そごう神戸店
神戸三宮駅前の「そごう神戸店」は、かつて年商1,000億円を突破する神戸を代表するデパートの1つだった。
しかし、最近は神戸の衰退と共に「そごう神戸店」の売上は減少し、2016年には売上467億円とピーク時の半分以下となった。
一方、「京阪百貨店守口店」の売上は510億円(2016年)と「そごう神戸店」の467億円よりも43億円多くなっている。
- そごう神戸 売上467億円(2016年)
- 京阪百貨店守口店 売上510億円(2016年)
大丸梅田店(左)、阪急うめだ本店(中央)、阪神梅田本店(右)
関西の百貨店売上高(2016年)
- 阪急うめだ本店(大阪) 2,183億円
- 高島屋大阪店 (大阪) 1,276億円
- あべのハルカス近鉄本店(大阪) 1,026億円
- 大丸心斎橋店 (大阪) 910億円
- 高島屋京都店 (京都) 859億円
- 大丸神戸店 (神戸) 850億円
- JR京都伊勢丹 (京都) 810億円
- 大丸京都店 (京都) 700億円
- 大丸梅田店 (大阪) 652億円
- 阪神梅田本店 (大阪) 589億円
- 京阪守口店 (大阪) 510億円
- そごう神戸店 (神戸) 467億円
関西の都市別デパート売上合計(2016)
- 大阪7店舗 7,146億円
- 京都3店舗 2,369億円(大阪の33% 約3分の1)
- 神戸2店舗 1,317億円(大阪の18% 約5分の1)
集計してみると、予想よりも神戸の衰退が進んでいることが分かる。
神戸のデパート売上合計は大阪の5分の1以下(約18%)しかない。
2018年春には阪神梅田本店のⅠ期工事が完成しデパートが部分開業する。
そうなると、阪神沿線から大阪・梅田への集客力が強化され、大阪のデパート売上がさらに増加し、神戸のデパート売上が減少する可能性が高い。
住みたい街(駅)ランキング 2017年
- 西宮北口(阪急神戸線)
- 梅田(地下鉄御堂筋線)
- なんば(地下鉄御堂筋線)
- 千里中央(北大阪急行)
- 夙川(阪急神戸線)
- 岡本(阪急神戸線)
- 神戸三宮(阪急神戸線)
- 江坂(地下鉄御堂筋線)
- 天王寺(地下鉄御堂筋線)
- 御影(阪急神戸線)
出典 SUUMO(リクルート住まいカンパニー)
西宮北口の1位は変化ないが、2位の梅田との差は縮まっているし、神戸の衰退・不人気は「住みたい街(駅)」ランキングでも表れている。
- 2015年 神戸三宮 4位
- 2016年 神戸三宮 3位
- 2017年 神戸三宮 7位
ランキング上位の人気の街(駅)の傾向
- 梅田(JR大阪駅)へのアクセスのいい街(駅)
- 駅前再開発で大規模商業施設がある
梅田、なんば、天王寺が生活圏としても開発されてきたことで、便利な街として人気になっている。
神戸市内に住んでいる人は、神戸の衰退をあまり感じないかもしれないが、関西全体を俯瞰すると、神戸の衰退は明らかだ。
家電工場閉鎖で大日(守口市)再開発
大阪市営地下鉄谷町線「大日駅」前には、かつて三洋電機大日工場があった。しかし、現在では「タワーマンション3棟を中心とする住宅地」と「イオンモール大日」として再開発されている。
イオンモール大日の売上は年間409億円に達する。
大日駅からは、東梅田へ地下鉄で18分、また大阪モノレールで大阪空港に乗り換えなしでいける。
やはり梅田(大阪駅)へのアクセスの良さが大日再開発の成功の要因と思われる。
門真市でも工場跡地再開発計画
パナソニックの「南門真地区」16ヘクタールが三井不動産に売却され、大規模商業施設「ららぽーと」が建設される予定だ。
今後、大阪モノレールは門真駅から南に約9km延伸され東大阪市内の近鉄奈良線と接続する。
「神戸ハーバーランドumie」は「イオンモール大日」より売上少ない?
大阪府内では工場跡地を再開発し住宅地と大規模商業施設を建設してる。「イオンモール大日」は地下鉄やモノレール駅もありアクセスもよく、売上も好調だ。
売上を調査すると
- 神戸ハーバーランドumieは売上目標360億円を超えた程度
- イオンモール大日(大阪府守口市)の売上は409億円
ということが分かった。
神戸を代表するショッピングモール「神戸ハーバーランドumie」が大阪の普通の住宅地のシッピングモール「イオンモール大日」に売上で負けている。
神戸は一体どこまで衰退してるのだろうか?神戸の将来がとても可哀そうになって来た。