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阪急「伊丹空港線」40年間で黒字化困難【大阪空港アクセス】

2018/04/20

 モノレール大阪空港駅

近畿運輸局は2018年4月11日に「近畿圏における空港アクセス鉄道ネットワークに関する調査結果」を発表した。

その中で、「大阪空港線は、40年間で黒字転換する可能性は低い」とし、「採算性向上策の検討が必要」としている。

参考URL http://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/4pdf18-3.pdf

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近畿運輸局の想定(伊丹空港線)

  • 建設費700億円
  • 輸送人員/日 2.5万人

まず、報道では建設費1,000億円だったが近畿運輸局の想定では700億円となっている。

これは、地下駅の建設費には200億円程度かかるが、近畿運輸局の想定では、途中の地下駅を建設しない試算だと思われる。

 

コメント

40年間で黒字化の目途が立たないと公的な補助金は投入できない。

阪急電鉄が700億円~1000億円の建設費全額負担することは無理なので、現在の計画では建設は困難と思われる。

 

加算運賃100円の場合

新規に建設される「阪急曽根駅~大阪空港駅間」の加算運賃を100円とすると、1日2万5000人の輸送人員なので、1日250万円の収入となる。1年間で、9憶1250万円、40年間で365億円となる。

これでは建設費700億円~1,000億円を考慮すると黒字化は困難となる。

黒字化するためには、1日当たりの輸送人員7万人~8万人が必要と思われる。7.5万人で試算すると、40年間の加算運賃の合計は1,095億円となり、なんとか黒字化できそうだ。

1日7.5万人とは1年で2,738万人となる。現在の伊丹空港の年間利用者数は約1,500万人なので空港勤務者(推定5,000人)の利用を合計しても、空港アクセスだけの利用者では黒字化は困難と思われる。

したがって、大阪空港駅を経由して、JR伊丹駅、阪急伊丹駅などに接続し、利用者を増加させないと黒字化は難しい。

その場合、建設費は1,500億円~2,000億円となるので、1日7.5万人の輸送人員では黒字化は無理で、1日10万人~15万人が必要だろう。

 

加算運賃200円の場合

南海空港線の加算運賃は最大230円(8km~11km)で、また、大阪モノレール蛍池駅~大阪空港駅の運賃は200円なので、阪急「伊丹空港線」の加算運賃も200円にしてもおかしくはない。

その場合、1日2万5000人の輸送人員なので、1日500万円の収入となる。1年間で、18憶2500万円、40年間で730億円となる。

これだと、十分に黒字化できるのではないか?

経路(梅田~大阪空港) 運賃 所要時間
阪急+モノレール 420円(阪急220円+モノレール200円) 19分~29分
空港バス 640円 25分~35分

梅田~大阪空港はバスで640円、阪急線+モノレールで420円なので、加算運賃を200円とし、「阪急梅田駅~曽根駅(190円)+加算運賃200円=390円」でも十分に利用者は見込まるはずだ。

近畿運輸局の試算は、不可解。

 

伊丹空港線の時短効果

そもそも、阪急線+モノレールで大阪空港に行く場合、最短所要時間は19分で、伊丹空港線が完成しても所要時間は12分~15分と、数分しか短縮できない。

その数分の時間短縮のために、700億円~1,000億円の投資をする必要性があるのか?

それより前に「モノレール蛍池駅」と「阪急蛍池駅」の乗り換えを便利にすることが先ではないか?

阪急蛍池駅の上に高架のモノレール蛍池駅がある。位置的にモノレール駅から直通エスカレーターも設置できる。実際、駅の外には地上からモノレール駅の改札階につながるエスカレーターが設置されている。

モノレールと阪急線の乗り換えは、10億円~20億円の改修費で直通改札にできるはずだ。そうなれば、現在の阪急線急行電車とモノレールの乗り換え時間3分でも十分間に合うはずだ。

現在の動線では、初めて利用する旅行者が「モノレールと阪急線」の乗り換えを3分でするのはかなり難しい。

 

ブロガーコメント

2027年には、総額5兆円をかけたリニアが東京~名古屋間で開業する。伊丹空港線という便利な路線ができると、乗り換えの多い不便な部分開業リニアは不人気となり、大阪~東京間は空路が有利になる可能性がある。

国土交通省としては、リニアが失敗すれば、JR東海自体の経営が悪化するし、財投資金3兆円を融資した責任も問われるので、伊丹空港線は認めないのではないか?

東京~名古屋のリニアは5兆円投資しているのだから、大阪としては700億円~1000億円を出して、対策をすることは絶対に必要だ。

国が資金を出さないなら、大阪府、大阪市、阪急電車、の事業として進めるべきだ。伊丹空港が廃港になっても、空港跡地の再開発に役に立つし、梅田駅~伊丹駅のアクセス改善効果も十分に見込める。

国土交通省と大阪府の視点は違う。

国土交通省は、リニアが東京~大阪全線開通後(2037年~2045年)、伊丹空港は廃港、または利用者が半減する可能性があるので40年間で黒字化は困難としているのかもしれない。

しかし、大阪府としては、伊丹空港が廃港になっても、都心から電車で15分の400ha(空港周辺買収地を含む)の大規模再開発できるので、そのためにも伊丹空港線は絶対に建設すべきだ。

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