
2026年6月26日、大阪市東南部の浸水対策の要である「住之江抽水所」で、雨水ポンプ6基すべてが水没し運転不能となりました。大阪市は「復旧には相当期間を要する」(数年後・300億円)と発表しており、現在も通常時より浸水リスクが高い状態が続いています。
この記事では、
- なにわ大放水路とはどんな施設なのか
- 通常ならどれだけの排水能力があるのか
- 30万トンの雨水を何時間で排水できるのか
- 現在の排水能力
- 数か月後の見通し
について解説します。
なにわ大放水路とは?
なにわ大放水路は、大阪市東南部の雨水を地下約30mにある巨大トンネルへ集め、住之江抽水所のポンプで住吉川へ排水する施設です。
主なスペック
- 延長:約12.2km
- 最大内径:約6.5m
- 貯留能力:約30万トン
- 排水ポンプ:6基
- 計画排水能力:毎秒73㎥(73トン)
大阪市最大の排水施設として、豪雨時の浸水防止を担っています。
通常時の排水能力
住之江抽水所の計画排水能力は
毎秒73㎥(73トン)
です。
これを時間換算すると
73 × 3,600秒
=262,800トン/時間
となります。
つまり、1時間に約26万トンの排水能力があります。
30万トンを排水するには何時間かかる?
なにわ大放水路の貯留容量は約30万トンです。
計算すると
300,000 ÷ 262,800
=約1.14時間
つまり、
約1時間10分程度
で満水状態から排水できる計算になります。
もちろん、実際には
- 雨が降り続いている
- 流入量が変化する
- ポンプ運転の制御
などがあるため、この時間どおりになるわけではありません。
しかし、施設の設計能力としては約1時間強で排水できる規模になります。
現在の排水能力(2026年8月時点)
| 日時 | ポンプ台数 | 処理能力(時・分・秒) | 30万トンを排水する時間 |
|---|---|---|---|
| 通常 | 6台 | 約26万トン/時 (4,380㎥/分) (73㎥/秒) |
1時間10分(30万トン) |
| 2026年8月時点 | 仮設ポンプ6台 既存残水排水用ポンプ2台 |
0.19万トン/時 (32㎥/分) (0.53㎥/秒) |
約1週間(約32万トン) |
| 1~2カ月後 | 仮設ポンプを大型化 | 0.27万トン/時 (45㎥/分) (0.75㎥/秒) |
5日(約32万トン) |
| 3~5カ月後 | 32台に増設 | 0.79万トン/時 (131㎥/分) (2.18㎥/秒) |
2日(約38万トン) |
| 通常ポンプ1基復旧の場合 | 4.3万トン/時 (714㎥/分) (12㎥/秒) |
7時間(約30万トン) |
当ブログでの計算は概算によるものであり、実際の数値とは異なる場合があります。
