神戸空港の第2ターミナルビルが「2025年4月18日」に開業し、国際チャーター便が就航した。
就航先は、韓国(仁川)、中国(上海・南京)、台湾(台北・台中)の3か国5都市で、便数は合計週40往復となる。
神戸空港国際化費用283億円
神戸市は神戸空港国際化のために、第2ターミナルビルを建設費283億円(本体工事150億円)かけて建設した。
当初の予定では、神戸市が第2ターミナルビルの利用者から利用料を徴収し、建設費283億円を償還する予定だった。
しかし、神戸市は第2ターミナルビルについて指定管理者制度を導入し「関西エアポート神戸株式会社」を指定管理者に指定した。

ここからは、当ブログの解釈で間違っている可能性もありますが、神戸市の発表した上記文章から解釈してみます。
神戸市は、指定管理者「関西エアポート神戸株式会社」に年間13億円(令和7年)の指定管理料を支払うと思われる。
しかも、神戸市が支払う「指定管理料」は、2025年4月1日~2030年3月31日の5年間で最大78億円となると思われる。
つまり、神戸市は283億円で第2ターミナルビルを建設し、利用者から利用料を徴収するどころか、逆に神戸市が5年間で総額78億円を払うことになる。
神戸空港国際化事業は5年間で283億円+78億円=361億円の赤字になる。
関西エアポート神戸株式会社の収支計画

関西エアポート神戸株式会社の収支計画では2025年度の営業収益(売上高)は前年の約32億円から51億円と19億円増加する予定になっている。
「2025年度:指定管理分含む」と記載されていることから、神戸市から指定管理料13億円を受け取る予定と解釈できる。
2025年度神戸空港利用者予想424万人

関西エアポート神戸株式会社は、2025年度の神戸空港の利用者数を国内線377万人+国際線47万人=424万人と予想している。
関西3空港は公平な競争をすべき
関西空港は、民間企業「関西エアポート株式会社」が運営権を2016年4月1日から44年間、総額2兆2000億円で購入して運営している。
一方、神戸空港は神戸市が3,140億円(周辺も含め7,000億円~8,000億円)で建設したが、42年間で191億4000万円で運営権を売却している。
そもそも、神戸空港は赤字事業なのである。
関西空港は、「関西エアポート株式会社」が700億円をかけて2025年に第1ターミナルビルをリニューアルしている。
しかし、神戸空港第2ターミナルビルは神戸市が283億円(本体150億円)で建設し、利用料から建設費を償却するどころか、逆に神戸市が年間13億円(5年間で78億円)の指定管理費を負担するという赤字事業だ。
着陸料についても、ボーイング737-800で関西空港は15万円、神戸空港は7万円と半額以下になっている。
神戸空港は神戸市が事実上、赤字を補填しながら生きながらえているにすぎない。
一方で関西空港は、民間企業が設備投資し、税金を支払いながら黒字運営している。
神戸空港も関西空港と同じ条件で公平な競争をすべきだと思う。
神戸空港「国際チャーター便」
2025年4月18日就航
- 韓国(仁川)、中国(上海・南京)、台湾(台北・台中)の3か国5都市
- 合計週40往復
国名 | 航空会社 | 路線 | 便数 |
---|---|---|---|
大韓民国 | 大韓航空 | 神戸=ソウル | 2往復/日 |
中国 | 吉祥航空 | 神戸=上海 | 1往復/日 |
中国 | 吉祥航空 | 神戸=南京 | 1往復/日 |
台湾 | スターラックス航空 | 神戸=台北 | 火曜、木曜、日曜 |
台湾 | エバー航空 | 神戸=台北 | 月曜、金曜 |
台湾 | スターラックス航空 | 神戸=台中 | 1往復/日 |
神戸空港「第2ターミナルビル」の概要
神戸空港(筆者撮影)
施設名 | 神戸空港「第2ターミナルビル」 |
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所在地 | 神⼾市中央区神⼾空港1 |
延床面積 | 18,700㎡(当初17,000㎡) |
階数 | 2階建 |
搭乗口 |
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搭乗方法 |
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運用 | 国内線(40回/日)と国際線チャーター便に対応 |
建設費 | 150億円(全体283億円) |
供用開始 | 2025年4月18日 |
建物管理 |
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アクセス | 第1ターミナルビルから約300m
(無料シャトルバス15分に1便) |