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新聞で見えてくる関西叩き、ミスリード

2017/05/11

私鉄有料指定座席導入

某新聞は、関東と関西私鉄で相次ぐ有料指定席導入について、関東と関西では事情が異なると報道した。

某新聞の要旨

関東

関東圏は人口増加しており、「働き方改革」の一環として、通勤を快適にするために「私鉄有料指定座席導入」した。

関西

関西圏は人口減少しており、通勤客が減少したため、「私鉄有料指定座席導入」した。

つまり、関東の「私鉄有料指定座席導入」は経済発展の証であり、関西の「私鉄有料指定座席導入」は関西地盤沈下の象徴である。

本当にそうなのか?

検証

京急輸送人員(品川・横浜、横須賀)

輸送人員
2008 444,157
2009 439,222
2010 437,351
2011 431,046
2012 434,797
2013 447,177

京急本線は品川~横浜の路線を含み、利用者7,000万人の羽田空港と接続する空港線もある。それでも、輸送人員はおおむね横ばいで、増加しているという印象はない。

実際に京急に乗ったことがあるが、羽田空港からの空港線の乗客は多い。また品川から京急本線に乗ると横浜駅までは乗客は多かったが、青葉台駅以南になると乗客は少なくなる。

今回、有料座席が導入された横須賀中央駅、三浦海岸駅の輸送人員の統計は見つけられなかったが、この区間の輸送人員が劇的に増加しているとは思えなかった。

 

横須賀市(神奈川県)の人口推移

1995 2000 2005 2010 2015
人口 432,193 428,645 426,178 418,325 405,894

横須賀市の人口は20年前から減少している。

 

枚方市(大阪府)の人口推移

1995 2000 2005 2010 2015
人口 397,841 401,714 404,134 407,148 406,133

枚方市の人口は20年前よりも、わずかだが増加している。

 

関東と関西の通勤時間

 

今回、有料座席を導入した関東の京急と関西の京阪の所要時間を比較する。

京急 80分 三浦海岸駅~品川駅
京急 61分 横須賀中央~品川駅
京阪 30分 枚方市駅~淀屋橋駅
京阪 35分 樟葉駅~淀屋橋駅
京阪 54分 出町柳駅~淀屋橋駅

 

まとめ

新聞は関東全体は人口増加しているので通勤環境改善のための「有料座席導入」である。

一方、関西全体は人口減少し地盤沈下しているので通勤客が減少したため「有料座席導入」したと結論づけている。

しかし、新聞で報道された私鉄有料座席が導入された京急沿線の横須賀市(京急)は20年前から人口減少している。

同じく、私鉄有料座席が導入された京阪沿線の枚方市(大阪府)の人口は20年前から増加している。

新聞報道は、初めから関西叩きが目的のミスリード記事と言える。

 

余談

関東の有料座席導入の背景の一つは、通勤期間1時間以上の路線が多く、座席需要が多いということもある。

横須賀中央駅から品川駅まで朝の時間は約60分、枚方市駅から淀屋橋まで朝の時間で約30分。

関西の通勤(乗車)時間は関東の約半分くらいで、関西なら片道で30分、関東は片道1時間程度というのが平均的だろう。

つまり、関東では関西と比較して1日1時間通勤時間が長いので、年間52週で260時間長い。40年間なら10,400時間(433日)関東の方が通勤時間が長い。

関東での人生は433日と1年以上関西よりも通勤時間が長い。

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