出典 神戸市PDF
神戸市は2022年12月20日、王子公園(全体19ha)の再整備について、大学誘致対象地(3.5ha)を100億円で公募売却する方針を明らかにした。
事前登録にあたる応募予定者登録が2023年2月15日に締め切られたが、応募したのは「関西学院大学」を運営する「学校法人関西学院」のみだった。
今後、2023年6月頃に優先交渉権者を正式に決定し、2026年度末に土地が引き渡される予定。
アクセスは、阪急「王子公園駅」すぐ。
神戸市王子公園 概要
名称 | 神戸市立王子公園 |
所在地 | 神戶市灘区王子町2、3丁目、⻘谷町1丁目 |
敷地面積 | 191,500㎡(約19.2ha) |
開園 | 1950年 |
施設 | 王子スタジアム、王子動物園など |
用途地域 | 第2種住居地域(当ブログ調べ) |
建ぺい率 | 60%(当ブログ調べ) |
容積率 | 200%(当ブログ調べ) |
最寄駅 | 阪急神戸線「王子公園駅」駅前 |
再整備案(2022年6月)
現在 | 再整備後 | |
王子動物園・飼育エリア(7ha) | ⇒ | 王子動物園・飼育エリア・遊園地(合計8ha) |
遊園地(約1ha) | ||
王子スタジアム(約4.2ha) | ⇒ | 大学(約3.5ha)+立体駐車場(0.7ha) |
王子スポーツセンター(約5ha) | ⇒ | 王子スタジアム(約5ha) |
エントランスゾーン(約1ha) | ⇒ | エントランスゾーン(約1ha) |
その他(約1ha) | ⇒ | その他(約1ha) |
合計(約19.2ha) | ⇒ | 合計(約19.2ha) |
審査項目
神戸市は公募要項で、求める大学像について「周辺の歴史と文化を尊重し、地域と世界に開かれた大学」と明記した。
- 大学運営の方針と実績
- 地元企業の活性化など地域経済発展への取り組み
- 課題解決やにぎわいづくりなどの地域貢献
- 周辺と調和した景観と防災機能を有する計画
- 財務状況の健全性
- 上記の5項目600点満点とする
コメント
特定の大学誘致が前提ではないか?
神戸市の王子公園再整備素案では「アメリカンフットボールの専用競技場」となっている。
引用 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20220613/k00/00m/040/119000c
大学誘致なのに、なぜ「アメリカンフットボールの専用競技場」なのか?
特定の大学の誘致を前提としている再整備案ではないか?
新スタジアムなどの建設費は?
敷地面積5haの競技場であることから少なくとも数千席の観客席が設置されるのではないか?
そうなると建設費は20億円以上かかると思う。
さらに、現在の王子スタジアムの撤去、立体駐車場の建設、王子動物園の整備など合計で50億円~100億円はかかると思う。
大学の延床面積は最大7万㎡か?
間違っているかもしれませんが、当ブログ調べでは、現在の王子公園の用途地域は「第2種住居地域」で容積率は200%なので敷地面積3.5haから計算すると延床面積は約7万㎡になる。
教職員・学生の数は5,000人~6,000人規模もありえると思う。
大学の経済効果は?
神戸市の担当者は「神戸は学生が多いが、就職を機に東京などに出ていってしまう」と発言しており大学誘致に経済効果があるかは疑問。
引用 産経新聞 https://www.sankei.com/article/20160329-INCRKFR3BJTHFR5K3DATH3VM4/
また、京都市も大学生が多いが住民税非課税のため京都市の財政悪化の要因の一つとされる。
大学は年間170日~180日休み?
大学の夏休みは2ヶ月で、冬休みと春休みを合計すると年間3ヶ月間休みとなる。さらに土日の休みを加えると、休みは年間170日~180日となる。
つまり、稼働率は約50%、2日に1日は休みとなるので、経済効果は極めて小さい。
以下は過去記事
出典 神戸市PDF
神戸市は、2022年6月、灘区の王子公園の再整備基本方針(素案)の見直し案を市議会に示した。
- 廃止予定の「遊園地」を存続(動物園と合計8haを維持)
- 「遊園地」に建設予定の立体駐車場は、大学用地の北側に変更
- 廃止予定の「テニスコート」は2面存続
- プールは廃止
- 相撲場は廃止
- 新スタジアムに練習用の陸上4トラックを整備
- 大学用地を4haから3.5haに縮小