本記事は「建築計画のお知らせ看板情報」の情報に依拠しており、公式発表ではなく、また最新の情報ではない場合があります。
現地・神戸市役所2号館建設予定地の看板を撮影
神戸市は、三宮の神戸市役所2号館を「地上29階建(28階という情報も)・高さ140m・延床面積約7.7万㎡」の超高層ビルに建替える。
オリックス不動産を代表とする企業グループが事業者となり、2026年4月1日に着工し2029年9月15日に完成予定で、設計・施工は竹中工務店が担当する。(従来計画では、設計は日建設計だった)
上層階には、兵庫県内初となる五つ星クラスのホテル、オフィスビルが入居し、下層階は、市庁舎・商業施設が入居する予定で、総工費は300億円以上となる見通し。(従来計画)
中層部からセットバックして景観に配慮している。
ヒルトン系の高級ホテルブランド「コンラッド」が入居する方向で調整している。
参照 読売新聞
現在、日本国内では「コンラッド東京(2005年開業)」と「コンラッド大阪(2017年開業)」の2施設が営業しています。
さらに、2026年には「コンラッド名古屋」が、2027年には「コンラッド横浜」が開業予定で、日本での展開が一気に広がる見通しです。
なお、コンラッドブランドはヒルトングループのラグジュアリーホテルブランドとして、世界で約50のホテルを展開しています。
ちなみに、「コンラッド名古屋」には愛知県と名古屋市から合計20億円の補助金が交付される予定で、「コンラッド横浜」には横浜市から約40億円の補助金が助成される見込みです。
神戸市役所本庁舎2号館再整備事業の神戸市の負担金は当初の110億円から173億円に増加する。
個人的には、ヒルトン系の最高級ホテルブランドは「ウォルドーフアストリア」で、その次が「コンラッド」、リゾートホテルとしての最高級ホテルブランドは「LXR」だと思う。
2025年5月(北から撮影)
外観イメージパース(夜)出典 オリックス不動産
出典 神戸市
フラワーロード沿いイメージパース(出典 オリックス不動産)
当ブログで作成(非公式)
名称 | 神戸市役所本庁舎2号館再整備事業 |
所在地 | 神戸市中央区加納町6丁目5番1号 |
敷地面積 | 4,889㎡(旧市役所2号館跡地のみ) 9,512.87㎡(神戸市役所本庁舎敷地全体) |
階数 | 地上29階・地下2階 |
高さ | 140m |
建築面積 | 4,321.5㎡ |
総延床面積 | 76,719.61㎡ |
構造 | 鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 |
主要用途 | 市庁舎、事務所、ホテル、物販店舗、飲食店舗、サービス店舗、自動車車庫 |
建築主 | オリックス不動産株式会社 阪急阪神不動産株式会社 関電不動産開発株式会社 大和ハウス工業株式会社 芙蓉総合リース株式会社 株式会社竹中工務店 安田不動産株式会社 神戸市 |
設計・施工 | 株式会社竹中工務店 |
落札価格 | 173億円(当初計画は約110億円) (総事業費は300億円以上) |
事業契約締結 | 2022年12月 |
着工予定 | 2026年4月1日 |
竣工予定 | 2029年9月15日 |
開業予定 | 2029年秋以降か?(当ブログ予想) |
2022年6月(筆者撮影)
旧計画(出典 オリックス不動産)
(旧計画:24階建・高さ125m・延床面積約7.3万㎡)から規模が拡大された。
新計画
当ブログの予想ではホテルを(20階~29階)に配置し、最上階29階にレセプションロビーを配置し、レストランやバーの設置も検討している。
さらに、建物の最上部には「灯台をイメージした照明」が設置される。
当ブログの推測では、隣接する神戸市役所1号館の高さは132m(30階建)なので、新2号館の旧計画の高さ125m(24階建)では海側の眺望が悪い。
そこで、高級ホテルを誘致するために新2号館の高さを140m(29階)にし、最上階から海側の眺望を確保したのだと思う。
フロア | 用途 | 床面積 |
20階~29階 | ホテル(客室面積40㎡以上) | 18,100㎡ |
6階~18階 | オフィス | 22,300㎡ |
地下1階~地上5階 | 市庁舎 | 15,400㎡ (1F 市民利用空間 約570㎡) |
地下1階~地上2階 | 商業施設(飲食・物販) | 2,700㎡ |
2022年6月(筆者撮影)
ちなみに、現在の神戸市役所1号館の規模は、30階建、高さ132m、延床面積約52,000㎡で、新2号館の方が規模が大きい。
出典 神戸市
出典 神戸市
民間会社が建物を建設し、神戸市役所が「市役所部分」と「連絡ロビー・エネルギー施設」を合計185億円で買い取るスキームとなる予定。
出典 神戸市
超高層部分は神戸市が50年~70年の定期借地権を設定する可能性がある。
新市役所2号館の用途
棟 | 機能 | 延床面積 |
高層棟 | ホテル・オフィス | 76,719.61 ㎡ |
低層棟 | 庁舎機能・市民利用空間・商業施設 | |
連絡ロビー・エネルギー施設棟 | 連絡ロビー・エネルギー施設(高さ50m) | 5,000㎡ |
高層棟と低層棟は一体開発し、連絡ロビー・エネルギー施設棟は連絡デッキで接続する
当初計画していた「音楽専用ホール(800席)」は中止となり、神戸三宮ツインタワー2期ビルの中ホール(700席)を音楽用に使用できるよう変更し集約する。
フラワーロード~ウォーターフロントの賑わいを創出するため市庁舎内に音楽ホール(800席)を計画したが、東遊園地の「こども本の森 神戸」や新港突堤の「神戸アリーナ」の建設が決定したことから、音楽専用ホールの計画を中止したとされる。
2020年10月(筆者撮影)
神戸市役所2号館は1957年竣工で、8階建ビルだったが、1995年の阪神・淡路大震災で6階部分が倒壊したため、6階以上を撤去し、5階建て(延床面積15,000㎡)となっていた。
- 竣工 昭和 32 年4月 26 日
- 改修 平成8年3月 15 日
- 構造 S造 (5階)・SRC造(B1階~4階)
- 階数 地上5階、地下1階、塔屋1階
- 軒高 19.90m
- 最高高さ 24.20m
- 建築面積 2,674.09㎡
- 延床面積 15,856.23㎡