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札幌市、丘珠空港 滑走路1500m→1800mに延伸 2030年度末完成目標

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出典 札幌市

札幌市は、JR札幌駅から北東約5kmの丘珠空港(札幌市東区)の滑走路延長を現在の1500mから1800mに延長する「丘珠空港の将来像(案)」を札幌市議会で公表した。

北海道新幹線「札幌駅」延伸に合わせ2030年度末の完成を目標とする。

地図

 

新千歳空港への影響

新千歳に発着するリージョナルジェット機(80席前後)の路線を丘珠空港に移すことで、新千歳空港において、より大型の機材への振り替えが可能となり発着枠を有効に活用することが出来る。

 

滑走路延長事業概要

項目 現在 滑走路延長後
滑走路長 1500m 1800m(西側200m+東側100m)
運用時間 13時間(午前7時〜午後8時) 14時間(午前7時〜午後9時)
1日の便数 54便(ATR24便・ERH30便) 72便(ATR24便・Q40024便・ERJ24便)
機材
  • 座席数48席(通年)
  • 座席数80席(冬季は不可)
座席数100席までの小型機
路線 道内5路線+道外2路線

  • 函館
  • 釧路
  • 女満別
  • 利尻
  • 奥尻

道外

  • 三沢(八戸)
  • 松本
  • 静岡
道内6路線+道外10路線
機材
  • ATR42-600(48席)通年可能
  • ERJ170/175(76/84席)冬季は不可
  • DHC8-Q400(78席)不可
  • A320-200(180席)不可
  • B737-800(180席)不可
  • ATR42-600(48席)通年可能
  • ERJ170/175(76/84席)通年可能
  • DHC8-Q400(78席)通年可能
  • A320-200(180席)冬季は不可
  • B737-800(180席)不可
年間利用者数 59万人 113万人

出典 札幌市

整備費用

空港整備費用 150億円~200億円(札幌市と北海道負担23億円~30億円
空港ターミナル 100億〜150億円
合計 250億円~350億円

 

アクセス

現在のアクセスは、電車とバスを乗り継いでJR札幌駅まで約30分かかる。

  • 丘珠空港~地下鉄「栄町駅」バス5分(210円)
  • 地下鉄「栄町駅」~地下鉄「さっぽろ」電車乗車11分(250円)

タクシーなら札幌駅まで約20分・2700円。

一方、新千歳空港から札幌駅までは、所要時間38分・1150円なので、所要時間は8分短縮して、運賃が480円安くなる。

空港の規模が小さいので荷物を早くピックアップできるかもしれない。また、新千歳~札幌間の鉄道運賃は2名で2300円なので、2名以上なら丘珠空港からタクシーを利用して札幌市内のホテルに直行しても料金は相対的に安いと言えるかもしれない。

 

丘珠空港への地下鉄延伸はほぼ不可能

丘珠空港の滑走路を延長すると利用者は年間113万人に増加するが、そのうち50%が地下鉄を利用者するとしても1日当たり鉄道利用者数は1550人にしかならない。

地下鉄を延伸しても、丘珠空港駅=栄町駅に加算運賃は最大200円程度と予想され、1日当たりの鉄道収入の増加は約30万円、1年でも1億1000万円にしかならない。

一般的に地下鉄の建設費は1km当たり400億円なので、丘珠空港駅=栄町駅の1.6kmなら事業費は600億円になる。

それに対して年間の鉄道収入は1億円なので、建設費を回収するのに600年かかる。

国の基準では40年で建設費を回収できる路線しか建設を認めないので、丘珠空港駅=栄町駅の鉄道延伸はほぼ不可能と思われる。

 

コメント

2030年にJR札幌駅まで北海道新幹線が延伸される。そうなると、札幌~函館の空路は廃止になると思う。

丘珠空港の北海道内の移動という役割も小さくなる。

道外から利用する場合も、新千歳空港を利用するのと所要時間は8分しか変わらない。また、丘珠空港に就航する機材は80席以下の小型機で、速度が遅く本州からの長距離路線で飛行時間が長くなる可能性がある。

現在のアクセスは、電車とバスを乗り継いでJR札幌駅まで約30分で、新千歳空港=JR札幌駅の所要時間37分と大差ない。

総合的に考えると丘珠空港に300億円もかけて滑走路を延長するメリットは少ない。

モエイ沼公園(筆者撮影)

北海道に観光に行く目的は「雄大な自然」だが、実際の札幌市街地は都会すぎて「雄大な自然」を感じにくい。

丘珠空港を廃止して「モエイ沼公園」や「サッポロさとらんど」と一体化した巨大な公園(テーマパーク)を建設してはどうか?

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