京都マルイ 2020年5月12日閉店【閉店理由】2021年春「京都河原町ガーデン」オープン

旧「京都マルイ」

住友不動産は、2020年5月に「京都マルイ」が撤退した「京都住友ビル」を大規模商業施設「京都河原町ガーデン」として2021年春にリニューアルオープンする。

キーテナントとして「エディオン」が入居する。なお、7F~8Fは引き続き「フードホール」として営業継続中。

最新情報

https://kansai-sanpo.com/kyoto-garden/

 

以下は、以前の情報です。

 

「京都マルイ」とは?

京都マルイは2011年に、四条河原町阪急の後継テナントとして住友不動産が所有する「京都住友ビル」の地下1階から地上6階まで合計8,760㎡の営業を開始した。但し、7階~8階は阪急商業開発が「モザイクダイニグ四条河原町」を営業継続し、2017年からは住友不動産が運営する「FOOD HALL」となっている。

近隣の高島屋京都店、藤井大丸、四条烏丸の大丸京都店、あるいはJR京都駅のジェイアール京都伊勢丹などと競争が激しく年間売上高は42億円(2020年3月期)と低迷しており、建物の賃貸期限(10年間)が到来することから2020年5月12日に閉店した。

店舗名売上高売場面積
高島屋京都店881億円(2018年)61,000㎡
大丸京都店685億円51,000㎡
京都マルイ48億円(2019年)8,760㎡

 

2020年3月期 マルイ店舗別年間売上高

店舗名売上高(前年比)売場面積
北千住マルイ389億円(+0.4%)35,300㎡
新宿マルイ274億円(-8.5%)30,590㎡
Web通販215億円(-11.0%)0㎡
なんばマルイ112億円(+1.9%)17,000㎡
京都マルイ42億円(-13.5%)8,760㎡
神戸マルイ48億円(+6.9)6,940㎡

2020年3月期決算では売上高42億円と大きく減少しているが、前年までは「神戸マルイ」とほぼ同じ売上高だったし、単位面積当たりの売上高も「なんばマルイ」と同等で、関西のマルイ店舗の中では極端に業績が悪かったわけではない。

 

マルイとは?

マルイは若者向けファッションに強いイメージがあるが、月賦百貨店が発祥で「日本百貨店協会」には加盟しておらず正式には「百貨店」ではなく、OPA(オーパ)などの同じファッションビルという業態に近い。

マルイの経営戦略

マルイはインターネット通販が主流になると見て「小売事業」よりもクレジットカードなどの「フィンテック事業」に注力している。マルイのフィンテック事業はクレジットカードの他に、保険、証券、不動産などに拡大している。

2020年3月期セグメント別営業利益

事業売上高(前年比)営業利益(前年比)
小売1,162億円(-11.7%)100億円(-12.2%)
フィンテック1,395億円(+8.8%)384億円(+9.7%)

マルイの営業利益は、小売事業の100億円に対してフィンテック事業(クレジットカード)は384億円と小売事業の約4倍になっている。

京都マルイの閉店もそのような経緯から決定したと思われる。京都では「現金払い」が多く「クレジットカード」の利用が少ない。また、地元志向が強く金融分野でも京都銀行が圧倒的に強く、大手都市銀行でも京都銀行にはかなわない。

そのような閉鎖的な京都でマルイがフィンテック分野で成功する可能性は今後も低かったのかもしれない。

クレジットカード会員数(2020年)

カード種類会員数
一般469万人
ゴールド242万人
プラチナ9万人
合計720万人

マルイのクレジットカード「エポスカード」の特徴は、「ゴールドカード」会員が242万人(会員の約34%)と極めて多い。

ゴールド会員が多い理由

  • 年間50万円利用すると翌年から年会費5,000円が無料
  • 国内線空港カードラウンジが無料で利用できる
  • 年間100万円利用するとボーナスポイント10,000円相当が付加され、通常ポイント0.5%と合計で還元率1.5%となる
観光客の多い京都でなぜ撤退?

大阪のデパートは訪日外国人向け免税品の販売額が増加しており、それにより全体の売上高も増加している。なぜ訪日外国人観光客が多い京都から撤退するのか?

実際に京都河原町、四条通に行ってみると訪日外国人が購入する「有名ブランド品」が少なく、また地元客も少ないように思えた。

京都の中心地は地価が上昇、景観条例による高さ制限強化によりマンション建設が減少し、京都人の多くは京都市郊外に住むようになってきており、京都郊外から河原町に買物に行く機会が減少していると思われる。

マルイの顧客層である20代~30代女性は、河原町に行っても混雑して「買物」だけに終わってしまうのであまり面白くないのかもしれない。

京都市の郊外の住民は、大阪へ行くのも便利なので、大阪の堀江、中崎町、グランフロント大阪、ルクアなどに20代~30代女性が行っているのではないか?

ただ、老舗の高島屋京都店や大丸京都店は、40歳以上の中高年富裕層の取り込みに成功しており売上高はそれほど減少していない。

 

今後の「テンナント」は?

今後も高島屋京都店と競合する店舗では成功しないと思われる。河原町周辺では2019年にはグッドネイチャーホテル(140室)が開業し、今後も多くのホテルが開業する予定で「訪日外国人」をターゲットにするのではないか?

施設名客室数開業時期
GOOD NATURE HOTEL KYOTO141室2019年12月
ホテルミュッセ京都四条河原町名鉄109室2020年10月31日
三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺167室2020年9月28日
ホテルフォルツァ京都四条190室2021年春
サンフロンティア不動産ホテル150室2021年

京都は午後7時くらいに閉店する店が多いので深夜23時くらいまで営業すると需要が見込まれる。やはり「ドラッグストア」が有力だが、8,760㎡の売場を埋めることはできない。

近隣では「ドン・キホーテ京都四条河原町店」が開業しており、そういった深夜まで営業する「ディスカウントストア」も有力かもしれない。しかし、京都の一等地のテナント料(6,000円~8,000円/㎡)を払える「ディスカウントストア」があるかのという問題がある。

 

京都住友ビル 物件概要
施設名京都住友ビル
所在地京都市下京区四条通河原町東入真町68番地
用途店舗
階数地上8階・地下3階(売場は地下1階まで)
敷地面積3,165㎡
延床面積29,045㎡
売場面積13,500㎡(8,760㎡ 1階~6階の売場面積)
竣工1976年

有力なテナントがなければ、やはり築44年ということで「建替」も考えられる。

地下1階~地上2階は商業施設で、地上3階~8階の6フロアー約9,000㎡に250室・1泊2万円くらいの高級ホテルが入居するのではないか?

  • 年間売上予想「250室×稼働率80%×2万円×365日=14億6000万円」

客室面積30㎡以上のゆとりある高級ホテルが京都には不足しているのでマーケットニーズは十分にあると思う。

したがって、今後数年間はドラッグストアやディスカウントストアが入居し、その後「高級ホテル」に建替えられる可能性が高いのではないか?場合によっては、このまま「高級ホテル」に建替えかもしれない。

 

神戸マルイの今後は?

神戸マルイはWkikipediaによると2003年の開業初年度売上高は172億円だったが、2020年3月期には年間売上48億円まで減少している。

ただ、神戸三宮周辺では三宮ターミナルビルの三宮OAPが閉店しており、神戸阪急ビル東館の建替え工事も2021年に竣工する予定なので当面は閉店することはないと思われる。

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