なにわ筋線 2021年10月着工・2031年春開業(関空連絡線)JR大阪駅~JR難波・南海新今宮

出典 国土交通省

大阪都心部と関西空港を結ぶ鉄道新線「なにわ筋線(約7.2km)」について、大阪府の谷口友英都市整備部長は2021年10月中に着工すると明らかにした。

(中略)今月中には仮称中之島駅と西本町駅の工事に着工する。

引用 朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASPB67RXTPB6PTIL01T.html

 

なにわ筋線

  • 2031年春開業予定
  • 軌道幅「狭軌(1,067mm)」
  • 途中駅「中之島駅」「西本町駅」「新難波駅」を設置
  • 現行「関空快速(大阪駅~関空)」64分
  • 2023年春「大阪駅地下ホーム開業」特急はるか46分
  • 2031年春「なにわ筋線開業」南海ラピート最速38分(新難波駅1駅のみ停車)
  • 事業費は3,300億円で、うち国の負担分は770億円(約23%)にとどまる

 

なにわ筋線事業概要

事業者関西高速鉄道
西日本旅客鉄道
南海電気鉄道
整備区間JR大阪駅(地下ホーム)~JR難波・南海新今宮
整備駅中之島駅(仮称)
西本町駅(仮称)
新難波駅(仮称)
事業費約3,300億円
事業手法地下高速鉄道整備事業
事業期間2019年度~2031年度
開業時期2031年春(予定)
建設キロ約7.2km
最高速度110km/h
運行本数560本/日
編成車両数6両、8両、9両
需要予測約20万人/日

コメント

関西空港の年間利用者数を3000万人とし、その6割が鉄道を利用とすると年間1800万人(1日約5万人)になる。JRと南海の2社が運行するので1社あたり年間900万人(1日約2.5万人)となる。

1日2.5万人という利用者数は郊外の住宅地の駅と同じ規模で、鉄道会社にとっては利用者が少ない。

なにわ筋線全体の利用者数予測は1日20万人で、そのうち関空利用者数を2.5万人とすると全体の12.5%でしかない。

したがって「なにわ筋線」は関空連絡線というよりも、JRにとっては大阪環状線の混雑解消が主目的であり、南海にとっては沿線の通勤客を梅田へ乗継なしで輸送することが主目的になる。

 

所要時間の予想

鉄道会社は大阪駅~関西空港間の途中駅を増やしたいはずなので最速38分~40分の特急の導入には消極的だと思う。

現実的な想定として大阪駅~関西空港間の特急の所要時間は44分~45分となるのではないか?

別途、JRと南海が阪和線や南海本線の高架線への切替、待避線の設置など途中駅を減らさない方法で高速化を図るならば35分~40分も可能になると思う。

机上の計算ではあるが、大阪駅~関西空港を「新難波駅」にも停車しない南海直通特急で運行すると「大阪駅~新難波駅」4分+「新難波駅~関西空港」28分=32分も可能だと思う。

 

運行本数

出典 大阪市

鉄道会社特急快速(急行)
JR特急3本(うち はるか2本)/ 時関空快速4本 / 時
南海特急ラピート2本 / 時空港急行4本 / 時
合計特急5本 / 時快速(急行)8本 / 時
  • JRの特急は1時間当たり3本となるが、うち2本は「関空特急はるか」で残り1本は「特急くろしお」と思われる。
  • 関空行特急はJRと南海の合計で4本/時となり15分に1本が運行される。
  • 快速(急行)は合計8本/時となり7.5分に1本運行される。

 

2023年春時点の運行本数

出典 大阪市

 

出典 大阪市

 

JR大阪駅から関西空港までの所要時間(想定1)

参考 東洋経済所要時間
種別特急快速・急行
現在なし関空快速64分
2023年春 JR大阪駅(うめきた地下駅)開業JRはるか46分関空快速64分か?
2031年春 なにわ筋線開業JRはるか40分(途中駅通過)

南海ラピート38分(途中駅通過+なんば~関空29分?)

関空快速58分か?

南海空港急行55分か?

 

JR大阪駅から関西空港までの所要時間(想定2)

参考  関西高速鉄道所要時間
種別特急快速・急行
現在なし関空快速64分
2023年春 JR大阪駅(うめきた地下駅)開業
2031年春 なにわ筋線開業JRはるか44分(途中駅停車)

南海ラピート45分(途中駅停車+なんば~関空35分?)

 

JR大阪駅から関西空港までの所要時間(想定3)

当ブログまとめ所要時間
種別特急途中駅など
現在なし(関空快速64分)
2023年春 JR大阪駅(うめきた地下駅)開業JRはるか46分大阪~天王寺環状線15分
天王寺駅停車1分
天王寺~関空30分
2031年春 なにわ筋線開業JRはるか40分大阪~天王寺(なにわ筋線)9分
天王寺駅停車1分
天王寺~関空30分
南海ラピート38分大阪~なんば(なにわ筋線)8分
なんば駅停車1分
なんば~関空29分

 

 

新型ラピートで「なにわ筋線」乗り入れ

(現在の)ラピートの先頭車両には避難用貫通扉がなく、安全上幅の狭い地下には走行できない。

引用 http://www.asahi.com/articles/ASK816G0QK81PLFA00B.html

このため、2031年の「なにわ筋線」開業に合わせて新型「ラピート」を導入する。

また、南海の「ラピート」とJR西日本の「はるか」が「新大阪~関西空港」と同じ区間を運行することになるので、新型急「ラピート」と新型「はるか」の車両を統合する案も浮上している。

 

事業費負担(当ブログ分析)

事業者など合計内訳
出資金補助金借入金
770億円770億円
大阪府590億円165億円425億円
大阪市590億円165億円425億円
JR西日本145億円145億円
南海電鉄185億円185億円
関西高速鉄道1,020億円1,020億円
合計3,300億円660億円1,620億円1,020億円
  • 南海電鉄の方が線路長が長いため、JR西日本よりも負担額が多い。

 

2019年7月10日、国土交通省は、関西高速鉄道、JR西日本、南海電鉄から申請された「なにわ筋線」の鉄道事業許可申請を許可した。

引用 国土交通省

https://www.mlit.go.jp/common/001298777.pdf

 

南海とJRの湊町付近の分岐はどうなるのか?

湊町リバープレイス付近の様子

大阪市西区北堀江の某マンションの地図を見ていると「なにわ筋線」の線路の位置が記載されていた。

従来よりも、西寄りの位置で「住友倉庫南堀江再開発予定地(現在駐車場)」の地下を通過しないルートだった。(別の情報もあります)

今回の路線図と以前の情報とは異なる。どちらが正しいのかはっきりしないので参考までに以前の情報も記載しておきます。

出典 大阪市(当ブログで加工)

出典 大阪市

「なにわ筋線」はJR大阪環状線「福島駅」付近で「なにわ筋」の地下に入る。

その後、地下構造のまま「なにわ筋」を南下し中央大通りの南で分岐してJR難波駅と南海(仮称)新難波駅に至る。

当ブログの理解では(仮称)西本町駅の南で、JR線(複線シールド)と南海線(単線シールド×2本)に分岐すると思われる。

当ブログの予想ではJR線(複線シールト)の両側から、南海線(単線シールド×2本)が合流すると思われる。

JR(複線シールド)の幅約11mと南海線(単線シールド×2本)の幅約16mの合計約27m幅が必要になる。


JR線(出典 大阪市)

 

南海線(出典 大阪市)

結局、JR線と南海線を合流させるためには、地下で立体交差する必要があるのだと思われる。

JR難波駅は分岐点から近いので、深い位置に敷設すると急勾配になるため。そのためJR線は、南海線よりも浅い位置に敷設されると思われる。

一方、南海線は、分岐点よりも距離が長いため深い場所に敷設しても急勾配とならないと思われる。

また、南海線は新今宮駅で南海本線に合流するので、南海本線の両側から合流するため、単線シールド×2本の方が都合がいいと思われる。(当ブログの予想)

 

なにわ筋~JR難波駅を見て来た

出典 大阪市

なにわ筋は幅員も広く、JR線(約11m)と南海線(約16m)を地下に敷設できる。

しかし、なにわ筋線からJR難波駅や南海(仮称)新難波駅の区間は線路が斜めになってるが斜めの道路はなく、マンション、住宅、商業ビルの地下に敷設すると思われる。

 

なにわ筋

 


なにわ筋の東側の市街地(1)

 

なにわ筋の東側の市街地(2)

 

JR難波駅の北側の「住友倉庫南堀江再開発予定地」

 

なにわ筋線「南海(仮称)新難波駅」建設予定地に行ってみた

出典 大阪市

 

出典 大阪市

なにわ筋線の南海(仮称)新難波駅は、現在の南海なんば駅から北西に200m~300mの場所に地下駅として建設される。

また、途中駅となることで、「素通り」が懸念されている。

阪神高速の地下に南海(仮称)新難波駅が建設されると見られる。

 

南海(仮称)新難波駅の北側付近の様子

南海(仮称)新難波駅の北側には「近鉄大阪難波駅」があり、現在の南海なんば駅よりも近くなる。

コメント

南海(仮称)新難波駅は、9両対応なのでホームの長さは約200mとなると予想される。

したがって、北側の出口は「近鉄大阪難波駅」に近いが、南側の出口は「高島屋」の前くらいになると予想される。

したがって、「高島屋」にとっては、それほどアクセスが悪くなるとは思えない。ただし、現在の大阪メトロよりも深くに建設されると予想されるので、地上にでるまで3分~5分かかるかもしれない。

また、現在の南海なんば駅の南側エリアについては、アクセスが悪くなる可能性があり、「ミナミ」の中心が現在よりも北側に移動する可能性がある。

心斎橋駅~なんば駅のブランド街も、南海(仮称)新難波駅に近い南側が便利になる可能性がある。

しかし、「ミナミ」全体が「素通り」される可能性は少ないのではないか?

アクセス

 

大深度地下を利用できるか?

「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」では、首都圏、近畿圏、中部圏の一部区域が指定されており、一定の条件をみたせば、大深度を公共的使用できる。

大深度とは「(1)地下40m以深」または「(2)支持地盤上面から10m以深」とされる。


出典 国土交通省

まとめ

なにわ筋線は、大阪メトロ中央線、鶴見緑地線の下に敷設される。

深度ははっきりしないが、例えば中央線(本町駅付近)の深度が地下20mとすると、JR線は地下30m、南海線はさらに深く地下40m~50mになると思われる。

南海線は「大深度(地下40m)」を利用することができると見られる。

しかし、JR線はJR難波駅がそこまで深くないので、南海線よりも浅く地下20m~30mに敷設されるかもしれない。

その場合、JR難波駅の北側の市街地の地下20m~30mに敷設できるのだろうか?

JR線(複線シールド1本)+南海線(単線シールド×2本)で、しかも地下での立体交差・合流もありかなりの難工事になるのではないか?

 

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