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関空 2期島「本格ターミナルビル」建設の課題

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計画案(出典 国道交通省)

現状

関西国際空港 2期島「本格ターミナルビル」

関西エアポート株式会社は、2021年5月より700億円を投じてリノベーションを実施してきた「関西国際空港第1ターミナルビル」を2025年3月27日までに順次オープンする。

これにより「国際線処理能力は関空全体で年間4000万人」となり「空港機能」は完成する。

国内線の処理能力は1,250万人と推定され、合計の処理能力は年間5,250万人になる。(当ブログ試算)

今後、関西空港(2期島)に「本格ターミナルビル」が建設されるのか?

当ブログの予想では、早ければ2030年代前半に「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」が完成する可能性はあるが、課題がいくつかあると思う。

 

課題(利用者数)
結論から言うと、関空の総利用者数が5,000万人を大きく超えて、6,000万人以上が予想されるならば「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」が建設されると思う。
2024年暦年(1月~12月)の関西空港利用者数は3,064万人(国際線2,391万人・国内線673万人)だった。
2025年3月のリノベーションで関空の処理能力は年間5,250万人(国際線4,000万人・国内線1250万人)になったので、2,186万人の余裕がある。
また、2030年度の関空利用者予測は、総旅客数3889万人~4966万人、総発着回数25.3万回~29.7万回なので、リノベーション後の関空の処理能力で対応できる。
統合型リゾート(大阪IR)
2030年秋に統合型リゾート(大阪IR)が部分開業するが、全面開業すると年間700万人の外国人が利用すると予測されている。往復で換算すると空港利用者は年間1,400万人増加する計算になる。
2024年の実績に国際線1,400万人を加えると、空港全体として4,464万人(国際線3,791万人・国内線673万人)となるが、リノベーション後の処理能力5,250万人(国際線4,000万人・国内線1250万人)で対応できる。
2030年度の関空利用者予測にIR利用者1400万人を加えた場合
項目 関空利用者数
2030年度 総旅客数3889万人~4966万人
IR利用者数 1400万人(往復として計算)
2030年代前半 総旅客数5289万人~6366万人

 

当ブログの考え
2025年は大阪・関西万博効果で、関空利用者の総数は年間3,733万人と見込まれているが、2026年以降も関空利用者数が増加するかを見極める必要がある。
当ブログの考えとしては、関空の国際線がIR利用者以外で2026年~2030年に、IR毎年200万人(5年間で1000万人)増加するならば、早期に「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」を建設すると思う。
課題(発着回数)
2025年3月、関空の発着回数は年間23万回から年間30万回に引き上げられる。
2024年(1月~12月)発着回数実績
項目 発着回数
全体 193,134回
国際線 145,106回

  • 125,686回(旅客便)
  • 18,052回(貨物便)
  • 1,368回(その他)
国内線 48,028

  • 46,223回(旅客便)
  • 7回(貨物便)
  • 1,798回(その他)

国際線(旅客便)の発着回数は125,686回、利用者数は2,391万人なので、1回(便)当たり190人の乗客が搭乗していることになる。

関空全体の年間発着回数30万回のうち、国際線(旅客便)を20万回、1回(便)あたり200人とすると、国際線利用者数は4,000万人となる。
予測では2030年頃に関空の発着回数は30万回に近づくとされており、発着回数を増加させないと利用者数4000万人以上とならず、「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」も建設できない。
発着回数の増加は可能か?

2025年3月から、関空の1時間当たりの発着回数は45回から60回に増加する。

24時間で1,440回、年間525,600回となる。

年間の発着回数30万回だが、空港の能力的には年間50万回も可能だ。

しかし、深夜時間帯の発着回数は少なく1時間60回はあり得ない。

現実的には午前6時~午後10時の16時間に1時間60回程度で、その外の時間帯は1時間当たり数回になると思う。

これだと1日1000回、年間約36万回となる。

したがって、2030年以降、関空の発着回数は年間36万回に引き上げられる可能性がある。

年間約36万回のうち、国際線(旅客便)を年間26万回、1回(便)200人とすると、年間国際線利用者数5,200万人となり、2025年3月の国際線処理能力4,000万人を上回ることになる。

この場合「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」が建設される可能性がある。

 

関西国際空港 二期島本格ターミナルビルの規模
上記のように関空の発着回数を36万回に引き上げると、国際線利用者数は5200万人となり、2025年3月の処理能力4000万人を1200万人上回る。
したがって「関西国際空港 二期島本格ターミナルビル」の処理能力は1000万人程度になるのではないか?
しかし、将来的な余裕や一期島の第一ターミナルビルのバックアップも考慮すると、最終的には3000万人規模が必要だと思う。
工費は、一期島と二期島の連絡橋も必要となるので、1期(1000万人)で1500億円、2期(1000万人)で1000億円、3期(1000万人)で1000億円の合計3500億円になると思う。
工期は1期分で5年~10年かかると思う。したがって3期まで15年~30年かかるのではないか?
最終的には関空の処理能力は8,250万人になると思う。
これは、現在の羽田空港の実績(総数8,590万人/国際線2,302万人/国内線6,287万人)に近く、当然、発着回数も羽田空港と同じ年間50万回まで引き上げる必要があると思う。
2050年以降
当ブログの予想では、2050年以降に関空の処理能力は8,250万人になると思う。
そうなると、伊丹空港(年間発着回数13.5万回・1500万人)の廃港も見えてくる。
さらに、関空アクセス鉄道「なにわ筋線」も輸送力が不足してくるので、新たなアクセス鉄道が必要になる。
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