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近鉄グループホールディングス(GHD)上本町ターミナル事業(再開発計画)2033年完成予定

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2025年8月(筆者撮影)

近鉄グループホールディングス(GHD)は、近鉄「大阪上本町駅」、シェラトン都ホテル大阪、近鉄百貨店上本町店などが集積する「大阪上本町駅と周辺」の一体再開発に乗り出すと、2019年に発表しました。

非公式(当ブログで作成)

2023年度までに駅、ホテル、百貨店に800億円

2023年度までに、近鉄大阪上本町駅の駅舎、シェラトン都ホテル大阪、近鉄百貨店上本町店の3事業に800億円を投資する計画でした。

近鉄大阪上本町駅ターミナルビル 年間利用者2,800万人だが、ターミナルビルは築30年~50年と老朽化している
近鉄百貨店上本町店 開業80周年の2016年から継続的に改装をしてきたが年間売上240億円にとどまる
シェラトン都ホテル大阪 1985年に前身が開業、2007年に大型改修したが10年以上経過している(578室)

また、2030年秋に開業予定の大阪湾岸の「夢洲IR(統合型リゾート)」と三重県「伊勢志摩」を接続する拠点(ハブ)とする計画でした。

しかし、2025年8月現在、一部の事業は進んでいますが、全体としては延期されているようです。

2019年の計画では「訪日外国人観光客を呼び込む」ことを重視した計画が中心でしたが、最近は地域の住民など「地域に根ざした活動や生活を支える」方向へシフトしているように感じられます。

再開発の背景
当ブログ作成
大阪上本町駅は、年間でおよそ2,800万人が利用しており、近鉄の大阪府内の駅としては4番目に多い乗降客数です。大阪市中心部から奈良・京都・伊勢志摩方面へ向かう「玄関口」としての役割がありますが、駅ビルやホームなどの施設は築30〜50年ほど経っており、全体的に古さが目立ちます。

シェラトン都ホテル大阪は、1985年に前身のホテルが開業し、その後リニューアルも行われましたが、2025年で開業40周年を迎えるため、施設の古さは否めません。

現在は訪日客が中心で、年間約30万人が宿泊しています。将来的に夢洲にIRが開業すれば、展示会など「MICE」目的の訪日客が増えると見込まれています。そのため、要人を招く国際会議や宿泊に対応できる高級ホテルへと転換し、周辺にはスタートアップ向けオフィスの開設も計画しています。

近鉄百貨店上本町店も改修を検討しています。あべのハルカス近鉄本店が訪日客を多く集め、年間売上高が1,000億円を超える大型店であるのに対し、上本町店は地元客が中心で、売上高は約240億円の中型店です。開業80周年の2016年以降も継続的に改装を行ってきましたが、老朽化が進んでいます。今後は訪日客にも対応できる店舗づくりを重視していく方針です。
交通機能も強化します。現在のターミナルは鉄道駅や空港連絡バスの発着が中心ですが、今後はタクシー乗り場や駐車場も一体的に整備する予定です。
開発コンセプト

次世代の交通ターミナル(鉄道ターミナルの高品質化)

  • 夢洲のIR(統合型リゾート)と近鉄沿線をスムーズにつなぐ交通の結節点として再整備
  • 鉄道、バス、タクシーのターミナルと駐車場を一体的に整備
  • エアターミナルの設置も検討
  •  高品質の旅客サービスを提供する観光案内サービス拠点の設置

 

宿泊施設・エンターテイメント

  • 高さは不明だが「あべのハルカス」のようなランドマークとなる建物を建設し観光客を呼び込む
  • ラグジュアリーホテル、MICE機能(会議・展示会)の充実したホテルの整備
  • 都市型エンターテイメント施設の充実

 

オフィス・インキュベーション施設

  • 新しい企業を呼び込み、情報発信できるビジネスの拠点をつくる
  •  大阪上本町発のエコベンチャーシステム(鉄道・電動バスなど環境負荷の少ない)の構築
  • 創造的な若者が集まって、アイデアを出し合ったり、交流したりできるコミュニティを作る

 

あべの・天王寺~上本町エリアの魅力向上

  • 「あべのハルカス」・天王寺エリアから上本町までを含めた「面的な」な街づくり

 

近鉄百貨店上本町店+近鉄上本町駅

近鉄百貨店上本町店+近鉄上本町駅

施設名 近鉄百貨店上本町店(近鉄上本町駅)
所在地 大阪市天王寺区上本町6-1-55
階数 地上12階建
売場面積 34,000㎡
売上高 240億円
アクセス 近鉄上本町駅直結

近鉄百貨店は、2025~2028年度の中期経営計画にて中期ビジョンとして「新たな価値創造事業会社=百“価”店 へと生まれ変わる」ことを掲げており、「地域店の進化」を重点施策としております。

地域密着型店舗の「地域共創型タウンセンター」へ転換を図るため、2023年から大規模リニューアルを実施している。近接する高級住宅街の住民に好まれる店舗を集めると同時に、ローコスト化を推進し、収益力を高める方針。

 

当ブログの予想

非公式(当ブログ作成の再開発ビルのイメージ図)

シェラトン都ホテル大阪は、2025年の大阪・関西万博に向けて客室をリニューアルしたばかりなので、当面は建て替えや大規模改装の可能性は低いと考えられます。

一方で、隣接する近鉄百貨店上本町店は築年数が経っており、先に再開発される可能性が高いと予想されます。再開発後は、従来型の百貨店ではなく、高級ショッピングセンターへと転換することも十分考えられます。

(仮称)上本町六丁目ビル

2027年2月に「(仮称)上本町六丁目ビル」が完成すると、その後2027~2028年ごろに「近鉄百貨店上本町店」の解体工事が始まる可能性があります。新しいビルはおそらく高さ200m規模で、2033年ごろに完成すると予想されます。

新ビルの構成は、

  • 高層階:ホテル
  • 中層階:オフィスフロア
  • 低層階:高級ショッピングセンター

といった複合施設になると予想しています。

なお、この場所の大阪空港による高さ制限は海抜280mなので、高さ200mのビルでも問題ありません。

そして、この再開発が終わった後、今度はシェラトン都ホテル大阪の建て替えが行われる可能性が高いと予想しています。

 

シェラトン都ホテル大阪

シェラトン都ホテル大阪

施設名 シェラトン都ホテル大阪
所在地 大阪市天王寺区上本町6-1-55
延床面積 66,200㎡
階数 地上21階・地下1階
客室数 578室
開業 1985年
アクセス 近鉄「大阪上本町駅」直結

各フロアの客室をリニューアルしており、2024年2月には20階に宿泊客の専用ラウンジ「Sheraton Club(100席)」をリニューアルオープンしました。

シェラトン都ホテル大阪は、2025年の大阪・関西万博に合わせて大規模リニューアルを行ったばかりなので、今後5年ほどは再開発されないと見られます。

そのため、再開発の順番は

  • 近鉄百貨店上本町店を先に再開発
  • その跡地に高層ホテルを入居させる
  • その後にシェラトン都ホテル大阪を建て替え

という流れになる可能性があります。

シェラトン都ホテル大阪の再開発ビルは、現在と同じく高さ約60m程度で、

  • 中高層階:オフィスビルまたはビジネスホテル
  • 低層階:商業施設

といった構成になると予想されます。

 

近畿日本鉄道株式会社「本社ビル」

2022年6月(西から撮影)

近畿日本鉄道株式会社「本社ビル」概要

名称 近畿日本鉄道株式会社「本社ビル」
所在地 大阪市天王寺区石ケ辻町16-28
敷地面積 2,717㎡
延床面積 13,469㎡
階数 地上8階建・地下1階・塔屋3階
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
設計 村野藤吾
容積率 400%(当ブログ調べ)
建ぺい率 80%(当ブログ調べ)
竣工 1969年(2017年耐震改修)
アクセス 近鉄「大阪上本町駅」から徒歩2分

敷地面積は約2700㎡で、仮に現在の容積率400%を1000%に引き上げた場合、延床面積は約2.7万㎡程度で中規模ビルとなる。

中規模オフィスビルとして再開発する方法もあるが、ホテルや高級賃貸マンションの可能性もあると思う。

 

うえほんまちハイハイタウン

うえほんまちハイハイタウン

施設名 うえほんまちハイハイタウン
所在地 大阪市天王寺区上本町6-3-31
用途 商業施設・住宅(287戸)
分譲会社 住宅都市整備公団(新築分譲時における売主)
延床面積 約61,000㎡
階数 地上15階建・地下2階
フロア構成 地下1階~地上3階:飲食店・小売店

地上4階~5階:オフィス・クリニック

高層階:住宅

築年 1979年(1980年という情報)
アクセス 近鉄「大阪上本町駅」前

今のところ、近鉄の再開発計画とは、無関係のようです。

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