シンガポール人材開発省は、外国人高度人材の誘致をするため、2023年9月に管理・専門職向けの雇用許可証であるエンプロイメント・パス(EP)の審査において、新ポイントシステム「補完的評価フレームワーク(COMPASS)」を追加導入する。
この新ポイントシステム「補完的評価フレームワーク(COMPASS)」では、(1)EP申請者の固定給与、(2)EP申請者の学歴、(3)幹部・専門職の国籍の多様性、(4)企業の地元雇用創出への貢献の4基準で申請者を審査する。
日本の5大学(東大・京大・大阪大・東北大・東工大)の学位取得者については、(2)EP申請者の学歴をグループAと評価し優遇する。
ちなみに、グループAの教育機関はアメリカ28校、イギリス20校、シンガポール8校、インド8校、中国6校、韓国6校、日本5校、香港5校だった。
また、EPの最低基本月給は5,000シンガポールドル(約50万円)となる。
参照 JETRO https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/03/f7f9a79e7f9e9245.html
関西には、有名国立・公立大学が多い。
特に、京大・阪大・神戸大・大阪公立大は全国的にも有名で、就職についても東京の大学と比較しても不利になることはないと思う。
今回、京大と大阪大の学位取得者がシンガポール人材開発省からグループA評価を受けたことで、シンガポールで勤務がしやすくなる可能性がある。
今後、日本の人口は減少するので、海外勤務や外資系企業に勤務することが多くなるかもしれない。
その場合、卒業大学が、外国政府の評価や就労ビザを取得しやすいかどうかも採用基準の一つになるかもしれない。
日本国内の調査機関や企業の評価だけでなく、世界に視野を向け、外国政府や外資系企業の評価にもっと注目すべきだと思う。
大阪公立大は、大阪府民(3年居住)で世帯年収590万円未満ならば「入学金」と「授業料」が全額無償となっている。
吉村大阪府知事は「統一地方選の公約として、大阪公立大学・大学院に通う府民の入学金と授業料の完全無償化を盛り込む」としている。
これが実現すると、「医学部」や「法科大学院」も所得制限なしで全額無償となる。