出典 長崎県(手前の四角い建物は既存の「ホテルヨーロッパ」)
長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」に誘致を目指す統合型リゾート(IR)について、長崎県は2021年8月30日、オーストリア国有企業傘下の「カジノオーストリアインターナショナルジャパン(CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN)」を事業予定者に決定した。
開業総事業費は3,500億円、集客人数年間840万人で、2020年代後半の開業を目指す。
なお、「オシドリ・コンソーシアム」と「NIKI Chyau Fwu(Parkview) Group」の2事業者は落選した。
IR事業者が決定するのは和歌山県に次いで2県目となり、残る大阪府・市も2021年9月16日にMGMとオリックス共同者を事業者として決定した。
中央奥の高層の建物が「ハイアットホテル」、手前右は日本文化紹介のジャパンハウス(出典 長崎県)
名称 | 長崎IR(仮称) |
所在地 | 長崎県佐世保市ハウステンボスの南西 |
事業者 | カジノオーストリアインターナショナルジャパン |
事業者(英語) | CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN |
面積 | 31ha |
MICE施設 | 国際会議場(最大6,000席)/展示総面積20,000㎡ |
ホテル | 米ホテル大手「ハイアット」高層ホテル / ハウステンボス内「ホテルヨーロッパ(310室)」の改修 / 高級温泉旅館 |
事業費 | 3,500億円 |
年間来訪者数 | 840万人 |
開業予定 | 2020年代後半 |
この他、歌舞伎鑑賞やアニメ、ゲームなどを体験できる複数の屋内外施設も設置し、日本文化の発信を目指す。
IR(統合型リゾート)には「大阪府・市」「和歌山市」「長崎県(佐世保市)」「横浜市」が誘致を目指しているが、横浜市はIR反対派の市長が当選したため、事実上撤退と思われる。
各自治体は2022年4月28日までに区域整備計画の認定申請を提出し、2022年後半~2023年頃、政府は最大3カ所を選ぶ方針。
IRスケジュール
2021年7月20日 | 和歌山県がIR事業者を認定 |
2021年8月30日 | 長崎県がIR事業者を認定 |
2021年9月16日 | 大阪府市がIR事業者を認定 |
2021年10月1日~2022年4月28日 | IR事業者を決定して区域整備計画を策定し、国に申請する |
2022年後半~2023年頃 | 政府がIR区域認定(最大3か所) |
2020年代後半 | 統合型リゾート(IR)部分開業(最速2028年) |
IR候補地
IR候補地 | 場所 | 事業者(決定) |
大阪府・市 | 大阪市湾岸部(夢洲) | MGM(アメリカ)・オリックスに決定 |
長崎県 | ハウステンボス(佐世保市) |
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和歌山県 | 和歌山マリーナシティ | クレアベスト(カナダ)に決定 |
IR地区は最大3か所となっているが、ホテル3,000室など条件が厳しく、東京圏と大阪圏でしかIRは実現しない可能性がある。