ホテルが入居か?

今回、「滞在」が検討課題となっていることが判明した。

当ブログの解釈では、「滞在」=「宿泊施設(ホテル)」と思われる。

道路を挟んだ「ヨドバシ梅田タワー」の上層階に1030室の「ホテル阪急レスパイア大阪」を開業しているので、本再開発地区にホテルが入るかは微妙だった。

しかし、今回「滞在(ホテル)」を検討していることが分かったのは大きいと思う。

もし、ホテルが入居するならば、延床面積3万~5万㎡、500室以上の高級ビジネスホテルか、200室程度の高級ホテルの可能性があると思う。

「ホテル阪急レスパイア大阪」はトリプルルームを設置するなどインバウンド客用なので、本ホテルは国内の出張需要に応える「レムプラス」のような高級ビジネスホテル、または、「ホテル阪急インターナショナル」のような高級ホテルとすれば、すみ分けができると思う。

 

高級賃貸マンション

2023年1月13日、阪急阪神ホールディングス(HD)の角和夫会長(73)は共同通信の取材に応じ「阪急電鉄大阪梅田駅周辺の大規模な再開発で建設予定のビルについて、高級賃貸マンションとしての活用を検討する」と明らかにした。

 

大学も誘致か?

大学や研究機関を呼び込むほか、商業・飲食やエンターテインメント施設間の連携を強化することで面的なにぎわいを創出する。

これらの再開発により、ターミナル駅としての機能を強化しながら、大阪梅田エリアの玄関口にふさわしい複合機能拠点を目指す。

 

出典(阪急阪神ビルマネジメント)当ブログで加工

 

阪急ターミナルビル・阪急三番街・大阪新阪急ホテルの概要
施設名 大阪新阪急ホテル 阪急ターミナルビル 阪急三番街
用途 ホテル(961室) オフィス(低層階は商業施設) 商業施設
竣工 1964年 1972年 1969年
敷地面積 5,729㎡ 約28,000㎡(当ブログ試算)
延床面積 34,374㎡(推定) 34,390㎡ 81,874㎡(駅施設も含む)
基準階面積 約2,180㎡
階数 地上11階・地下3階 地上17階・地下4階 地下4階・地上4階
高さ 40m~50m 76.53m

大阪新阪急ホテルは1964年開業で築58年、阪急ターミナルビルは1972年開業で築50年、阪急三番街は1969年開業で築53年と老朽化している。

阪急阪神HDとしては、少子化による沿線人口・通勤人口の減少が予想され、鉄道収益の増加が期待できないため、不動産収益に注力している。そのため、大阪駅・梅田周辺に付加価値を創造する経営戦略をとっている。

したがって、次期「梅田」再開発は「インバウンドを含めた国際化」と「スタートアップなどの新規事業を育てる機能」を目標とし、大規模なものとなる可能性がある。

 

当ブログ予想

2022年1月(阪急大阪梅田駅・阪急三番街方面を西から撮影)

当ブログ予想では、現在の「阪急ターミナルビル」と「大阪新阪急ホテル(南側部分)」を一体化し高層ビル(高さは約180m・東西幅100m)に建替すると思われる。

  • 「阪急三番街」と「阪急ターミナルビル」の敷地面積は合計約28,000㎡
  • 「大阪新阪急ホテル」の敷地面積は5,729㎡
  • 本再開発の合計敷地面積は約33,700㎡

現行の容積率は600%だが、1,000%まで緩和されると延床面積は約34万㎡となり、梅田三丁目計画(旧大阪中央郵便局)と同じ1,500%まで緩和されると約50万㎡となる。

さらに、大阪梅田ツインタワーズ・サウス(阪神百貨店・延床面積26万㎡)のように容積率2000%まで緩和されると延床面積約67万㎡という日本屈指の巨大再開発になる可能性もある。

ただ、最も可能性が高いのは延床面積30万㎡~40万㎡だと思う。

大規模改装する「阪急三番街」(駅施設とバスターミナル含む)の延床面積は約8万㎡なので、再開発ビル自体の延床面積は22万㎡~32万㎡ではないか?

 

完成時期は?

報道によると、2030年着工、2035年頃の完成を目指す。2026年に解体着工するのではないか?

ちなみに、大阪梅田ツインタワーズ・サウス(阪神百貨店)の1期と2期の工期は2014年~2022年の8年で、それよりも時間がかかる。

ということは、大阪梅田ツインタワーズ・サウス(阪神百貨店)並みの規模かそれよりも大きい可能性があると思う。

出典 「⻑期ビジョン-2040年に向けて」阪急阪神HD

本再開発は、阪急阪神HDの「⻑期ビジョン-2040年に向けて」に記載されており、ざっくりしたイメージでは完成は2031年以降~2040年と予想される。

 

再開発の規模を具体的に考察

「阪急ターミナルビル」の基準階面積は約2,180㎡で、西側の新阪急ホテルの南側部分(40m×40m=1,600㎡)まで含めると、合計3,780㎡になる。

周辺も含めれば、基準階面積4,000㎡は可能で、(新)阪急ターミナルビルは40階建なら延床面積は16万㎡になる。

これに三番街(+駅舎)の延床面積10万㎡と、新阪急ホテルの北側部分の延床面積約4万㎡で合計30万㎡になる。

 

劇場がない

現在のところ、オフィス、大学、ホテル、商業施設、駅舎、バスターミナルの設置が考えられる。

しかし、うめきた2期と差別化するには「劇場」が必要ではないか?

「梅田三丁目計画(旧大阪中央郵便局)」の劇場の規模は1,200席(6,000㎡)なので、それよりも大きい2,000席(10,000㎡)規模の劇場が必要ではないか?

 

道路拡張計画?

本物件の東側の茶屋町地区では、東西道路を幅員12m(道路延長約150m)に拡張する計画があり、新阪急ホテル北側の道路(阪急大阪梅田駅の高架下道路)の幅員も拡張する可能性がある。

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