自民党総裁・首相は岸田氏に決定「河野氏は1回目で過半数に達せず」2021年9月29日・自民党総裁選(ポスト菅)

(当サイトはアフィリエイト広告を利用しています)

(この記事は一般人が、公開されている情報を基に執筆したもので100%の正確性はありません)

菅義偉首相は2021年9月29日の自民党総裁選挙に出馬せず、2021年9月末の自民党総裁任期をもって辞任する意向を表明した。

自民党総裁選挙には「岸田氏」「高市氏」「河野氏」「野田氏」の4人が立候補し、2021年9月29日「岸田氏」が党総裁に選出された。

2021年10月4日、岸田氏が臨時国会で首相に選出された。

第1回投票

第1回投票岸田氏河野氏高市氏野田氏
議員票146票86票114票34票
党員票110票169票74票29票
合計256票255票188票63票

 

決選投票

決選投票岸田氏河野氏
議員票249票131票
党員票8票39票
合計257票170票

 

主な政治日程

日程内容
2021年9月17日自民党総裁選挙2021(告示)
2021年9月29日自民党総裁選挙2021(投開票)
  • 国会議員票382票・地方票382票の合計764票
  • 過半数を得れば当選
  • 過半数を獲得した候補者がいない場合は上位2名で決選投票
  • 国会議員票382票・地方票47票の合計429票
  • 票数の多い候補者が当選
2021年10月4日臨時国会首相指名のための臨時国会を召集
2021年10月21日衆議院議員の任期満了
  • 安倍氏と麻生氏は反河野氏で一致しており、決選投票では河野氏の対立候補(岸田氏か高市氏)に投票するので、河野氏が決選投票で当選する可能性は低い。
  • したがって、河野氏が当選するには、第1回投票で過半数を獲得することが絶対条件となる。
  • 野田氏が出馬したことにより候補者が4名になり票が分散し、第1回投票で河野氏が過半数を獲得する見込みは小さくなった。
  • 決戦投票では「河野氏 vs 岸田氏」または「河野氏 vs 高市氏」となる可能性が高いが、いずれの組合せでも、河野氏は国会議員票が少なく決選投票では勝てないと思われる。
  • 次期自民党総裁は岸田氏と高市氏のどちらかになると思う。
  • 2021年9月21日現在、Twitterフォロワー数は、高市氏20万人、河野氏(総裁選用アカウント)16万人、岸田氏5万人、野田氏1万人と高市氏がネットでは一番人気が高い。

 

菅政権誕生の背景

菅氏は、派閥に所属せず「菅グループ」として無派閥議員を26人程度まとめるだけで、自民党内の勢力基盤は弱い。

その菅氏が首相に就任できたのは、自民党の5大派閥のうち「細田派(安倍派)」「麻生派」「二階派」の3派閥の支持を取り付けたことが大きい。

特に、影の総理と呼ばれる「二階幹事長」は、自民党内の勢力の弱い「菅氏」を首相に就任させることで、政権への影響力を維持したいという思惑があったと思われる。

もし、自民党内の勢力の大きい首相ならば、二階幹事長に頼らず、首相単独で政策を決定することができる。しかし、自民党内の勢力の弱い首相ならば、政策をまとめる際に二階幹事長に頼ることになり、二階幹事長は権力を維持できるという構図になる。

自民党派閥別議員数(2021年7月現在)

派閥会長(名称)議員数(うち衆議院)(うち参議院)
細田派細田博之(清和政策研究会)96人61人35人
麻生派麻生太郎(志公会)55人42人13人
竹下派竹下亘(平成研究会)52人32人20人
二階派空席(志師会)47人37人10人
岸田派岸田文雄(宏池会)46人34人12人
石破派空席(水月会)17人16人1人
石原派石原伸晃(近未来政治研究会)10人10人0人
無派閥(菅グループ26人)62人44人18人
合計386人276人110人

出典 wiki

 

二階下ろしの背景

岸田氏は、2020年に安倍前首相が辞任する際に、次の首相の地位を「禅譲」されると期待していたが、安倍氏が菅首相を後継者として支持したため、首相にはなれなかった。

そのため、今度こそは首相になるという覚悟があり、菅政権を支える自民党の派閥の一つ「二階派」の領袖である二階氏を幹事長から引きずり下ろし、菅政権の党内基盤を弱くし、自民党総裁選で勝利しようと考えた。

また、菅首相も、元々二階幹事長と仲が悪かったが、首相就任のために二階幹事長と手を握ったという経緯があり、首相就任以来、二階幹事長に頭が上がらない状態で不満があった。

そこで、岸田氏の「二階下ろし」に乗じて、二階幹事長を辞任させ、二階氏に不満を持つ若手議員を取り込もうとした。(若手を取り込むことをアドバイスしたのは小泉氏かもしれない)

実際、2021年9月6日に自民党役員交代と内閣改造を行う方向で調整が進んでいた。

これに怒った二階幹事長が菅首相の党役員人事と内閣改造で指名されても受けないように党内に手を回し、逆に菅首相を自民党総裁選不出馬という事実上の辞任に追い込んだと思われる。

 

次期首相、岸田氏と河野氏を軸に、高市氏の可能性も

自民党総裁選の立候補予定者

氏名(Twitterフォロワー数)年齢派閥選挙区
岸田文雄 前政調会長(5万人)64歳岸田派広島県1区
河野太郎 行政改革担当大臣(16万人)58歳麻生派神奈川県15区
高市早苗 前総務相(20万人)60歳無派閥(元細田派)奈良県2区
野田聖子 幹事長代行(1万人)61歳無派閥岐阜県1区
下村博文 政調会長67歳細田派東京都11区
石破茂    元幹事長64歳石破派鳥取県1区

二階幹事長は、菅首相を事実上の辞任に追い込んだことで、現在、自民党の中でキャスティングボードを握っていると予想される。

二階幹事長は、二階下ろしを目論んだ岸田氏が首相になることに反対の立場で、「河野氏」を支援することになるのではないか?

二階幹事長は「野田聖子氏」を自民党幹事長代行に起用するなど信頼している。しかし、二階氏は「勝ち馬」に乗るタイプの政治家なので、野田聖子氏を最後まで全面的に支援する可能性は低い。

「石破氏」の派閥は議員数17名で党総裁選に立候補するには推薦人20名に足りず、二階氏に支援を模索していた。しかし、今回は立候補を見送り、河野氏を支援する方針。

 

小泉進次郎氏の腹黒さと涙

小泉進次郎は、菅首相辞任に対して涙ながらに会見した。しかし、菅首相辞任の前、5日連続で菅首相と会っていたと報道されている。菅首相が小泉氏に自民党幹事長の就任を懇願したが、小泉氏が固辞したため、菅首相は党役員人事を行えず、やむなく首相を辞職することになったとも報道されている。

これが本当ならば、小泉新次郎氏の涙の記者会見はなんだったのだろうか?

しかも、河野氏のを若手代表として支持するという。そもそも、菅首相に若手の不満をささやいたのは小泉氏だと思う。それを真に受けた菅首相が二階幹事長の交代を宣言し、これも菅政権崩壊の一つの原因になっている。

言わば、菅政権に引導を渡したのが小泉氏なのに、なんで涙の記者会見をするのか?

 

菅首相のコロナ対策に専任するための総裁選不出馬は本当か?

そもそも、コロナ対策を最優先するなら、東京オリンピックは開催しなかったはずだ。

それどころか、自民党総裁選で勝利するために東京オリンピックを開催したのだと思う。

やはり、菅首相は、党内の支持を失い、総裁選で負ける可能性が高くなったので、出馬しないというのが本当のところだと思う。

 

今後のスケジュール

日程内容
2021年9月17日自民党総裁選挙2021(告示)
2021年9月29日自民党総裁選挙2021(投開票)・岸田氏を党総裁に選出
2021年10月4日臨時国会を召集・岸田氏を首相に選出
2021年10月14日衆議院(国会)を解散
2021年10月19日衆議院選挙公示
2021年10月21日衆議院議員の任期満了
2021年10月31日衆議院選挙の投開票
~2021年11月14日2021年9月21日~10月20日に国会を開催し、かつ任期満了による総選挙(投開票日)
~2021年11月28日2021年9月21日~10月20日に国会を開催し、かつ衆議院解散による総選挙(投開票日)

 

コメント

国会議員票は岸田氏が有利とされるが、党員票では河野氏が有利とされ、岸田氏は国民の人気がなく、政権が不安定になる。

また、河野氏にしても、総裁選に出馬すると麻生派の幹部と若手で分裂する可能性があり、党内基盤が弱い。

河野氏支持の若手を中心に新派閥の結成の可能性もあるが、それでも政権が安定しない。

細田派(安倍派)からは候補者を出さず、派閥全体で支援する候補者は定まっていない。

そのため、細田派(安倍派)の一部は高市氏を推す可能性はある。

麻生派の幹部は河野氏を支持しないので、岸田氏と高市氏に票が分かれる可能性がある。また麻生派の若手は河野氏を支持する模様。

やはり、どの候補が当選しても、難局を乗り切ることできず、短期政権になるのではないか?

この中で一番安定するのは「高市氏が首相に就任し、細田派、麻生派、二階派が支援する構造」だと思う。さらに、安倍前首相が官房長官か外務大臣に就任するとより安定政権になると思う。

もちろん、安倍氏が再々登板するのが一番、政権が安定すると思う。

河野氏はワクチン担当大臣だが、東京や大阪の感染拡大地域へのワクチン優先配分を拒否した。これは、自民党総裁選を意識して地方票を獲得するために地方のワクチン配分を減らさなかったためではないか?

河野氏のワクチン配分の仕事ぶりを見ると首相になるべき人物ではない。麻生派幹部もそのような河野氏の自分勝手なふるまいに気づいており党総裁選出馬に反対なのかもしれない。

 

安倍氏、高市氏を支持

政権を安定するには自民党の派閥「細田派(安倍派)」「麻生派」「二階派」が一致して次期首相を支えることが必要になる。

安倍氏は「モリカケ問題を追及するという」岸田氏を首相にしたくない。

また、麻生派幹部は河野氏を首相にしたくない。

したがって、細田派(安倍派)が高市氏を支持するなら、麻生派の幹部も追従する可能性がある。

二階派は自民党幹事長のポストを得られれば、決選投票で高市氏を支持する可能性もある。

菅グループ(26人)も河野氏を支援する構えだが、決選投票は国会議員票の比率が高く、安倍氏と麻生氏の意向がより重視されるので、一部は勝ち馬にのることも考えられる。

高市氏が当選すれば女性初の首相ということで、総選挙でも大負けはしない可能性もあり、自民党の若手も納得するかもしれない。

高市氏の「決選投票」での最大支持勢力(当ブログ予想)

派閥議員数
細田派96人
麻生派30人(全体55人)高市氏と河野氏で分裂
二階派47人
菅グループ10人(全体26人)
合計183人

麻生派幹部が高市氏支持ならば、若手は河野氏支持で分裂すると予想されるが、高市氏の最大支持数は183人で、自民党の国会議員数382人の48に達すると思われる。

細田派は決選投票では高市氏支持でまとまる可能性がある。

麻生派幹部が高市氏を支持すれば、若手は河野氏支持に回り麻生派が分裂する可能性がある。そのリスクを負ってまで、麻生派が高市氏を支持するかがキーポイントになる。

菅グループ(26人)は、河野支持だが、岸田氏と高市氏の決選投票となれば高市氏を支持するのではないか?

二階派も自民党幹事長ポストとバーターで、決選投票で高市氏支持する可能性はある。

やはり、麻生派幹部が高市氏支持をするかどうかで、次期首相が決定するのではないか?

error:Content is protected !!