2025年3月25日、近鉄グループホールディングス株式会社(以下 近鉄GHD)は、「長期ビジョン2035」「中期経営計画2028(2025年度~2028年度)」の策定を取締役会において決議したと発表した。
2030年秋に開業する大阪IRに合わせ、夢洲直通列車を導入する。
営業利益1,000億円以上へ
2024年度の営業利益は880億円(予想)だが、2028年度には1,000億円以上とする。
近鉄グループ長期ビジョン2035
あべの・上本町・なんばの魅力拡充 | あべの・上本町・なんばを大阪の「住みたい・行きたい」一大広域エリアへ |
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伊勢志摩のブランド力強化 | 伊勢志摩を多様性と上質感に磨きをかけた付加価値の高いエリアへ
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夢洲周辺ベイエリア開発 による事業拡大 |
ベイエリアと沿線をつなぐ夢洲直通列車の導入による沿線誘客や、大阪IR(株) への出資(予定) |
インバウンド需要の 取込み拡大 |
奈良大和路、伊勢志摩等沿線の豊富な観光資源の魅力を訴求し、インバウンドに関わるグループ事業群を掛け合わせて、インバウンド需要の取込みを最大化 |
沖縄事業 | 高い成長が見込まれる沖縄の観光需要をチャンスとして捉え、これまでの送客を中心とする沖縄への関わりから一歩踏み込み、既存事業の水平展開により 関連する事業ドメインを拡大。
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夢洲直通列車の導入は2025年の大阪万博に合わせて計画されていたが、延期されていた。
2030年の大阪IR開業に合わせて、再び計画されるようだ。
また、沖縄事業への投資を拡大するようだ。具体的には2025年7月開業の「JUNGLIA OKINAWA」の運営会社「(株) ジャパンエンターテイメント」へ設立時から出資しており、さらに「オリオンビール」と資本提携する。
ちなにみ、オリオンビールは沖縄県でホテルも運営しており、近鉄の観光戦略と親和性が高い。
名鉄の名古屋駅再開発には言及なし?
名鉄は名古屋駅再開発に5400億円を投資すると発表したが、共同事業者である近鉄はそれについて言及していない。
名古屋駅再開発はJR東海が圧倒的に強く、近鉄が大規模な投資をする計画はない。
近鉄としては、名古屋から伊勢志摩への送客を中心に考えており、伊勢志摩へ投資するようだ。