北陸新幹線開業スケジュール
北陸新幹線は、東京駅ー新大阪駅間(約716km)を結ぶ整備新幹線(最高速度260km/h)で、現在、東京駅ー金沢駅間が開通している。
2024年春に、金沢駅ー敦賀駅間(約125km)が開通し、新大阪駅ー金沢駅の所要時間は現行の2時間33分から2時間3分に短縮される見通し。
その後、2046年には敦賀駅ー新大阪駅(約140km・現在は133km)が開通する予定で、新大阪駅ー金沢駅の所要時間は1時間21分に短縮される見通し。
開業区間
開業日 | 区間 | 距離 | 所要時間(開業後) | 所要時間(2023年現在) |
2024年春 | 金沢駅~敦賀駅 | 125.1km | 46分 | 1時間16分 |
2046年 | 敦賀駅~新大阪駅 | 約140km | 35分 | 1時間17分 |
北陸新幹線の「金沢~敦賀」区間は、当初の2023年春開業から2024年春に延期された。
その原因は、石川県境の加賀トンネル(延長5.5km)の工事の遅れ、上下乗り換えの敦賀駅など福井県内3カ所で工事の遅れとされる。
また、建設費は、当初1兆4000億円の見積もりだったが、さらに2,800億円の増額が必要との試算もある。
在来線特急は敦賀止まり
2024年春の北陸新幹線の敦賀延伸にともない、関西、中京から北陸へ向かう特急「サンダーバード」「しらさぎ」は敦賀駅止まりになる。
金沢駅(石川県)―敦賀駅(福井県)間は、JRから分離し、地元自治体が出資する第3セクターが運営する見通し。
北陸新幹線開業の所要時間(時短効果)
区間 | 2023年現在 | 2024年春敦賀開業時 | 2046年全線開業時 |
新大阪~富山 | 3時間4分 | 2時間21分 | 1時間39分 |
新大阪~金沢 | 2時間31分 | 2時間3分 | 1時間21分 |
新大阪~福井 | 1時間47分 | 1時間42分 | 1時間 |
新大阪~敦賀 | 1時間17分 | 1時間17分 | 35分 |
新大阪~長野 | 3時間52分(名古屋駅から中央線経由) | 3時間7分(北陸新幹線経由) | 2時間25分(北陸新幹線経由) |
新大阪~東京(北陸新幹線経由) | 約5時間 | 4時間27分 | 3時間45分 |
2024年春敦賀開業時、新大阪~長野は、現在の3時間52分(名古屋駅から中央線経由)から3時間7分(北陸新幹線経由)に短縮される。
また、新大阪~東京(北陸新幹線経由)は4時間27分で、東海道新幹線の2時間30分より時間がかかるが、緊急時の迂回経路としては十分使えると思う。
東京発
区間 | 2023年現在 | 2024年春敦賀開業時 | 2046年全線開業時 |
東京~金沢 | 2時間25分 | 2時間25分 | 2時間25分 |
東京~福井 | 3時間17分 (米原経由) | 2時間53分 (北陸新幹線) | 2時間53分 (北陸新幹線) |
東京~敦賀 | 2時間41分 (米原経由) | 3時間17分 (北陸新幹線) | 3時間17分 (北陸新幹線) |
東京~新大阪(北陸新幹線経由) | 約5時間 | 4時間27分 | 3時間45分 |
北陸新幹線 概要
北陸新幹線概要 | 上信越・北陸地方を経由して東京駅と新大阪駅を結ぶ整備新幹線 |
事業区間 | 東京駅-新大阪駅 |
総延長 | 約716km (東京駅-高崎駅間105kmは上越新幹線と共用) |
最高設計速度 | 260km/h(整備新幹線区間) |
高崎駅=長野駅間 | 117.4km(1997年10月1日開業) |
長野駅=金沢駅間 | 228.1km(2015年3月14日開業) |
金沢駅=敦賀駅間 | 125.1km(2024年春予定) |
敦賀駅=新大阪駅間 |
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- 2024年春に金沢ー敦賀間(約125km)が開通すると、現行の所要時間1時間16分が46分になり、30分短縮される。
- 新大阪ー長野間も現在の中央線経由の3時間52分から北陸新幹線経由で3時間7分となり、45分という大幅な時間短縮となる。
北陸新幹線4タイプの列車・停車駅(東京~金沢)
金沢~敦賀間の駅名決定
出典 JR西日本
駅名 | 在来線接続 | 実キロ(金沢駅から) | 所要時間(開通後) | 所要時間(現行) |
(金沢駅) | 〇 | 0.0km | 0分 | 0分 |
小松駅 | 〇 | 27.1km | 17分 | |
加賀温泉駅 | 〇 | 41.6km | 25分 | |
芦原温泉駅 | 〇 | 57.9km | 36分 | |
福井駅 | 〇 | 75.9km | 21分 | 47分 |
越前たけふ駅 旧仮称「南越駅」 | ×(新幹線新幹線単独駅) | 94.9km | ||
敦賀駅 | 〇 | 125.1km | 46分 | 1時間16分 |
駅名 | 完成予想図 |
小松駅 | ![]() |
加賀温泉駅 | ![]() |
芦原温泉駅 | ![]() |
福井駅 | ![]() |
越前たけふ駅 旧仮称「南越駅」 | ![]() |
敦賀駅 | ![]() |
「敦賀~新大阪」は2046年開業予定
出典 小浜市
北陸新幹線の「新大阪~敦賀」区間は、2031年着工、2046年開業予定だが、前倒しの動きもある。
最も早期に開業する場合、環境アセスメント3年+建設工期10年となる。
この場合、2023年に環境アセスメントを開始すると、2026年に着工でき、2036年に開業できる可能性がある。
一部には2031年開業という情報もあるが、工期から考えてかなり難しい。
2023年春の着工断念
「京都府南丹市美山町」と「京都府右京区(京北地区)」の2か所の環境アセスメントが1年8か月遅れており、2023年春の着工は断念された。
出典 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、北陸新幹線(敦賀~新大阪間)の線路や駅を建設する可能性がある範囲を示す「事業実施想定区域」を公表した。
しかし、線路の建設予定地は、幅4km~11kmの帯で表示され、駅の位置も直径5km~12kmの円で表示されている。
- 駅は、「敦賀駅」から順番に、「小浜駅」「京都駅」「JR松井山手駅」付近に建設され「JR新大阪駅」に接続する。
- 京都駅周辺及び新大阪駅周辺は市街地のため大深度地下(地下40m以深)を利用すると見られる。
- 最小曲線半径4,000m、最急勾配15‰(パーミル 距離1,000mで高さ15m)
出典 鉄道建設・運輸施設整備支援機構