神戸市三宮再開発に官民合計事業費7,440億円【神戸経済ニュース】

 

出典 神戸市

久元喜造神戸市長は、2020年6月25日に神戸市議会本会議で自民党の河南忠一議員の質問に対して「神戸市は三宮再開発の官民合計総事業費が7,440億円になると試算している」と答弁した。引用・参照「神戸経済ニュース」

 

三宮再開発(神戸市資料)

三宮再開発総事業費7,440億円のうち、公共事業は1,080億円で、阪神電鉄、JR西日本などの民間会社の事業費は6,360億円と試算している。

神戸市の資料によると、7,440億円は2050年度頃まで完成する事業の合計だが、2030年までと2050年までの2段階で再開発目標を設定しているようだ。

完成目標民間公共事業
2030年頃まで三宮駅周辺において2030 年度頃までに完成が見込まれている主な事業三宮駅を中心に概ね半径500m程度の範囲の主な事業
2050年ころまで『再整備基本構想』での「建て替え・更新が想定もしくは望まれるエリア」と「えき≈まち 空間」が重なるエリアで、阪神・淡路大震災以前に建築されたものが建て替え・更新され ると想定。(現時点で時期が未定のものは2030 年度以降の事業として推計。)『再整備基本構想』に位置付けられた三宮クロススクエア整備(将来形)・駅前広場整備
事業費合計7,440億円6,360億円(神戸市負担880億円)1,080億円(神戸市負担690億円)

出典 神戸市

民間事業の中には「三宮バスターミナル(雲井通5丁目再開発)」も含まれており、事業費の一部を神戸市が負担している。また公共事業費は1,080億円だが、神戸市の負担は690億円で残りは兵庫県や国の負担と思われる。

出典 神戸市

コメント

神戸市の試算の不可解なとことは「容積率」が公表されていない点だ。

例えばJR三宮ターミナルビルの容積率が800%か1,600%かによって延床面積は2倍違い、建設費(事業費)も2倍違うはずだが、神戸市は容積率を公表していない。

また、神戸市の公表した「事業の位置図」には「新交通ホーム拡張」と掲載されているが、ホートライナーを現在の6両から8両化するのか?それとも、従来計画の東側へのホーム延長なのかはっきりしない。もし、ポートライナーを8両化するのであれば、事業費は数百億円増加するはずだ。

 

JR三宮駅ビル再開発について

JR西日本は2013年に三ノ宮駅南広場で温泉の掘削を始めて2015年に地下1,000mで温泉を掘り当てている。したがって、JR西は2013年時点で温泉付きのホテルを駅ビルに入居させる計画だったと思われる。

JR京都駅ビル、JR大阪駅のサウスゲートビルディングは低層階にデパート、高層階はホテルという構成になっているので、三宮駅ビルも同様の計画だったのではないか?

例えば、ホテル50,000㎡(500室以上)+デパート50,000㎡=100,000㎡程度の計画だったのではないか?

しかし「旧三宮ターミナルビル」の延床面積は約20,000㎡のため、神戸市が容積率を緩和しないかぎり100,000㎡の駅ビルは不可能と思われる。

神戸市は神戸阪急ビル東館については容積率600%・700%を緩和しなかった。また、JR三宮駅ビルについても緩和していないと見られる。

 

神戸市はホテルとデパートのどちらに反対しているのか?

神戸市はJR駅ビル建替事業に積極的でないように思える。

その一方、三ノ宮駅周辺では、フレッサイン神戸三宮(271室・2019年開業)、アパホテル神戸三宮駅前(176室・2020年開業)、ザ・ロイヤルパークキャンバス神戸三宮(170室・建設中)、レムプラス(神戸阪急ビル東館209室・建設中)とホテルが続々と開業している。

また、神戸市が事業参加する「雲井通5丁目再開発」や「神戸市役所2号館建替計画」でもホテルを誘致するので、神戸市はホテル建設に積極的なようだ。

そうすると、神戸市はJR三宮駅ビルに50,000㎡程度のデパートが入居することに反対しているのかもしれない。

買い物客が駅ビルに滞留し、三宮駅周辺の三宮センター街や元町に回遊しないことが三宮全体の衰退につながると予想しているのかもしれない。

 

まとめ

「神戸市三宮再開発に官民合計事業費7,440億円」というが、民間事業の6,360億円の半分以上の事業は具体化していない。

なぜ、半分以上具体化していない事業を神戸市長が公表するのだろうか?

それは、JR三宮駅ビルがほとんど解体されて、再開発がどうなるのか?神戸市民の関心が高まっているためだと思う。

2021年には神戸市長選があり、三宮再開発が選挙の争点になるかもしれない。神戸市としては先手を打って「三宮を7,440億円で再開発」しているとアピールしたかったのだろう。

結局、2021年の神戸市長選挙までJR三宮駅ビルの再開発計画は公表されないかもしれない。

ちなみに、2021年春に開業する「神戸阪急ビル東館」の高さは120m、延床面積は28,850㎡で商業施設面積は5,550㎡となっている。

神戸市としても「神戸阪急ビル東館」と同規模ならば建替に反対しないのではないか?

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