豊中市のアメダスは伊丹市内(兵庫県)の観測値だった?
豊中市(大阪府)の気温は、2022年7月1日に38.6度を記録し、大阪府の最高気温と報道された。
豊中のアメダスの観測地点が、伊丹空港にあるというのは以前から分かっていた。
当ブログの「なぜ、豊中の気温が高いのか?」という記事へのアクセスが急増したので、内容をアップデートしようと調べると、大阪航空気象観測所露場(豊中アメダス)の所在地は、オンライン地図によると「兵庫県伊丹市岩屋1丁目10」となっていた。
豊中市のアメダス観測所
施設名 | 所在地 |
大阪航空気象観測所 | 大阪市豊中市蛍池西町3-371(伊丹空港 南ターミナル) |
大阪航空気象観測所露場(豊中アメダス) | 兵庫県伊丹市岩屋1丁目10 |
- 大阪航空気象観測所は、伊丹空港の南ターミナル内にあって職員が事務的な仕事をする場所だと思う。
- 実際に、アメダスのデータを計測しているのは、大阪航空気象観測所露場(豊中アメダス)で、伊丹空港のB滑走路から約150m西側の伊丹市内にあり、所在地は兵庫県伊丹市岩屋1丁目10。
当ブログの理解では、豊中のアメダスとして発表されている気温は、伊丹市内の観測データだったと思う。
現在社会の最も大きな問題の一つは「地球温暖化」であるが、その重要なテーマの基になる「気温データ」が、伊丹市の観測データを豊中市の気温として発表しているのはいかがなものか?
そもそも、1日370便の航空機が離発着する空港の3000m滑走路からわずか150mしか離れていない場所で観測する気温は、航空機のジェットエンジンの排熱の影響を受けているので、正確なデータとは言えないと思う。
以下過去記事
なぜ、豊中の気温が高いのか?
豊中市(大阪府)の気温は、全国の最高気温ランキングで10位~20位になることも多く、関西圏でも気温が高い都市だ。
その理由を考察してみます。
1 豊中市の気温は伊丹空港のアメダス観測地点で計測している。もちろん、緑地で計測している。
しかし、伊丹空港は3,000m滑走路を持ち、アスファルト舗装部分やコンクリートの敷地が広く、また鉄筋コンクリートのターミナルが熱せられ、その影響で周囲の気温も1~2度高くなっている可能性がある。
2 豊中市の西には六甲山がある。夏は南からの暖かい空気が六甲山に当たり上昇する。
気象条件によっては六甲山から吹きおろしの風が豊中側に吹く。そうすると「フェーン現象」のように気温が高くなることがある。
3 豊中市のアメダス観測所がある伊丹空港は標高12mと低い。
気温は100m標高が高いと0.6℃低くなる。
したがって標高の低い伊丹空港の気温は高くなる傾向がある。
アメダスの場所 | 標高 |
豊中市 | 12m |
大阪市 | 23m |
茨城市 | 78m |
枚方市 | 26m |
堺市 | 20m |
八尾市 | 10m |
関空島 | 5m |
河内長野市 | 160m |
熊取市 | 68m |
神戸市 | 5m |
京都市 | 41m |
豊中市の市街地の多くは標高20m~50mの豊中台地にあるので、伊丹空港よりも標高が高く、アメダスの気温よりも1~2度低いと思われる。
まとめ
豊中市の気温が高いのは、伊丹空港近辺で計測していること、また六甲からの風がフェーン現象により、豊中側で気温が高くなる傾向にある。
ちなみに、大阪航空気象観測所の所在地は大阪市豊中市蛍池西町3-371。
大阪航空気象観測所露場(豊中アメダス)の所在地は、オンライン地図によると「兵庫県伊丹市岩屋1丁目10」となっている。