神戸観光のハイライトと言える「異人館街」だが、近年、廃墟が増加している。
このことは、朝日放送が「まるで幽霊屋敷!?北野異人館街で増える廃虚」という動画の中で報道している。
1960年頃、神戸北野周辺には約200軒の異人館があったそうだが、現在では40軒まで減少している。
そのうち、いくつかは廃墟となっている。
その理由は、1995年の阪神淡路大震災で被災したことにある。
1軒当たりの修復費用が数千万円~数億円かかるため、個人や民間会社所有の異人館を修復することが困難となっているようだ。
さらに、元の所有者である外国人の子孫が祖国に帰国したため、放置され廃墟となったケースもあるようだ。
ホテル営業ができない?
北野坂周辺は、1960年代~1980年代は、カップル用休憩ホテルが多数営業しており、景観の面から問題となっていた。
そのため、神戸市は土地の用途を変更し、ホテルを新規で建設できなくしたようだ。
したがって、異人館を改装してプチホテルとして再生することもできない。
アクセスが悪い
神戸北野の異人館街までは、三宮から急坂を歩いて15分~20分くらいかかる。
観光バスもあるが20分に1便しかない。
タクシーを利用するには近距離すぎるという立地なので、アクセスが悪い。
そのため、多くの観光客にとっては一度行けば十分で、リピーターにはならない。
対策
個人や民間で異人館を維持するのは困難なので、神戸市が買い取り、王子公園に移築してはどうか?
例えば、風見鶏の館は1978年に神戸市が購入し整備した後に一般公開している。
また、旧ハンター住宅は、神戸市中央区北野町3丁目にあったが、1963年に王子動物園内に移築されている。
神戸市がやろうと思えば、10軒~20軒くらいは王子公園内に移築できるのではないか?
そうなると、阪急「王子公園駅」からすぐという立地なので、観光客も増加し、神戸の一大観光地になると思う。
参照 神戸新聞