2022年4月(北西から撮影)
「農機大手」のクボタは、シャープから購入した大阪府堺市堺区の埋立地34.6haに840億円を投資し新研究開発拠点「グローバル技術研究所」を2022年10月26日に開設した。
建物の規模は、地上7階建・延床面積13.8万㎡で、コンストラクションマネジメントは三菱地所設計、施工は大林組が担当した。
6階と7階は吹き抜け構造で、1フロアで18,000㎡の床面積となる。
グローバル技術研究所には、約2,000名が勤務する予定で、堺市内のクボタ工場も含め、堺市内全体で約5,000名のクボタ社員が勤務することになる。
クボタは、堺市内や三重県伊賀市にある研究拠点を新拠点「グローバル技術研究所」に集約し、自動運転など次世代農機(スマート農業)の開発期間にかかる期間は3割ほど短縮できる。
また、広大な面積を生かし走行試験コース(1周1.5km)も設置し、先端技術部門によるIoT・ICT技術の組込や海外拠点へ供給する基幹部品の開発など、全世界の研究開発をコントロールする中核として運用する予定。
2022年4月(北西から撮影)
2022年4月(客船のようなデザイン・西側部分)
2022年4月(客船のようなデザイン・東側部分~中央部分)
地図
クボタ堺新研究開発拠点の概要
出典 大阪府 https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/33264/00288417/30_gaiyou.pdf
名称 | クボタ堺新研究開発拠点 |
所在地 | 大阪府堺市堺区匠町1番1の一部 |
敷地面積 | 346,000㎡ |
延床面積 | 138,000㎡ |
階数 | 地上7階建 |
従業員 | 2,000名超 |
事業費 | 840億円 |
開発内容 | 農業機械・建設機械等の製品開発 および 先端技術開発 |
コンストラクションマネジメント | 三菱地所設計 |
施工 | 大林組 |
着工 | 2020年9月 |
開所 | 2022年10月26日 |
- 大阪府は地域未来投資促進法に基づく地域経済牽引事業計画の申請があったクボタの堺新研究開発拠点を令和3年3月10日承認した。
- 地域経済牽引事業計画とは、地域未来投資促進法および国の基本方針に基づいて市町村及び都道府県が策定した基本計画に沿って、各事業者が策定する地域経済牽引事業に関する事業計画のこと。
2022年4月(左はシャープの工場)
2022年4月(北西から撮影)
2022年4月(北側・シャープの工場前から撮影)
2022年4月(敷地西側の試験コースの壁を西側から撮影)
2022年4月(さきしまコスモタワー展望台から撮影)
2022年4月(走行試験コース)
2022年4月
飛行機から筆者撮影
クボタの堺市内の開発製造拠点
拠点 | 所在地 | 面積 | 従業員 | 創業 |
新開発拠点 | 堺市堺区匠町1番1の一部 | 330,000㎡ | 未定 | 2022年7月(予定) |
堺製造所 | 堺市堺区石津北町64番地 | 200,000㎡ | 1,832名 | 1937年 |
堺製造所臨海工場 | 堺市西区築港新町3丁8 | 209,872㎡ | 505名 | 1985年 |
- クボタは100馬力以下の産業用小型エンジンのシェアが高いが、2020年には200馬力エンジンを投入、2023年からは300馬力の農機・産業用エンジンを生産する。
- 当ブログの予想では、住宅地に近い「境製造所」では100馬力以下のエンジンと200馬力エンジン、臨海工場で300馬力のエンジンを製造・開発すると思われる。
過去写真
2021年9月(画像は「関西建築現場ニュース」さんご提供)
さきしまコスモタワー展望台から堺方面を撮影
拡大すると、シャープ工場(左の白い建物)の海側に遊休地がある。
2021年9月(画像は「関西建築現場ニュース」さんご提供)