出典 奈良県
奈良県は、2037年全線開業予定のリニア中央新幹線の奈良駅(奈良市付近)と関西国際空港を接続する鉄道路線の整備を構想している。
線路長は100km強で、うち70kmは既存のJR在来線を利用し、30kmの新線を建設し、所要時間は60分弱を予定している。
関空~リニア奈良駅アクセス鉄道構想 概要
区間 | 「奈良市附近」駅-関西国際空港 |
総延長 | 100km強 |
(うち新線) | 30km(JR関西空港線合流部~紀の川市駅 / 五條市駅~御所市駅 / 畠田駅~法隆寺駅) |
(うち在来線) | 70km |
所要時間 | 60分弱 |
最高速度 | 200km(新線区間)・130km(在来線区間) |
整備費 | 2500億円(車両整備費は含まない) |
利用者 | 16,000人/日以上(運賃収入で運営費を賄う場合) |
整備効果 | 「奈良市附近」駅-白浜 総延長約200km、 所要時間 2.5時間程度 |
出典 奈良県
在来線特急「サンダーバード(681系の最高速度160km・683系の最高速度130km)」車両等の活用も検討する。
サンダーバード681系は1992年、踏切のない湖西線での最高速度160km運転を計画をしていたが実現せず130km/h運転となった。
その後、北越急行線で特急「はくたか」として2002年~2015年まで最高速度160km運転を実施したが、2015年の北陸新幹線金沢延伸開業に伴い廃止され、以降は最高速度130km運転となっている。
奈良県の構想では最高速度200kmとなっているが、サンダーバード681系でも営業運転は難しいのではないか?そうなると新型車両を開発する必要があるかもしれない。
出典 奈良県
出典 奈良県(一部加工)
出典 奈良県
奈良県は、今後発生が予想される「南海トラフ地震」などの大規模災害に備え、奈良県内のみならず紀伊半島全体をカバーする「奈良県大規模広域防災拠点(73ha)」を整備する計画を2021年6月にまとめた。
1期の造成開始から20年後に3期が完成する予定なので、2040年以降となると予想される。
フェーズ | 内容 | 機材 | 費用 |
1期 | 5haの平場 |
|
240億円 |
2期 | 600m級滑走路 | ||
3期 | 2,000m級滑走路 |
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720億円 |
http://www.pref.nara.jp/secure/250542/daikibo-plan-summary.pdf
事業スキーム
出典 奈良県
コメント
最高時速260kmの整備新幹線の建設費は100kmで1兆円とされる。1km当たり100億円となり、奈良県の構想する新線区間30kmならば3000億円となる。
奈良県の構想では最高時速200kmで整備新幹線の260kmよりも速度がやや遅いので、整備費2500億円としているのかもしれない。
現在、関空~難波(天王寺)~奈良の鉄道ルートでは「ラピート」や「はるか」を利用しても1時間20分~1時間30分程度なので、本構想が実現すると約20分~30分の時間短縮になると予想される。