
「神戸から関空は遠い」というイメージがあります。
しかし、直線距離で見ると、実は神戸の三ノ宮駅は大阪駅よりも関西国際空港に近いのです。
| 区間 | 距離 |
|---|---|
| JR三ノ宮駅~関空 | 28km |
| JR大阪駅~関空 | 38km |
グーグルマップで関空を左クリックし、右クリックして「距離を測定」を選び、三ノ宮駅と大阪駅まで測定すると、おおよその距離を確認できます。
多少の誤差はありますが、関空~JR三ノ宮駅は約28kmで、大阪駅の約38kmより10kmも近いことが分かります。
もちろん、神戸市と関空の間には大阪湾があります。
しかし、発想を変えれば、この「海」が必ずしも大きな障壁になるとは限りません。
海底トンネルを建設し、神戸と関空を鉄道で直接結ぶことができれば、神戸は関西国際空港へのアクセスで大きな優位性を持つことになります。
また、空飛ぶクルマの普及も視野に入ってきた今、「神戸から関空は遠い」という「間違った」既成概念を捨てるべき時に来ています。
神戸市長も、地上からではなく、鳥のように大阪湾全体を俯瞰する視点で都市計画を考えるべき時代なのかもしれません。
重要なのは、「神戸から関空は遠い」という「間違った」既成概念を捨てることです。
直線距離で見れば、
関空~神戸:約28km
に対して、
関空~大阪:約38km
です。
つまり、神戸は大阪よりも関空に近い。
もちろん、大阪湾があるため、鉄道で直接結ぶには巨大なインフラ投資が必要です。
しかし、逆に言えば、これまで「海があるから無理」と考えていた大阪湾を、新しい都市インフラとして活用する発想も必要なのではないでしょうか。
すでに関空~京都間では、2026年9月にもヘリコプターの運航が始まる予定です。その先には、「空飛ぶクルマ」による運航も視野に入っています。
神戸はまたしても、「小規模な神戸空港」という発想にとらわれ、時代の変化に対応できない判断をしようとしているのではないでしょうか?
関空と神戸三ノ宮を一直線に結ぶ方法だけでなく、
関空~神戸空港~JR和田岬駅~JR三ノ宮駅
というルートも考えられます。
このルートなら、神戸市内だけでなく、大阪や京都方面からも既存のJR線を活用してアクセスできます。
関空から神戸三ノ宮駅までの線路長
| 区間 | 距離 |
| 関空~神戸空港 | 約22km |
| 神戸空港~JR和田岬駅 | 約5km |
| JR和田岬駅~JR三ノ宮駅 | 約7km |
| 関空~JR三ノ宮駅 | 約34km |
当ブログの試算では、関空~JR三ノ宮駅の線路長は約34km。
このうち、関空~神戸空港~和田岬駅の約27kmが海底トンネル区間になります。
仮に沈埋工法などを活用し、1km当たり300億円で建設できるとすれば、
27km×300億円=8,100億円
となります。
駅の整備やJR和田岬線の改修などを含めても、単純計算では総工費1兆円程度という規模が見えてきます。
もちろん、実際の建設費は地質条件、施工方法、駅施設、換気・防災設備などによって大きく変わるため、これはあくまで試算です。
いきなり1兆円規模の事業を実施するのは現実的ではありません。
そこで、まずはJR和田岬駅~神戸空港間の約5kmを海底トンネルで結ぶ方法が考えられます。
仮に、
- 海底トンネル:約1,500億円
- 駅の改修・新設:約500億円
とすれば、約2,000億円です。
神戸市としては、まずこの区間を整備し、神戸空港とJR線を接続することから始めてもいいのではないでしょうか。
一方、ポートライナーを現在の6両編成から8両編成にするだけでも、700億~800億円程度の投資が必要になるとされています。
それでも輸送力の増加は約33%です。
長期的な視点では、単純なポートライナーの輸送力増強だけでなく、JRネットワークと神戸空港を直接結ぶ鉄道を整備する方法も検討する価値があるでしょう。
第2段階として、神戸空港~関空間の約22kmを海底トンネルで結びます。
仮に1km当たり300億円なら、
22km×300億円=6,600億円
です。
これが完成すれば、関空・大阪・神戸を鉄道でつなぐ「大阪湾環状鉄道」ともいえるネットワークが誕生します。
神戸から関空、さらにりんくうタウン方面への通勤・通学やビジネス需要も期待できます。
関空~JR三ノ宮駅の線路長を約34kmとすると、単純計算ではかなり短い距離です。
仮に平均速度120km/hなら、
34km÷120km/h=約17分
となります。
ただし、実際には停車時間や加減速、線形などがあるため、17分で運行できるとは限りません。
それでも、現在のポートライナーによる三宮~神戸空港間の所要時間約18分と比較すると、関空~神戸を高速鉄道で結ぶことで、神戸空港から関空まで非常に短時間で移動できる可能性があります。
最大の問題は建設費です。
関空の利用者数が将来的に5,000万人規模になったとしても、そのうち神戸方面へのアクセス鉄道を利用する人が年間2,000万人程度だとすれば、鉄道運賃だけで1兆円規模の建設費を回収するのは簡単ではありません。
40年間で考えても、鉄道事業の収益だけで建設費を回収するのは難しいでしょう。
そのため、通常の「鉄道事業」としてだけではなく、関西全体の観光・経済効果を含めて考える必要があります。
大阪ではインバウンド消費が大きな経済効果を生み出しています。
もし関空と神戸を直接結ぶ鉄道によって、神戸に年間1,000億円規模の新たなインバウンド消費が生まれるとすれば、40年間では単純計算で4兆円になります。
もちろん、これは売上であって利益ではありません。
それでも、建設費1兆円を単純な鉄道収入だけで評価するのではなく、神戸・大阪・関西全体の経済効果を含めて評価するべきではないでしょうか。
さらに大胆な発想をすれば、関空~三ノ宮間の高速鉄道が完成した場合、現在の神戸空港をどう活用するかという問題も出てきます。
関空~神戸空港間は約22km。
仮に平均速度120km/hなら、単純計算では約11分です。
関空と神戸空港が高速鉄道で直結すれば、現在の神戸空港とはまったく違った都市開発が可能になるかもしれません。
例えば、
- IR(統合型リゾート)
- 巨大テーマパーク
- 大型商業施設
- ホテル
- 水族館
- 動物園
- 大規模エンターテインメント施設
などを集積させる方法です。
アメリカ・フロリダ州オーランドの「ディズニー・アニマルキングダム」のような大型テーマパークを誘致する構想も考えられます。
パンダやシャチなどをテーマにした大型動物園・水族館を整備するというアイデアもあります。
関空の年間利用者が将来的に6,000万人~8,000万人規模まで増加すれば、関西国際空港から神戸へ人を呼び込む巨大な観光拠点をつくることも不可能ではありません。
うまくいけば、神戸は「日本のドバイ」のような国際観光都市へ変貌する可能性もあります。
「神戸から関空は遠い」というイメージがありますが、直線距離で見ると、関空~神戸は約28km、関空~大阪は約38kmで、神戸の方が関空に近いのです。
これまで神戸は「神戸空港」という小さな空港を中心に考えてきました。しかし、関空と神戸を海底トンネルや新たな交通インフラで結ぶことができれば、神戸は関西国際空港の巨大な国際需要を取り込める可能性があります。
すでに関空~京都間ではヘリコプターによる移動サービスが始まろうとしており、その先には「空飛ぶクルマ」の普及も視野に入っています。
交通手段が大きく変わろうとしている今こそ、「関空=神戸は遠い」という既成概念を捨てるべきではないでしょうか。
むしろ、「関空=神戸は近い」という発想から、大阪湾全体を一つの都市圏として考える必要があります。
神戸が関空へのアクセス拠点となれば、神戸の観光、ホテル、商業、エンターテインメントなどにも大きな可能性が生まれます。
神戸には、これまでの「小さな神戸空港」という発想にとらわれるのではなく、大阪湾全体を俯瞰し、関空と神戸を一体的に捉える新しい都市戦略を期待したいところです。
「関空=神戸は近い」――この発想から、新時代を切り開く大胆な都市づくりへ。神戸の新しい挑戦に期待したいと思います。
以下は過去記事

出典 兵庫県
兵庫県は、2050年までの完成を目指す基幹道路と、今後整備の必要性を検討する新たな路線について取りまとめた「ひょうご基幹道路ネットワーク整備基本計画」を2019年3月に策定しました。
その中で、神戸空港と関西国際空港(関空)を結ぶ約27kmの路線が、「必要性を検討する構想路線」として記載されています。
兵庫県が発表した「ひょうご基幹道路ネットワーク整備基本計画」では、神戸空港~関空間の道路について「海底トンネル」とは明記されていません。
しかし、海上を通るルートとなるため、橋梁よりも「海底トンネル」の方が現実的な選択肢になると考えられます。
神戸空港~関空間の距離は約27kmです。時速60kmで走行した場合、単純計算で所要時間は約27分、約30分となります。
時速90kmで走行できれば、所要時間は約18分となります。
鉄道も併設?
計画には「鉄道等の連絡機能強化も念頭」と記載されているため、将来的には道路だけでなく、鉄道を併設する可能性も考えられます。
道路と鉄道を一体的に整備できれば、神戸空港と関空を直接結ぶ新たな広域交通ネットワークになる可能性があります。
海底トンネル
海底トンネルの事例としては、1997年に開通した「東京湾アクアライン」があります。
東京湾アクアラインは全長約15.1kmで、川崎側から約9.5kmが海底トンネル、木更津側から約4.4kmが橋梁となっています。
総事業費は約1兆4,409億円に達しました。
神戸空港~関空間は約27kmと東京湾アクアラインより長くなりますが、海底トンネルを建設すること自体は、技術的には十分可能と考えられます。
トンネル工法
海底トンネルの主な工法としては、「シールド工法」と「沈埋工法」があります。
一般的には、沈埋工法の方が条件によってはコストを抑えやすいとされています。
東京湾アクアラインではシールド工法が採用されましたが、1990年代と比べて建設技術も進歩しています。
そのため、神戸空港~関空間については、最新の技術を活用することで、建設コストを抑えられる可能性もあります。
仮に1km当たり300億円で建設できるとすると、27kmすべてをトンネルとした場合、単純計算で総工費は約8,100億円となります。
もちろん、実際には地質調査や換気設備、避難施設、出入口、人工島などの関連工事が必要になるため、総事業費はさらに大きくなる可能性があります。
それでも、神戸空港と関空を約30分で結ぶ交通インフラが実現すれば、関西の空港アクセスや神戸の国際競争力を大きく変える可能性があります。
