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政府「地域未来戦略」を2026年6月に策定、全国10地域で新たな産業集積地をつくる「戦略産業クラスター計画」、近畿を冷遇か?

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政府は「地域未来戦略」を2026年6月に策定する予定です。以下の3つの計画・プランが盛り込まれる見通しです。

  • 戦略産業クラスター計画
  • 地域産業クラスター計画
  • 地場産業成長プラン

このうち、「戦略産業クラスター計画」が中核ととされます。地域ごとに成長分野の企業を集積するため、全国を10ブロックに分け、関連する企業や研究機関、自治体などを集めて投資を促し、地域経済の活性化を目指します。

区分 計画名 計画の主体と取り組み 想定する産業
戦略産業クラスター計画 国主導で、都道府県を越えた広域圏ごとに大規模投資につながる産業を選定 半導体やAIなど17の戦略分野中心
地域産業クラスター計画 主に都道府県知事主導で重点支援する産業、企業を選定 海外輸出や国内上位シェアを目指すことができ、17分野に限らない幅広い産業
地場産業成長プラン 都道府県や市区町村単位で、産業の付加価値向上や販路開拓を進める 農林水産業、伝統工芸、観光など

 

戦略産業クラスター計画
地域 主な産業集積分野
北海道 AI・半導体、宇宙、GX・洋上風力、食・観光
東北 半導体、モビリティ、GX・洋上風力
関東 航空、GX、半導体、食
中部 航空・宇宙・防衛、半導体、水素・アンモニア
近畿 空モビリティ、宇宙、バイオ・ライフサイエンス、GX
北陸 AI・半導体、部素材・サーキュラーエコノミー
中国 半導体、GX、コンテンツ、造船、ものづくり
四国 造船、GX、食・観光・防災
九州 AI・半導体、エネルギー・GX・資源循環、造船・防衛・航空宇宙、防災・減災・国土強靭化・港湾ロジスティクス、食・観光・ヘルスケア
沖縄 医療・バイオ、情報通信・DX、エネルギー

(注)GX(グリーントランスフォーメーション)は、化石燃料から太陽光・風力などのクリーンエネルギーへ転換し、脱炭素と経済成長を同時に実現する社会変革です。

「戦略産業クラスター」は、熊本のTSMCや北海道のラピダスを支えるクラスターのように、17の戦略分野に関する検討が主導する形で、企業の大規模投資を中心に形成されるものです。

地域未来交付金や関係府省庁の支援策における審査上の考慮に加え、インフラ整備や分野特有の拠点整備、産業人材育成等に対する支援も検討されています。
計画の策定主体は国ですが、関係都道府県からのプロジェクト提案を受け付けたうえで策定される予定です。
近畿を冷遇する計画か?

近畿の重点産業として、空飛ぶクルマに代表される「空モビリティ」が挙げられています。しかし、2040年頃の市場規模は約4,000億円とされており、産業規模としては限定的です。

一方で、「半導体」の日本の市場規模は2025年時点で約6兆円、2034年には10兆円規模に達すると予想されています。それにもかかわらず、近畿は重点分野から外されています。

また、岩谷産業(大阪市)が水素関連の研修施設を神戸市に建設するなど、近畿では「水素産業」の集積が進みつつあります。しかし、この分野も重点産業として位置づけられていません。

さらに、神戸市は、日本で唯一、潜水艦を建造している地域であり、防衛産業の重要拠点でもあります。それにもかかわらず、「防衛産業」も重点分野から外されています。

加えて、近畿はインバウンド観光の中心地であり、京都・大阪・神戸・奈良を抱える国内最大級の観光集積地です。和食や発酵食品、日本酒など「食」のブランド力も高いにもかかわらず、「食」や「観光」も重点産業から外されています。

近畿には、

  • 半導体
  • 水素
  • 防衛
  • 観光

といった、既に産業基盤や実績を持つ巨大市場分野が存在しています。

そのため、将来性はあるものの市場規模が比較的小さい「空モビリティ」に重点を集中させるよりも、既存の強みを持つ産業を含めた、より現実的で多層的な産業戦略が必要だと思われます。

すくなくとも、「空モビリティ」に関連してもっと市場規模の大きい「自動運転」も近畿の計画に入れるべきだと思います。

17の戦略分野
高市政権(日本成長戦略会議)は「17の戦略分野」を重点投資対象として位置つけています。
具体的な17の戦略分野(主な関連分野)の概要
1. AI・半導体(フィジカルAI、次世代半導体など)
2. 造船(自律運航船、グリーン船舶)
3. 量子技術(量子コンピュータ、通信)
4. フュージョンエネルギー(核融合)
5. 創薬・バイオテクノロジー
6. 航空・宇宙(宇宙利用、航空機産業)
7. 再生可能エネルギー・資源・GX(グリーントランスフォーメーション)
8. 防災・国土強靱化
9. サイバーセキュリティ
10. マテリアル(新材料)
11. 自動運転・次世代モビリティ
12. ロボティクス
13. ヘルスケア・医療技術
14. スマート農業
15. 海洋開発
16. サプライチェーン強靭化に関連する基幹インフラ
17. 知財・データ利活用分野ポイント
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