帝国ホテルは、京都・祇園に佇む歴史的建造物「弥栄会館」(京都市東山区)を改修し、2026年3月5日に「帝国ホテル 京都」を開業します。宿泊予約の受付は、2025年11月17日より開始される予定です。
帝国ホテルブランドとしては、東京・上高地・大阪に次ぐ4軒目の展開であり、1996年に開業した「帝国ホテル 大阪」以来、実に30年ぶりとなる待望の新規開業です。
建物は、本棟(地上7階)と北棟(地上2階)の2棟で構成され、合計55室のラグジュアリーホテルとして誕生します。2021年6月に解体保存工事に着手し、2022年4月に新築工事を開始。2025年10月に大林組の施工により完成を迎えます。
今回のプロジェクトでは、国登録有形文化財である弥栄会館の「南壁面と西壁面」を保存し、歴史的意匠と現代建築を融合。祇園という特別な地にふさわしい、気品あふれる空間が創出されます。
- 保存エリア:本棟南西面(7階建て)
- 改築エリア:本棟北東面(7階建て)
- 増築エリア:北棟(2階建て)
明治期の創業以来、日本を代表するラグジュアリーホテルとして格式と信頼を築き上げてきた帝国ホテル。その新たな舞台は、京文化の中心ともいえる祇園甲部歌舞練場敷地内。国の登録有形文化財である「弥栄会館」を保存・活用し、伝統とモダンを融合させた唯一無二のホテルが誕生します。
弥栄会館(南西から筆者撮影2019年6月)
最上位タイプの「インペリアルスイート」は客室とテラスを合わせて計193㎡で宿泊料金は1泊300万円の予定。
客室は、シグネチャースイート(110~193平方メートル、バルコニーを含む)からプレミア(50~58平方メートル)まで五つのカテゴリーがあり、1室16万4500円から。
保存エリア(本棟南西面)
改築エリア(本棟北東面)
場所は京都市東山区祇園の花見小路に面し、祇園甲部歌舞練場の北側。
アクセスは、京阪電鉄「祇園四条駅」より徒歩8分、JR京都駅から車(タクシー)で約20分。
配置図
地図
名称 | 帝国ホテル京都 |
英語表記 | IMPERIAL HOTEL KYOTO |
所在地 | 京都市東山区祇園町南側570-2 |
敷地面積 | 3,623.17㎡ |
延床面積 | 10,804.24㎡ |
客室数 | 55室(本棟3階~7階・北棟1階~2階) |
付帯施設 |
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棟数 | 2棟(本棟一部増改築・北棟新築) |
階数 | 本棟:地上7階・地下2階 北棟:地上2階・地下1階 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造 |
高さ | 31.5m |
施工 | 大林組 |
内装デザイン | 榊田倫之氏(株式会社新素材研究所 代表取締役所長) |
着工 | 2021年6月解体保存着工 2022年4月本体工事着工 |
竣工 | 2025年10月 |
開業 | 2026年3月5日 |
総事業費 | 124億円 |
アクセス | 京阪電鉄「祇園四条駅」より徒歩8分 阪急電鉄「京都河原町駅」より徒歩10分 JR「京都駅」からお車(タクシー)で約20分程度 |
本棟 北面外観
北棟
- 帝国ホテルが「八坂女紅場学園」から土地を賃借し新ホテルを運営する。
- 帝国ホテル東京、上高地帝国ホテル(長野)、帝国ホテル大阪に次ぎ4店舗目となる。
- 京都市の祇園町南歴史的景観保全修景地区ならびに12m高度地区に指定されているが、本物件は「壁面を保存した改修」ということで解体前の高さ約31.5mが認められた。
ロゴマーク
弥栄会館 物件概要
弥栄会館(南西から筆者撮影2019年6月)
花見小路側(西側)から撮影(2019年6月)
名称 | 弥栄会館(やさかかいかん) |
所在地 | 京都市東山区祇園町南側570-2 |
階数 | 地上5階・地下1階 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
建築面積 | 1,272㎡ |
設計 | 木村得三郎 |
施工 | 大林組 |
竣工 | 1936年 |