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神戸は本当に衰退しているのか?京都市の分析

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当ブログで「神戸は衰退している」と書いてきた。しかし、本当にそうなのか?

「衰退している」かどうか一番分かりやすいのが、大阪駅、京都駅、三宮駅など市内中心部だ。

人々が集まって、物販、飲食などの売上が増加すると「都市が繁栄している」ように見える。

逆に、人が少ないシャッター商店街では売上も不調で「衰退している」ように見える。

つまり、「衰退している」かどうかは、都市中心部の小売販売額を比較すればいい。

しかし、統計的には「大阪市全体」と「神戸市全体」を比較することが多く、都市の中心市街地だけの売上額の比較データはあまり見る機会がなかった。

ネットで探すと、京都市役所が大阪市、京都市、神戸市の中心部「小売販売額」のデータを公表していた。
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3都市中心部の小売販売額

都市名 大阪市中心部 京都市中心部 神戸市中心部
小売販売額 2兆4000億円 7,100億円 5,900億円

出典 京都市(平成19年商業統計調査)

大阪市中心部の小売販売額2兆4000億円、神戸市中心部5,900億円と神戸は大阪の4分の1しかない。

また、デパートなどの大規模商業販売額の増減を比較すると

都市名 大阪市中心部 京都市中心部 神戸市中心部
大規模商業施設販売額増減 +5.8%増加 +1.3%増加 -1.7%減少

大阪市の大規模商業施設の売上は+5.8%増加、京都市は+1.3%と増加しているが、神戸の大規模商業施設の売上は-1.7%と減少している。

梅田阪急ビル(大阪市)

数字の上からも神戸市中心部の衰退は明らかだ。

ここまで神戸市が衰退した原因の一つは訪日外国人(インバウンド)を取り込めていないことだ。

だが、基本的には、関西全体が地番沈下していることが神戸衰退の原因だ。

関西経済の低迷により、大阪市中心部の土地がバブル期の値段の数分の1で売却されるようになった。

そのため、大阪市内に大規模商業施設やタワーマンションが多く建設されるようになった。

神戸市は、昭和40年~昭和60年ころの高度経済成長時代に大阪市内でオフィスや住宅が不足したため、その受け皿となり成長できたに過ぎない。

関西全体が人口減少、長期低迷の状態にあるので、オフィスやタワーマンションが大阪市内に集中してきた。

今後も、大阪市内にタワーマンションが増加し、大阪市内のオフィスに徒歩で通勤する人が多くなる。

そうなると、大阪市内で「仕事」と「住宅」が完結するようになるので、わざわざ神戸にオフィスや住宅を建設する必要性は全くない。

その結果、神戸は衰退するしかない。

神戸が復活するためには、大阪や京都と協力して関西全体でインフラ整備をしないといけない。

しかし、神戸市役所は神戸市営地下鉄と阪急線との接続を拒否するなど、大阪側とインフラで協力するつもりはないようだ。

首都圏では地下鉄と私鉄の相互乗り入れは当たり前のことなのだが、神戸ではその常識が通用しないようだ。

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