
日本銀行大阪支店(右下)
近年、大手銀行では年間純利益が1兆円を超え、過去最高益更新が相次ぐと予想されています。
3メガ銀行連結決算
| 銀行 | 2025年3月期(純利益)実績 | 2026年3月期(純利益)予想 |
|---|---|---|
| 三菱UFJ | 2兆円 | 2兆1000億円 |
| 三井住友 | 1兆3000億円 | 1兆5000億円 |
| みずほ | 9,400億円 | 1兆1300億円 |
現時点では表面化していないものの、東京のマスコミや都市部の庶民の中では、
- 銀行ばかりもうかっている
- 金利上昇で家計負担が増える
- 金融資本主義が行き過ぎている
といった批判的な空気感が、水面下で徐々に蓄積している懸念があります。
しかし、この「稼ぐこと」に対する価値観は、東京と大阪で少し違うように感じます。
大阪は古くから「商都」として発展してきました。
江戸時代には堂島米会所という世界初級とも言われる先物市場が形成され、日本の金融・流通の中心地として栄えました。
また、近江商人の理念として知られる「三方よし」、
- 売り手よし
- 買い手よし
- 世間よし
という考え方も、関西経済圏に大きな影響を与えています。
単に「利益を追求する」のではなく、
- 利益を出しながら社会全体を豊かにする
という発想です。
そのため大阪には、
- 企業がもうかることは悪ではない
- 銀行が利益を出し、地域経済へ資金を流すことは重要
こうした価値観は、今でも大阪経済の根底に残っています。
実際、関西には製造業や中小企業経営者が多く、銀行に対しても、
- 「企業を支え、地域経済を回す存在」
として見る傾向があります。
一方、東京の大手メディアは、
- 格差問題
- 大企業優遇
- 行き過ぎた金融資本主義
- 家計負担の増加
などを重視するため、銀行の利益拡大を批判的に報じやすい傾向があります。
これは単純な「東京 vs 大阪」の対立ではありませんが、地域による企業観の違いは確実に存在していると思います。
実は、日本を代表する銀行の中には、大阪にルーツを持つ企業が少なくありません。
例えば、
- 三井住友銀行(旧住友銀行)
- 東京三菱UFJ銀行(旧三和銀行)
などは関西との結びつきが強い銀行です。
にもかかわらず、日本の金融機能の大半は東京に集中しています。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか。
東京一極集中リスク
現在、日本では、
- 官庁
- 金融庁
- 日本銀行
- 東京証券取引所
- 大手メディア
- 外資系金融機関
などが東京に集中しています。
これは平時には効率的ですが、巨大地震や首都機能停止が発生した場合、日本経済全体が大きなダメージを受けるリスクがあります。
そのため、金融機能の分散は国家戦略としても重要です。
その候補地として、大阪市 は極めて有力だと思います。
大阪には、
- 西日本最大の経済圏
- 新幹線・空港・港湾
- アジアとの近接性
- 東京より安いオフィスコスト
- うめきた再開発
- 中之島・北浜エリア
- 万博後の都市整備
など、多くの強みがあります。
さらに、
- 製造業
- 医療・バイオ
- スタートアップ
- インバウンド
- 観光産業
など、金融需要を生む産業も豊富です。
特に北浜・中之島エリアは、歴史的にも金融街としてのポテンシャルを持っています。
もし、
- 大手銀行の本店機能移転
- 資産運用特区
- フィンテック集積
- データセンター移転
- 金融バックアップ機能
などを進めれば、大阪は単なる「商業都市」ではなく、「金融中心都市」として成長する可能性があります。
東京のメディアや庶民は、銀行の利益拡大に対して批判的な傾向があります。
もちろん、銀行の利益拡大による副作用を検証することは重要です。しかし一方で、日本経済全体を考えた場合、「金融業がしっかり利益を出すこと」は本当に悪いことなのでしょうか。
むしろ、金融機関が収益力を高め、その利益を企業投資や地域経済に循環させることは、経済成長に不可欠な要素です。
また、金融業は経済成長に不可欠なインフラでもあります。
そして、「稼ぐことを是とする」価値観を持つ大阪だからこそ、金融都市として発展する可能性があると思います。
東京一極集中リスクを分散し、日本経済を強くするためにも、
「大阪を第二の金融中心都市に育成する」
という国家戦略は、今後ますます重要になるのではないでしょうか。
