2030年に神戸空港が1日20往復(40回)で国際化することが決定した。
関西空港のみ国際線が就航する体制が崩壊したわけで、伊丹空港に国際線を就航させるを考えてもいいと思う。
そもそも、伊丹空港は騒音の大きい大型機材を使用する国際線を関西空港に移管した。
しかし、2022年現在、飛行機の騒音は大きく変化した。
例えば、最新型の中型機ボーイング787やエアバス350は、小型機であるボーイング737-800型機よりも騒音が小さい。
したがって、低騒音機のボーイング787とエアバス350限定で伊丹空港の再国際線500万人まで認めてはどうか?
機材別騒音(出典 国土交通省)
機材 | 離陸時(経路直下)騒音(L_Amax[db])高度2000ft(610m) |
B737-800 | 78 |
A320 | 79 |
B767-300 | 80 |
B787-8 | 74 |
B777-200 | 80 |
B777-300 | 82 |
伊丹空港の発着枠(提案)
発着枠 | 年間旅客数 | ||
1993年 | 370回/日? | 2,362万人(国内線1,822万人・国際線540万人) | |
2022年現在 | 370回/日 | 1,650万人(2019年暦年) | |
国際線導入後 | 100回/日(国内線B787とA350限定)東京・札幌・那覇 | 1,000万人 | 1,865万人 |
100回/日(国内線) | 365万人 | ||
68回/日(国際線) | 500万人 |
伊丹空港に国際線が就航していた1993年の利用者数は2,361万人(国内線1,822万人・国際線540万人)だった。
したがって、伊丹空港の再国際線も500万人まで認めてはどうか?
ANAの国際線用機材787-8の座席数は(240/184/169)だが短距離用として240座席の機材の利用を想定し、JALの国際線用機材787-8の座席数は291座席を想定して試算してみる。
1便当たり旅客数200名とすると、1年500万人から逆算すると、1日68回となる。
周辺住民の一部の方は、騒音問題から伊丹空港の再国際化に反対されており、空港全体として大幅な騒音の低下をしないと理解されないと思う。
そのため、現在の発着枠370回/日から268回/日に大幅に減少させてはどうか?
単に発着回数を減少させるだけでは伊丹空港の利用者が大幅に減少するが、低騒音の中型機B787とA350を積極的に導入すると便数を減少させても利用者はそれほど減少しない。
具体的には、東京便(60回)・札幌便(20回)・那覇便(20回)の3路線合計100回をB787とA350で運航すると、1便当たり300名として、1日3万人、1年間で約1,000万人になる。
その他の国内線100回で1便当たり100名として、1日1万人、1年間で365万人となる。
これに国際線68回、1年間500万人を加えて合計1,865万人となる。
ペリメーター規制
欧米長距離便は、燃料を多く積載するため、離陸高度が上がりにくく騒音範囲が拡大する懸念がある。また、関空との競合が懸念されるため、伊丹空港の再国際線は半径2,000km以内とすべきだと思う。
B787とA350だけ就航する案
国内線(東京・札幌・那覇のみ) | 100回/日 | 1,000万人 |
国際線 | 68回/日 | 500万人 |
合計 | 168回/日 | 1,500万人 |
国際線と国内線も低騒音のB787とA350のみ就航させる案もありえると思う。
- 東京便60回(30往復)
- 札幌便20回(10往復)
- 那覇便20回(10往復)
この案でも伊丹空港の利用者は年間1,500万人となるので、地域経済へのダメージはほぼないと思われる。
神戸空港と同じ国際線40回とする案
国内線(東京・札幌・那覇のみ) | 100回/日 | 1,000万人 |
その他国内線 | 100回/日 | 5000万人 |
国際線 | 40回/日 | 300万人 |
合計 | 240回/日 | 1,800万人 |
この案でも伊丹空港の利用者は年間1,800万人となるので、現状とほぼ同じ。
ANAとJALの動きを予想
ANAやJALは羽田空港と成田空港をダブルハブとして、国際線を集中させているので、伊丹空港の国際線再開は望んでいないと思う。
もし、伊丹空港が国際化されても、1日50往復(100回)では、費用対効果の点からANAやJALがファーストクラスラウンジやビジネスクラスラウンジを設置するとは思えない。
JAL系列の中距離国際線LCC「ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)などが就航するのではないか?
その他、海外LCCが就航する可能性もあると思う。