2016年10月1日の大阪市の推定人口は270万2033人で前年比+10,848人となった。
なぜ、大阪府全体の人口が減少しているなか、大阪市の人口が増加しているのか?
それは、大阪市内の勤務先にアクセスのいい大阪市都心のタワーマンションが人気となっているからだ。
元々、大阪市内に住みたいというニーズがあったが、大阪市内で適当な住宅を見つけることが困難だった。
しかし、1990年代後半から規制緩和により大阪市内で超高層ビルが建設され、老朽化した中小オフィスビルをタワーマンションに再開発する傾向が強まった。
そのため、大阪市内の住宅が大量供給されるようになり、大阪市内の人口が増加したと考えられる。
年 | 大阪市人口 |
S30 | 254万人 |
S40 | 315万人 |
S50 | 277万人 |
S60 | 263万人 |
H7 | 260万人 |
H17 | 262万人 |
H22 | 266万人 |
H28 | 270万人 |
大都市人口増加人数(2016年)
東京都区部 | 57,000人 |
札幌市 | 9,000人 |
大阪市 | 9,000人 |
さいたま市 | 9,000人 |
川崎市 | 8,000人 |
福岡市 | 7,000人 |
名古屋市 | 6,000人 |
横浜市 | 4,000人 |
大阪市は東京都区部に次ぐ、全国トップクラスの人口増加都市となっている。
関東の場合
関東を見ても、東京に近い川崎市の人口は8,000人増加し、東京からより遠い横浜市の人口は4,000人の増加にとどまる。
通勤に便利な都市に人口が集中する傾向が顕著になっている。
今後の予想
現在、大阪市の昼間人口は354万人と居住人口の270万人よりも84万人も多い。つまり、毎日84万人が大阪市内に通勤通学で流入している。
したがって、大阪市内への転入ニーズは高く、タワーマンションなど住宅が供給される限り、大阪市の人口は増加すると予想される。
ちなみに、2017年現在、大阪市の人口は270万人で、これは京都府の人口260万人よりも多い。
神戸市は「おしゃれ」をアピールして、移住を推進しているが、それは見当違いだ。
やはり、通勤通学に便利な都市に人口が集中している。