不動産経済研究所によりますと、ことし4月に東京23区で発売された新築マンションの平均価格は、1億180万円。(中略)
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の平均でも7764万円。去年から値上がりが続いています。
出典 NHK https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/articles/20210531.html
新型コロナ感染症拡大により、リモートワークが導入され、都心から郊外に引っ越す人が増加し、都心の住宅価格は下落し、郊外の住宅価格が値上がりするという見方があった。
しかし、現実は、東京都心も郊外の神奈川、千葉、埼玉の両方ともマンション価格は値上がりしている。
2020年4月は緊急避難的にリモートワークが導入され、平均3割程度の社員が出勤しなかった。しかし、リモートワークはセキュリティの問題、在宅の仕事環境が整わないなど、不利な面もあり、2021年4月のリモートワーク率は1割~2割に低下している。
新型コロナにより、都心から郊外に引っ越す動きはあったが、むしろ、都心に住んで通勤時間を短縮する方向で動いていると思う。
また、新型コロナは日本経済全体にはマイナス要因だったが、トヨタ、ソニー、任天堂など一部の企業は業績好調で、一部の富裕層も資産を増加させており、その資金が不動産市場に流れていると思われる。
一方、企業が都心のオフィスを縮小する動きもあるが、新型コロナの影響で業績が悪化した企業だと思う。
逆に、東京、名古屋、大阪の3拠点あった企業が、名古屋支社を閉鎖し、東京と大阪の拠点を拡大させる可能性もある。
都心のオフィスについても、需要が減少するとは今の時点では断言できない。
巨大IT企業はオフィスを拡大
従業員の在宅勤務を2021年夏まで継続中の米Google(グーグル)が、新しいオフィス計画を明らかにした。在宅勤務に対応してオフィスを減らすのではない。逆に現本社近くに新しいオフィスキャンパスを、しかも職住近接の形で新設するというのだ。
引用 日経XTEC https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00692/091700039/
大阪の不動産マーケットは、東京の3分の1くらいの規模で、外資など大量の投資資金が大阪に流入すれば、東京よりも速く値上がりし、逆に値下がりするときは東京よりも速い。
東京のように都心のマンション平均価格が1億円を超えると、買える人はかなり少ないと思うし、値下がりすると担保割れになり不良債権になることもあると思う。もし、不動産価格が乱高下すると1990年代後半のバブル崩壊と同じで、大阪経済にとってはあまりいいことではない。
不動産価格を完全に民間に任せるのではなく、ある程度、大阪府がコントロールすべきではないか?
神戸市のように都心292haの住宅の容積率を400%に制限すると、少なくとも急激な値上がりはないと思うが、逆にデメリットもあると思うので全面的に賛成はできない。
しかし、神戸市が大胆な住宅政策をとったことは、評価できる部分もある。ただ、不都合な面が出れば、機動的に修正しなければならないと思う。