United Airlines(米ユナイテッド航空は)2021年6月3日、米航空機ベンチャー「ブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic)」と超音速機「オーバーチュア」15機購入契約と35機のオプション契約に合意したと発表した。
2003年に引退した「コンコルド」以降で初めて、超音速旅客機が復活する見通しで2029年にも就航する予定。
- 名称 Overture(オーバーチュア)
- 速度 マッハ1.7(時速2,000km)
- 座席数 65席~88席・1席+1席(コンコルド92~128名)
- 全長 62m
- 航続距離 7,870km
- 巡航高度 18,300m
- エンジン 3機
- 価格 2億ドル(220億円)
- 開発企業 ブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic)
- 価格 ビジネスクラス並み
- NY~ロンドン 3時間半(現在7時間)
- NY~フランクフルト(ドイツ) 4時間
- サンフランシスコ~東京 6時間 (現在11時間)
- シアトル~東京 4時間半(現在8時間半)
- 初飛行予定 2026年
- 就航 2029年
JALは2017年に1000万ドル(11億円)を出資し20機の優先発注権を得ている。また、英ヴァージン・グループも10機の発注権を獲得している。
引用 日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03EMZ0T00C21A6000000/
ハワイ~東京間の距離は約6,200kmなので、超音速旅客機「オーバーチュア」の航続距離7,870kmで十分就航できると予想される。現在の飛行時間7時間~9時間の半分の4時間前後で行けるようになるかもしれない。
また、シンガポール~関空間の現在の飛行時間は6時間~7時間なので半分の3時間半くらいで行けるようになるかもしれない。
全長は62mで客室長は40m程度と予想される。座席は縦に32席~44席なので、シートピッチは90cm~125cm程度と予想される。現在の国際線ファーストクラスやビジネスクラスのようなフルフラットシートの導入は困難と思われる。
- ブーム・テクノロジー(USA)
- 「Xプレーン」NASA+ロッキード・マーチン
- スパイク・エアロスペース(USA)
- アエリオン・スーパーソニック(USA)
- ハイパーマッハ(UK)
超音速旅客機「コンコルド」は1976年に定期便運航を開始した。したがって「超音速旅客機」の開発自体に技術的な問題ない。しかしコンコルドは、騒音とコスト高を解決できなかった。現在、進行中の「超音速旅客機」はそれらが課題となり、陸上を通過できない可能性もあり、海上空港のみ就航する可能性もある。
計画段階だが、もし実現すれば何が起こるのか?
ビジネスクラス運賃で超音速旅客機に乗れるなら、現行のファーストクラスやビジネスクラスに乗る人は少なるなる。
そうなると、エコノミー客だけになって採算が悪化し、レガシーキャリアは窮地に陥るかもしれない。その結果、LCCが増加する可能性がある。
結局、将来的には「富裕層」と「一般客」の2局化する可能性がある。
これは、飛行機だけの問題ではなく、ホテルにも波及するのではないか?
今の大阪ではビジネスホテルが多く、富裕層向けのホテルが不足している感じがする。
近年開業した大阪のホテルは客室面積13㎡~15㎡のビジネスホテルが6割~7割と思われる。
インバウンド需要、カジノ、万博と浮かれている場合ではなく、10年後~20年後を見際まえて都市計画するべきだ。
大阪の都市開発は、現状に満足して危機感がない。このまま行けば、再び、時代の変化に対応できず地盤沈下する可能性もある。