2019年10月(筆者撮影)
大阪市は「阪神高速淀川左岸線2期(4.4km)」を2025年の大阪・関西万博で「新大阪と万博会場を結ぶシャトルバス専用道路(20分)」として開通させる。
2022年8月、「阪神高速淀川左岸線2期(4.4km)」の開業予定の2027年春から最大で8年遅れることが分かった。
工事の影響で周辺の住宅に異常が見つかり、地盤を強化する工法に見直すなどした結果、完成は最大で8年遅れる。
また、2025年の大阪・関西万博までに開通させるため、一部は「地上ルート」になる。
具体的には、阪神高速淀川左岸線2期(4.4km)のうち、約2kmはトンネル工事が間に合わず、堤防の上に仮設の道路を建設する。
この仮設道路は、万博終了後に撤去される。
2022年3月、地盤改良が必要になり整備費は1,000億円程度増加し、最終的に2,900億円となる計算。
阪神高速淀川左岸線2期とは?
名称 | 阪神高速淀川左岸線 |
区間 | 此花区高見~北区豊崎 4.4km |
事業費 | 2,900億円(当初1,262億円) |
着工 | 2018年度着工 |
部分開通 | 2025年・バス専用レーン開通 |
開通 | 2035年頃 |
- 2025年春、新大阪駅と万博会場(夢洲)間の所要時間はバス専用レーンで20分。
- 2035年頃、全線開通し、一般車両が通行できるようになる。
- 総工費は2,900億円(当初1,257億円)。
- 2020年11月13日の報道では「土壌汚染対策工事が追加で必要になり、建設費は最大700億円増加する」
- 2022年3月2日の報道では「地盤改良のため、整備費が1000億円程度増加する」
- 2022年8月、工事区間の周辺住宅への影響があり、工法を見直した結果、最大8年遅れの2035年頃の開通になる見通し。
淀川左岸線2期整備効果
新大阪駅~夢洲(万博会場) | 所要時間 |
現行(2019年) | 35分 |
(2025年)シャトルバス専用道路 | 20分 |
(2035年)一般車両通行可能 | 20分 |
阪神高速淀川左岸線とは?
期 | 区間 | 事業費 | 開通・着工 |
1期 | 此花区北港~此花区高見5.7km | 1,884億円 | 2013年開通済 |
2期 | 此花区高見~北区豊崎 4.4km | 1,262億円(2,900億円) | 2018年度着工 |
延伸部 | 北区豊崎~門真JCT8.7km | 3,000億円~4,000億円 | 2017年事業化・2018年調査設計を推進 |
出典 大阪市
出典 大阪市
阪神高速淀川左岸線2期が開通すれば、新御堂筋から舞洲経由で2025年の大阪・関西万博会場である夢洲へのアクセスが大幅に改善される。
淀川左岸線延伸部
出典 国土交通省近畿地方整備局
淀川左岸線延伸部は、政府の都市再生プロジェクトとして位置づけられた「大阪圏の新たな環状道路(大阪都市再生環状道路)」の一部を構成する道路で、門真市大字薭島から大阪市北区豊崎を結ぶ延長8.7kmの自動車専用道路。
門真JCTで第二京阪道路と接続し、大阪ベイエリア(阪神港・夢洲・咲洲地区)と名神高速道路などの主要な高速道路を結び、物流の効率化や周辺地域との連絡強化による大阪・関西の経済活性化、競争力強化を目的としている。
なお、淀川左岸線延伸部については「大深度地下」を利用すると見られる。
一般に「大深度地下」は地下40mだが、淀川左岸線延伸部については支持地盤が地下60mと深く、その支持地盤より10m下の「地下70m」に建設される可能性がある。
淀川左岸線延伸部スケジュール
- 2017年(平成29年度) 事業化
- 2018年(平成30年度) 調査設計を推進
引用 国土交通省近畿整備局 http://www.kkr.mlit.go.jp/naniwa/14/index.html
コメント
新御堂筋は朝夕のラッシュ時には千里中央=梅田間で1時間くらいの渋滞になる。そもそもJR新大阪駅に高速道路の出入口がないのはおかしいのではないか?