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【2020年版】なにわ筋線は、なぜ建設されなかったのか?【なにわ筋線最新情報 2031年開通】

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2023年春にJR大阪駅の北西に「北梅田駅(仮称)」が開業する。さらに2031年には「なにわ筋線(7.2km)」が開通しJR大阪駅~関西空港の所要時間が最短38分となる。

1995年の関西空港開業時に開通していれば、ここまで関空が苦戦することはなかったと思うがなぜ「なにわ筋線」は建設されなかったのか?

最近まで、4,000億円(新大阪駅~JR難波駅)という巨額の建設費の負担を巡って、大阪市と大阪府が対立したためだと思っていた。

しかし、「なにわ筋線」が開通すると大阪メトロ「御堂筋線」の利用者減少し鉄道収入が減少するため、当時の大阪市交通局が反対したのではないかと思うようになった。

実は昨年6月に記事を書いたが、その後「日経新聞」も同様の記事を書いているので改めて2020年版と「なにわ筋線(最新ルートマップ)」を書いていきます。

 

これまでの時系列

時期 ソース 内容
不明 国土交通省 なにわ筋線開通で「御堂筋線(梅田~淀屋橋)の利用者17%減少
2019年6月15日 当ブログ なにわ筋線開通で、旧大阪市交通局129億円の減益予想
2019年8月2日 日経新聞 大阪メトロ、なにわ筋線開通で「100億円減収も」

当ブログが日経新聞よりも先に書いているが、どちらも国土交通省や大阪市の公表したものから記事にしているので偶然同じような内容になったのだと思う。

 

当ブログと日経新聞の比較

項目 2017年度 当ブログ「なにわ筋線開通後(-20%)」2019年6月15日 日経新聞「なにわ筋線開通後(-17%)」2019年8月2日
営業収入(売上) 697億円 543億円
経費 325億円 300億円
営業利益 372億円 243億円(減益129億円) 減益100億円超

国土交通省の試算は17%減少だったが、当ブログでは約20%減少で試算し、日経新聞は17%で試算しているのだと思う。

 

コメント

1994年当時のなにわ筋線は「新大阪駅~JR難波駅」までだったが、「新大阪駅~北梅田駅」はJR西日本が独自に建設するので、残り区間は「北梅田駅~JR難波駅」の7.2kmに短縮された。

そのため当時の建設費予想4,000億円から3,300億円に減額されている。

 

「なにわ筋線」(最新まとめ)

出典 国土交通省

なにわ筋線事業概要

事業者 関西高速鉄道
西日本旅客鉄道
南海電気鉄道
整備区間 北梅田駅~JR難波・南海新今宮
整備駅 中之島駅(仮称)
西本町駅(仮称)
新難波駅(仮称)
事業費 約3,300億円
事業手法 地下高速鉄道整備事業
事業期間 2019年度~2031年度
開業時期 2031年春(予定)
建設キロ 約7.2km(複線)
輸送需要 約24万人/日(年間8,760万人)
運転本数(1日) 最大560本/日(1時間当たり上下28本~29本か?)
最高速度 110km/h
編成車両数 6両・8両・9両
軌道幅 1,067mm
電気方式 直流1,500V(架空線方式)

 

JR大阪駅から関西空港までの所要時間短縮

項目 現在 2023年春北梅田駅開業 2031年なにわ筋線開業
所要時間 64分(関空快速) 48分(JRはるか) 40分(JRはるか)・38分(南海ラピート)
運賃 1,210円 予想2,200円(特急自由席) 予想2,200円(特急自由席)

JR西日本の特急料金は50km超~100kmまで「指定席1,520円 自由席990円」なので、北梅田駅「はるか指定席2,730円、はるか自由席2,200円」と予想される。

ちなみに50kmまでは「指定席1,190円 自由席660円」となるが、北梅田駅~関西空港の営業キロは54kmと予想されるので「特急料金(指定席及び自由席)」は新大阪発の列車と同一となると予想される。

関空快速の所要時間が何分短縮されるかは不明だが、南海の空港急行は現在の45分(なんば駅~関空駅)に+10分(JR北梅田駅~なんば駅)=55分程度になるのではないか?

また、運賃もJRの1,210円に合わせるのではないか?

 

JR関西空港線(関空連絡橋)の加算運賃は?

JR線の場合、関空連絡橋の加算運賃220円が運賃に含まれている。2018年現在で設備投資額682億円と使用料累計額1,072億円の合計1,754億円に対して、加算運賃の累計額は328億円であり差し引き1,426億円となっている。

したがって、今後も加算運賃は支払わないといけない。しかし2018年度の年間加算運賃収入は約17億円であり、自治体や関西エアポートが負担してくれれば運賃は220円引き下げ可能だ。そうすると、JR大阪駅~関西空港の普通運賃は1,210円から990円になるのではないか?

 

「なにわ筋線」運行本数予想

鉄道会社 特急 急行 合計
JR 特急(はるか)2本/時 快速(関空快速)4本/時 7本/時
くろしお1本/時
南海 特急(ラピート)2本/時 急行(空港急行)4本/時 6本/時
合計 特急5本/時 快速・急行8本/字 13本/時

関空特急は2社合計4本/時で15分に1本の頻度で運行される。快速・急行は2社合計8本/時で7.5分に1本運行される。

ただし、「特急くろしお」は、午前9時台、18時台、21時台は2本/時となると予想される。

 

事業費負担(当ブログ分析)

事業主体 出資金 補助金 借入金 合計
770億円 770億円
大阪府 165億円 425億円 1,180億円
大阪市 165億円 425億円
JR西日本 145億円 330億円
南海電鉄 185億円
関西高速鉄道 1,020億円 1,020億円
合計 660億円 1,620億円 1,020億円 3,300億円

南海電鉄の方が線路長が長いため、JR西日本よりも負担額が多く、大阪府と大阪市の負担割合は「1:1」となる。

 

なにわ筋線 ルート図(出典 大阪市)

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