【関空アクセス】なぜ「なにわ筋線」は、2031年度完成と大幅に遅れたのか?

「なにわ筋線」は、大阪市の御堂筋の西側を南北に走る「なにわ筋」の地下に建設される予定の鉄道路線で、完成すれば「JR大阪駅」から「関西空港駅」までのアクセスが大幅に改善されるとされる。

しかし、1994年の関西空港開港後25年を経過した2019年現在でも開通しておらす、関空開港から37年後の2031年に開通する予定となっている。

なぜ、ここまで大幅に開通が遅れたのか?

 

なにわ筋線 概要

名称なにわ筋線
路線長さ約7.4km
運行本数JR特急3本/時・快速4本/時
南海特急2本/時・急行4本/時
所要時間最速38分(ラピート)・JR40分・(2023年 北梅田駅開業48分)
着工2020年~2021年
開業予定2031年春
事業費合計3,300億円
借入金1,020億円
770億円(予想)
大阪府590億円(予想)
大阪市590億円(予想)
南海198億円(予想)
JR西日本132億円(予想)

 

コメント

大阪市が計画した「京阪中之島線」(3km 建設費1,307億円)について、大阪府は大阪府全体にはメリットが少ないとして建設費負担に消極的で、最終的に大阪市2:大阪府1の負担で決着した。

その趣旨返しで、大阪市は「なにわ筋線」の建設費負担割合を少なくすることを要求し、交渉が難航、また4,000億円の巨額建設費もネックとなり頓挫したとされている。

建設費4,000億円とは、「JR新大阪駅~JRなんば駅」間で試算で、JR西日本が独自に「新大阪駅~大阪駅間」の路線を建設することになり、路線が短くなり総事業費3,300億円となった。

 

大阪市営地下鉄の利益減少懸念が原因か

「なにわ筋線」はJR大阪駅とJRなんば駅を結ぶ路線であり、平行する大阪市営地下鉄(当時)御堂筋線や四つ橋線の利用者が「なにわ筋線」を利用するようになり、大阪市交通局(当時)の収益が減少する可能性があった。

国土交通省の試算では御堂筋線(梅田駅~淀屋橋駅)のラッシュ時の混雑率が17%減少するとされる。

これが、「なにわ筋線」が今まで建設されなかった原因ではないか?

 

なにわ筋線開通前後の大阪市営御堂筋線の収益予想(当ブログ)

項目2017年度なにわ筋線開通後の予想(-20%)
営業収入(売上)697億円543億円
経費325億円300億円
営業利益372億円243億円

なにわ筋線開業後の御堂筋線利用者が20%減少すると、営業収益は543億円となるが、混雑率は依然100%以上なので、便数を大きく減便することはできない。

したがって、経費は300億円はかかると予想される。その場合、営業利益は年間129億円減少することになる。

つまり、総事業費3,300億円で「なにわ筋線」を建設しても、大阪市交通局(当時)の営業利益が毎年129億円の減益となる可能性があった。

当時の大阪市長や大阪市議は、大阪市職員組合の影響力を恐れ、大阪市交通局に不利になるような路線を作ることはできなかったのではないか?

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