神戸市、客船に税金投入
神戸港に寄港した客船が神戸を素通りして京都や大阪に観光に行くことが多い。このため神戸市は神戸市内を観光する場合、バス1台あたり最大50,000円の助成金を補助する。
また、兵庫県も別枠で「クルーズ船外国人乗客向け県内観光ツアー助成」を実施している。
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出典 神戸市
豪華客船というのが時代遅れ
客船と言うと世界一周クルーズなど「豪華な旅」や「富裕層」をイメージする。
しかし、世界的には、1泊100ドル(約1万円)の格安クルーズ(カジュアルクルーズ)が主流になってきている。
1泊100ドルで1日3回の食事代、宿泊費用、交通費を含んでいる。
最近のクルーズ船は10万トン以上の大型船が多いが、実は富裕層向けの豪華設備のための大型化ではなく、コスト削減のための大型化なのだ。
従来の大型客船=豪華・富裕層という考え方は時代遅れになっている。
神戸はこの時代の変化を理解していないように思える。
神戸は、客船が寄港すれば、経済効果があると単純に思っているようだが、寄港中も3食、客船内で食べることは可能だし、宿泊はもちろん客船になるので、実際は日帰り観光客程度の経済効果しかない。
1人当たりの観光消費額(出典 沖縄県)
沖縄県の場合
- 国内客の観光消費額 74,763円
- 外国客(飛行機)の観光消費額 98,097円
- 外国客(客船)の観光消費額 33,656円
平均滞在日数(沖縄県)
- 国内客 3.78日
- 外国客(飛行機) 4.71日
- 外国客(客船) 1.0日
つまり、外国客船観光客の観光消費額は国内観光客の半分以下しかない。
神戸が本気で観光収入を増加させたいなら、外国客船よりも、国内宿泊客を誘致すべきだ。
結局、神戸人って世界の経済の流れや観光のトレンドも知らない。
客船が神戸に寄港しても、神戸を素通りして京都や大阪に行くから、悔しくて、税金投入して神戸を観光してもらっているに過ぎない。
神戸港は開港150周年だから、なんとしても客船寄港数を増加させて、アピールしたいだけじゃないのか?
それで、経済効果の少ない客船に税金投入し誘致し、神戸がいかにも賑わっているかのようにアピールするしたいだけじゃないのか?
それに簡単にミスリードされる神戸人もまた富裕層のことしらない。
神戸人はもっと旅行に行ってみたらどうか、世界の観光トレンドがどういうものかわかるだろう。
15万トンの大型客船を誘致するより、国内の宿泊客を誘致した方が経済効果は大きいという現実くらい常識として知っておくべきだろう。