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近鉄「夢洲~奈良」直通電車の運行を計画、可動式第三軌条用集電装置(集電靴)試作品完成(2029年IRと同時開業か?)

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出典 近畿日本鉄道

近鉄は、統合型リゾート(IR)の整備が計画されている大阪市の湾岸「夢洲」から、大阪メトロ中央線(けいはんな線)経由で、近鉄奈良線などに直通列車を運行する計画をしている。

大阪市湾岸の「夢洲」の統合型リゾート(IR)は早ければ2029年にも部分開業する予定で、MICE施設やホテル、エンターテインメント施設など、国内外から多くの観光客が利用すると予想されている。

近鉄としても、大阪市湾岸の夢洲と近鉄路線を結ぶ直通列車を実現し、夢洲から近鉄沿線各地に利用者を誘導することで、関西一円の観光振興を図る方針。

2022年5月、近鉄は直通運転に必要な「可動式第三軌条用集電装置(集電靴)」の試作品が完成したと発表した。

 

ルート計画と新型車両

  • 夢洲(大阪メトロ中央線)から近鉄けいはんな線経由で「近鉄生駒駅」で近鉄奈良線に乗り入れる計画。
  • 「大阪メトロ中央線・近鉄けいはんな線(第三軌条方式)直流750V」と「近鉄奈良線(架空線方式)直流1500V」は、集電方式が異なるため、両方式に対応できる新型車両の技術開発をドイツ企業とともに進めていた。
  • 集電方式を切り替えるため、近鉄生駒駅付近に「渡り線」を設置する必要がある。

 

MICE(マイス)とは?

MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字「Meeting、Incentive Travel、Convention、Exhibition/Event」 のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。

MICEは、企業・産業活動や研究・学会活動等と関連している場合が多いため、一般的な観光とは性格を異にする部分が多い。このため、観光振興という文脈でのみ捉えるのではなく、MICEについて、「人が集まる」という直接的な効果はもちろん、人の集積や交流から派生する付加価値や大局的な意義についての認識を高める必要がある。

参照 観光庁 https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kokusai/mice.html

 

可動式第三軌条用集電装置(集電靴)試作品完成

大阪メトロ中央線(けいはんな線)と近鉄奈良線は集電方式が違うため、両方の集電方式に対応する装置(集電靴)が必要となる。

具体的には、大阪メトロの「第三軌条」では集電靴から集電し、近鉄線奈良線ではパンタグラフから集電する。

2022年5月23日、近鉄は可動式第三軌条用集電装置(集電靴)の試作品が完成し、今後各種試験をすると発表した。

出典 近畿日本鉄道

出典 近畿日本鉄道

 

コメント

大阪市湾岸「夢洲」の統合型リゾート(IR)へは、近鉄、京阪、JR西日本などの鉄道会社が直通運転や線路延伸を計画している。したがって、日本初となる統合型リゾート(IR)が開業すれば、関西圏の交通インフラの整備が進み、関西圏住民にとってもメリットが大きい。

大阪IRの投資額は初期投資だけで1兆800億円、2500室の宿泊施設を整備し、年間来場者数は約2050万人(国内約1400万人、国外約650万人)、雇用者数は約15,000人と想定されている。

国外約650万人の観光客がIR以外の関西の観光地に平均3泊すると年間約2000万泊の観光需要が増加することになる。

また、観光客が増加することで鉄道利用者が増加すれば、利用者減少で廃線が懸念されるローカル線を維持することにもつながると思う。

2022年夏の参議院選挙では、統合型リゾート(IR)誘致に賛成かどうかの意思表示をすべきだと思う。

ローカル線の維持のためにも、沿線の住民も自分たちでできる範囲のことをすべきだと思う。

 

以下は過去記事

出典「近鉄グループ中期経営計画2024」

近鉄グループホールディングス(HD)は、2021年5月14日に「近鉄グループ中期経営計画2024(2021年度~2024年度)」を発表した。

その中で、近鉄HDが計画していた2025年4月13日~10月13日開催の大阪・関西万博の会場となる「夢洲」と「近鉄奈良駅」との直通電車の運行について「夢洲と沿線観光地を直通で結ぶ列車の運行を継続検討」すると記載している。

但し、運行開始時期については記載されておらず、2025年の大阪・関西万博に間に合うかどうかははっきりしない。

2021年3月、産経新聞は「近鉄 夢洲への直通列車 大阪万博前の開業見送り検討」「万博前の運行開始はない。IRに合わせて検討する」と報道している。

引用 産経新聞 https://www.sankei.com/economy/news/210322/ecn2103220010-n1.html

 

延期の理由

  • 大阪・関西万博の開催期間は半年であるため、多額の投資を回収できない。あくまでも統合型リゾート(IR)開業に合わせて、直通運転を開始する予定だった。
  • しかし、統合型リゾート(IR)が2029年以降に先送りになったため、IR開業に合わせて計画を調整するもの。
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